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[歓声が上がるのを、再び黙らせる。
怒ってはいない。顔には嬉しそうな微笑]
きれいな子達だろう?
小さな子達が、集まって融けて眠って、玉になった。
「あたし三日月の子が好きー!」「あたし兎! 誕生日にパパにお願いする!」「あー! あたしもー!」
ありがとう。楽しみにしてる。
[未来のお客さん達に、手を振って分かれる。
頭を動かさないように視線を向けて、指先で三日月と兎を撫でる]
きれいだって。よかったね。
さ、いこうか。千花が…重たい。
[茶色の目を細めて、嬉しそうに笑って立ち上がる。玉達が煌く。
千花が起きるまで、Kirschbaumで*岩清水タイム*]
−→Kirschbaum−
-自宅-
えぇ。構いません。
[爺と机に向かい合って話す彼女の表情は、いつも通り無表情で何も読み取れない。
爺の息子が、なにやら一攫千金とかなんとか言う噂をききつけて、ここシュリセルの町に来るとか。
この狭い小屋では2人でも厳しいのと、一応年頃の娘だから(見た目であるが)という爺の配慮で
彼女には暫く町の宿にいてほしい、という頼みだった。]
いえ、お金は要りません。
貯めたモノがありますので。
[しきりに謝る爺に、少し、口の端だけ笑って]
大丈夫です。
こちらこそ、お邪魔になっていてすみません。
では、Kirschbaumという宿に行こうと思います。
また来て良かったら、呼んでください。
後、もし良かったら、仕事には来てもいいですか?
…そうですか、ありがとうございます。朝に来ますね。
[少ししかない荷物を手早く纏め、彼女は自宅を後にした。]
-Kirschbaum-
[影の薄い彼女は、まるで初めて来た客のように扱われた。
宿帳を書いている間、手元を見ていたハーヴェイが少し片眉をあげた気がしたが、気にしなかった。
小さな荷物を持ち、彼女は与えられた最北の部屋へと*入っていった。*]
-Kirschbaum-
[千花を頭の乗せたまま、岩清水のグラス片手にのんびりしている。
途中、荷物を抱えて入ってきたイレーネとは一言二言言葉を交わしたかもしれない]
起きないね。はしゃぎすぎたかな?
[苦手なアルバイトの居ない時間帯。
すっかり寛いで、ハーヴとおしゃべりをする。
影輝王の力の隠匿が上手いのか、アマンダが気にしないからなのか、ごく普通の店主と客の会話だった。]
[アマンダは頭上の千花と、カウンターに睡っているベアトリーチェを見比べて笑う]
ベアも、はしゃいでいたの?
お客さん、増えたよね。
[首を傾けかけた拍子に、千花が身じろぐ]
―Kirschbaum:庭―
[宿を借りることに成功した昨晩。
目覚めたのは夕暮れ前。
庭へと楽器のケースだけ手に出て来れば桜の下までやって来る。
ぽん、とその幹に触れ]
──いい樹。
[小さく呟く。
そして楽器を取り出す。
漆黒のヴァイオリン。
やがてその弦に弓を滑らせれば柔らかな夜想曲。
そして次第に白い桜の花びらがまるで蛍火を纏うかのように淡く輝きだす。
──光源はすでに地平に沈むというのに]
[...は、シャワーを浴びてさっぱりして降りてきた。]
…夕食。
[いつもの、一番隅の席に座ってお勧めディナーを注文する。
外に目を移動させようと顔をあげると、お得意様の陶芸の工房の人が見えたので、軽く会釈をした。]
[アマンダが訊ねると、ハーヴェイは「なにがあるの」と誰彼問わず質問していたと、苦笑いを浮かべました。
名前を呼ばれたベアトリーチェがもぞもぞ身動きします。果して千花より先には起きられたでしょうか、けれども顔を挙げると金いろの髪はくしゃくしゃだし、緑の眼は蕩けて半分ばかり、頬にはへんな痕がついてしまっていたのでした。]
職人見習い ユリアンがいたような気がしたが、気のせいだったようだ……(職人見習い ユリアンは村を出ました)
職人見習い ユリアン が参加しました。
職人見習い ユリアンは、天魔 を希望しました(他の人には見えません)。
―Kirschbaumー
[昨日遅刻した代わりに早めに店に入った...の目に飛び込んできたのは、マスターと歓談する『彼女』
一瞬固まりかけるも...はそっと二人から離れた位置の棚に飾られたグラスを磨き始める]
[出会ってから何年もかけで出来上がった、暗黙のうちの『彼』と『彼女』のルール]
[ずり落ちかけた千花を片手で支え、何かのケース片手に出て行く青年を見送る。
イレーネの会釈には微笑んで、もう片方の手を振って挨拶した]
そう、なにかあるんだ。少し心配。
大丈夫だよね?
[ハーヴに尋ね返せばベアトリーチェの身動く気配。
千花の方がお寝坊さん]
おはようかな? こんにちはかな?
でもきっと、こんばんはだね。
[耳に届く夜想曲に、ようやく青年を思い出したか目を細めた]
[アマンダは入ってきた気配に気付いて、少し渋い顔。
けれど、美しい夜想曲と静かに離れた様子に文句は言わない]
「…クク」
…私の指は食べちゃダメ、千花。
[おいしそうな寝言と、寝ぼけて噛まれた指に溜息]
[しばし音色に目を細めてから、一階に降りて、店内の人々に軽く挨拶。
給仕の少年に、]
本日のオススメ、ダブルで。
[と、さらりと注文してカウンターへ。]
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