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─ 12月×日当日/パソコン室 ─
[緊張を露にする女生徒の応え>>20に青年は一瞬目を瞠り
それから小さく小さく笑みを零した]
寒いならあっためてあげようか?
[邪気無くさらりと返すのは彼女が寒いと言ったから。
基礎体温が平均より少し高く周りからカイロ代わりにされる事が
多々あったから当人にとっては他意のない言葉だが
余り交流のない後輩に向ける言葉としては相応しくないのを
当人は全く気付いていないらしい。
結局、メールの差出人は二人では無い事がわかり肩を竦めた]
――…そ、か。
じゃあ、企画者もそのうち来るかな。
[女生徒の携帯を覗き文字を目で追えば同じ文面とすぐ確認できる。
メールの文面からはオフ会の規模もさっぱり分からないが
少なくとも企画者がそのうち現れるだろうと青年は結論付けた]
[女生徒の手元で揺れるクマのぬいぐるみ。
其方からその主へと視線を移して]
可愛いね。
[形の良い薄いくちびるの端を僅かにつりあげて微笑みを向ける。
ふ、と思い出したように響を見遣り]
ボクは三年の諏訪 佑一郎。
こっちは同じく三年の高峰 響。
キミ、確か選挙管理委員の子だよね。
前生徒会長が親友でさ、選挙の時手伝い頼まれてボクも居たんだけど
あー…、覚えてないかな。
[彼女の緊張を解こうと接点を探し言葉を紡いでゆく。
それから、少しだけ申し訳なさそうにして]
あの、さ。キミの名前も教えてくれるかな?
[ゆると首を傾げて彼女の*名を訊ねた*]
―生徒会室―
[携帯を閉じて目を向けた先、部屋の隅には副会長の姿。
初めのほうこそ色々とあったようだが、今では口を出す者もない。
勿論、この件に関して初めから傍観者だった川島が、今更何か言うはずもない]
じゃあ、お先に。
[気がつけば人も殆どいない。
挨拶ついでに絵を横目で見て、生徒会室を出た]
― パソコン室手前の曲がり角 ―
[いつまでも立ち止まっていては、いくら冬休み中とはいえ怪し過ぎると気づいてきょろきょろと周囲を見渡す。
それから一つ深呼吸をして一歩、足を踏み出そうとした。
そんな姿を誰かに見られて声をかけられたらそれは盛大な悲鳴を上げてしまうだろう]
オフ会の企画者は進行も務めることになるし、そのうち来るんじゃないですかね。
[未だ顔を赤くしたまま、オフ会企画者についてはそう言葉を返し。
クマのぬいぐるみについて言われると]
え?
あ、はい。ありがとうございます。
これ、お気に入りなんです。
[褒められて、嬉しそうに笑みを浮かべた]
お二人のことは知ってますよー。
友達との間でも良く話に出ますから。
って……え?
先輩アタシの事知って…?
[相手の名乗りには愛想の良い笑顔を向けていたのだが、選挙管理委員の子と言われ、きょとりと瞳を瞬いた]
(やば、あの時確か物凄くめんどくさくて周りまで気にして無かった…!)
ええと……スミマセン、覚えて…ない、です。
[思い出そうとしてみたけれど、やっぱり覚えていなくて。
申し訳なさそうに声を小さくしながら項垂れた]
あ、と。
アタシは桐谷友梨、2年です。
佑一郎先輩達もLiGやってたんですね、知りませんでした。
[名を問われ、気を取り直して自己紹介し。
一言付け足して会話を繋げようと試みた。
お近付き、と言う下心があったことは否定はしない]
―生徒会室―
[部屋を退出する幼馴染の挨拶に、ボクはそちらを見てから]
おつかれ、ハル。
片付けと戸締りはボクがやっておくよ。
[春陽が部屋を出て行くまで笑顔で見送ってから、更新時間を過ぎた村を見ると決着がついていた]
うん、さすがにこれで吊ってもらえないとボクとしてもね。
[ログ読みは片付けてからにしようと、一人になった室内の片づけをはじめた]
[薄暗い天文台の中で携帯電話―タッチパネル式のスマートフォン―を指ですいすいと操作していた。
入村していた村は、もうそろそろエピローグが終了する。
終了間際の、じゃれあいのような掛け合いが好きだった。この村も良い村だったと思いながらブラウザを閉じる。]
あ……
[ふと、『紹介状』のことを思い出す。今日より前に届いていて、確か眉をひそめながら確認し、苦い顔をしながら見なかったことにした、そのメールを。]
―パソコン室手前の曲がり角―
[幼馴染みの申し出通り、戸締まりは任せることにする。
時間にはまだ早かったが、特に寄る場所もなく、川島はまっすぐ集合場所へ向かう]
……あれ。
[もうすぐパソコン室、というところで、足が止まった。
同じ学年の少女の挙動不審な様が目に入り、瞬いて]
どうしたの、そんなとこで?
[声は丁度彼女が足を踏み出そうとしたタイミングと被っていたかもしれない]
/*
うーん、名前は漢字で表現したかったけど、こんだけあると紛らわしいかなぁ。
片仮名に変更するかなぁ。どうするかなぁ。
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