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─時は少しだけ遡って─
[オレの言った言葉に普通のことだと言うゲルダ>>62。
彼女の言うことも理解出来たから、それに対しては軽く肩を竦めるに留めた。
次いでオレが問うた事の返事を笑顔でされると、オレは思わずぽけらとした表情になってしまった]
……いや、楽しみは楽しみなんだけ、ど。
オレは普通の物を望んじゃいけないのか…。
[邪気が無さ過ぎる笑顔にがっくりと項垂れる。
これが相手が男だったら遠慮なく殴れたものを。
今度こそ普通の物を、と言うオレの願いは届いていなかったようだ]
─元宿屋・広間─
[それから一仕事して、広間のソファーでぐったりしているとゲルダがこちらに近付いて来た>>65]
…おおぅ、キルシュヴァッサー。
ローズとアカシアが作れ……ないよ。あれステアとシェークじゃん。
[渡された瓶の文字を読んで直ぐに出てくるのはカクテルの名。
作ろうかなと思った矢先、製氷機が無い事を思い出して断念した。
尤も、必要な材料がここにあるとも限らなかったけど]
貰って良いのか?
…ってー、また何かやるの確定なんだな。はぁ。
わーったよ。必要な時に言ってくれ。
[労働報酬と言われて受け取ったものの、続いた言葉にオレは軽く溜息をついた。
人使いが荒いなぁと思ったが、頼られてると思えばまだ気が楽になる。
茶があると言われたから、小瓶は床に置いたままだった荷物へと仕舞い、オレは茶の用意されたカウンターへと向かった]
─元宿屋・広間─
[なぁ]
[気にしていた白猫が鳴いて、驚いたように目を瞠り]
[まだ少し中身の残っているカップを置いて、そっと椅子から降りた]
[ぼんやりしているご主人のほうを気にしつつも]
[床に座り込んで、白猫と目線を合わせようと試みる]
─自宅─
今はそれほど日も強くないから、多分ここまでしなくても良いのでしょうけれど。
…万が一ということもあるし、ね。
[出かける準備を整え、鏡を見て溜息をついた。
裾の長い黒のコートに手袋。外に出るときにはつば広帽を被って更に日傘を差す。姿見に映る己の服装は我ながら異様だ。
出来るなら他の子のように好きな格好をして外を歩きたい。
けれど病的なまでに白い肌を日に曝せばたちまち赤く腫れてしまう為に外出の際はこの格好をする他無かった。]
…あ。ごめんなさい、ヴァルター。
今出ます。
[しばらく鏡を見たままいたが執事の呼ぶ声が聞こえ、それに応えて部屋を後にした。]
─元宿屋・広間のカウンター─
[職業柄か、カウンターに座るのは何だか落ち着かなくて。
茶を飲みに来たけど、カウンターの内側に入って立ったままハーブティを貰った。
ハーブの良い香りが鼻を擽る]
…おー。
なんつーか、千客万来?
[出入り口の扉を潜って来る人達がカウンターから良く見える。
聖職者まで現れるのを見て、オレは軽く眉根を寄せた]
なんとまぁ。
疑わしいのは片っ端から集めてるってことか?
教会の人間までとはなぁ。
[村を離れて疎遠になっていたが、知らない相手ではなく。
自衛団は何を考えてんだ、なんて考えながら、オレは小さく息を吐いた]
─自宅─
それでは、行ってきますね。
大丈夫、誤解が解ければすぐに戻ってこられるでしょうから心配は要りません。
皆、留守の間此処をよろしくお願いします。
…ねぇ、ヴァルター。
貴方も此処で見送ってくれれば良いのよ?
こんな荷物くらい、持てるんだから。
[玄関先で使用人達に留守を頼み、出かけようとして共についてこようとする執事に困った顔を向けたものの。
途中で倒れたりしては、と言われると制止し切れず溜息をついた。]
…もう、いつまでも子供扱いね。
昔よりは体力もあるし、力もそれなりに強くなったのに。
― 少し前:元宿屋・広間 ―
戻ったといっても一時的だからね。
挨拶に行こうかとも思ったんだけど、僕が外をおおっぴらに出歩いていると、ゴシップ好きのおば様方に捕まりかねないから。
それに夜はお前、しっかり眠っているだろ?
[挨拶に行かなかったこと>>66への詫びは、少し冗談めかして。
しかし眠っているかと言いながら、まさか眠っていないなんていわせない、というような口調であったのは間違いないことだった。
エーファの褒め言葉への反応>>74には知らずに口許が緩む。
だが、続く祖母の死を知らせる言葉には、その笑みを消して目をわずか、伏せた]
そう。すまなかったね。辛いことを話させた。
手向けの花を、後で持っていくよ。飾ってやってくれないかな。
[嫌がられないようなら、そっと頭を撫でて、すぐに手を離した。
それからエルザを気にする視線に、少し声を落として――とはいっても本人に届く程度で、エーファへと冗談交じりに教えることにはなった]
一応あれ男だから、気をつけるんだよ。名前はエルザ、っていうと怒るから、そこの青いのとかでいいんじゃないかな。
─元宿屋・広間─
[ゆらと揺れる猫の尻尾を見て、少し首を傾げる]
[その意図するところを正確には汲み取れなかったが]
[またエーリッヒのほうを気にしつつ、少しずつ距離を詰める]
[手の届く距離まで来て]
[右手の人差し指を、猫の小さな額に向けてゆっくり伸ばした]
─自宅─
わかった、荷物運びはヴァルターにお願いするわ。
えぇ、あちらに着くまで。
着いた後は、私一人で大丈夫だから。
自衛団の方に、一人で何も出来ないなんて思われたらイヤだもの。
えぇ、それじゃあ行きましょうか。
[宿屋についても側についているという執事に、きっぱりとそれは制止した。
心配してくれるのはありがたいが、いい加減信頼してほしいという内心は黙したまま、執事を伴って黒尽くめの女は宿屋へと向かった。]
─ →元宿屋─
/*
ゲルダってくそ生意気な口調がよく似合う。
と、怒られそうなことを呟いておきます。
周りのことをなんとも思ってなさそうな!
─元宿屋・前─
……なんだか賑やかね。
私の他にも容疑者さんがいらっしゃる、のかしら。
まぁ、中に入れば解ること、ね。
ヴァルター、荷物を渡して下さる?
[自衛団員から指示された場所はもう既に商いはしていないはずなのに、中からは幾人かの声が聞こえてきて。
己の後について荷物を運んでくれた執事の方を見て、手を差し出したのだが。]
え…ダメよ、容疑者と言われたのは私だもの。
貴方が代わりになれるわけがないでしょう。
もう、ヴァルター…お願いだから、荷物を渡して。
─元宿屋・広間 カウンター─
希少価値が高いんだ。
だからまたを頼むわけでね。
[にやりと笑って、エルザにそんな事を言ったあと、自分もちゃんとハーブティーを飲み、ケーキを食べた。
美味しいものを食べているとき、飲んでいるときはやはり良いものだ。
先程>>79の言葉には、おかしそうに笑って、「だって、エルザには似合うんだから仕方ないじゃないか」とか言っていたけれど。
なんとなく気分が良いので、次に手紙を送るときには、男物を一緒に送るか、なんていわずに思うこと。
猫と戯れるエーファと、眠っているようなエーリッヒ。
眺めてから立ち上がり、]
そうだった。僕は部屋を決めてなかったんだけど。
一番、崖から遠い部屋使ってもいいかな。
それとも使っている人はいるかい?
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