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シスター ナターリエは、おまかせ を希望しました(他の人には見えません)。
─教会・自室─
[もぞり。ナターリエはのっそりと身体を起こす
窓を塞ぐ厚いカーテンごしでも感じる陽光の存在]
…………だるい。嗚呼、なんていやな天気
[忌々しげに呟くと、身体を起こす
するりとシーツが零れ落ち、その白さ以上の真っ白な生気を感じさせない肌が晒される
緩慢な動作でクローゼットに歩いていき、その肌をシスター服で包んでいく
そして、最後に身に着けたのはその格好には不釣合いな長剣]
―西通り/Kirschbaum前―
あぁ、ここの桜は咲いているね。
[若い桜を見て、微笑む。
その下の 少女の姿。]
はしゃいでいると、すられちゃうよ
[小さな子供を装って、ブリジットに声をかける。]
別に南瓜は嫌いじゃないぞ。
出してくれ。
[にやにや笑うユリアンを見つつ、渋面を作る。
が、何か思いついたのだろう。
懐からメモ帳を取り出して何事か書き込んでそれを破り、
席を立って直接ユリアンに手渡す。]
……お前、マスターに注文取り次げるんだよな?
このメモをマスターに渡しておいてくれ。
お前は読むなよ。絶対読むなよ?
[メモの中身は注文内容。
『特大フルーツパフェ』だそうだ。]
[果物を食べ終えた千花が、ハインリヒを円らな目で見上げる。
その視線を追いかけて、アマンダも彼を見つめる]
どうしたの、ハイン。
調子でも悪いの?
具合の悪い時にはちゃんと食べないと。
ハーヴ、ハインにいつものフルーツパフェ一つ。
[よく通るハスキーボイス。アマンダに悪気なんてない]
―南通り→西通り―
[音もなく、後ろ手に硝子戸を閉めた。
行き交う人波に乗って歩き出すが、行き先にあては無い]
[辿り着いたこの街で、鍵の書なる物の噂を聞いたのが滞在してから一日、今日から六日前の事。
それからというもの、店先を巡っては人に訊ね、遺跡にも足を伸ばしたがこれまで具体的な情報の収穫は無い。そもそも、長命の種であるから時間に追われる事は無いのだが。]
今日は西側をまわるか。
[通り魔の噂以外に目立った事件も無く(人外の存在の絡むような出来事があれば、いつも旅先でそうしていたように秘密裏に介入してやろうと思っては居たのだが)
滞在してから一週間、至って平和に過ごしている。
少しこの街は、人間でないものが多いように感じるのだが。
街の西側も、人で無いものの気配を感じる場所である。
Kirschbaumという喫茶店は、人が集まる場所であるらしい。そこに何か居るものだろうか。
件の喫茶店へと足を向けた]
そう、旅の歴史研究家です。
[答えつつ、手際よく紅茶を入れる少年の手つきに、翠の瞳をやや細め]
ああ……何やら、人が増えているようで。
入る時に調書を書かされましたねぇ。
[それから、受け取ったカップの中の色彩と香りに笑んで]
……ありがとう。
綺麗な色彩と、香りだね。
「相も変わらず、低血圧だぁねぇ」
[その時、室内から別の声
振り向くと、テーブルの上には彼女がブルーと呼ぶ漆黒の蛇]
……あたりまえ。私は吸血鬼。本領発揮は宵闇の逢魔が刻から
「じゃあ、なんでこんな時間から起きてんだよ? 寝てりゃいいじゃねぇか」
……そうもいかない。表向きのシスターの仕事もある
…………だるいけど
「へぇへぇ、ご苦労なことで。俺ももう少し寝ときたいんだがねぇ」
…………ブツクサ言わずにさっさと来る
[歩み寄りスッと手を翳すと、しゅるりとブルーは腕に絡みつき、肩まで昇ってくる
それを確認すると、はぁとひとつ溜息をつき、ふらりと階下、礼拝堂へ降りていった
誰も居なくなった部屋の机の上には、彼女の住民票の写し]
えっ?
[突然かけられた声にビックリして振り返る。
そこにはまだ年端もいかなく見える少年が一人]
すられちゃう?
[きょとんとしてその顔を見返した]
ん?ベアトリーチェはプリンパフェか。
なんだ、そのメモ?ハインリヒさん。
……わかったわかった。そんなに念押さなくても絶対見ないから。
『どうせ例によって甘いものだろ。
作るのはハーヴェイさんでも運ぶのは俺だし、どうせ食べるときはみんなに見られるのにな』
[...は一人ごちた]
―西通り/Kirschbaum前―
そう。すられちゃうよ。
大切なものが、盗まれちゃう。
隙があると、狙われちゃうから。
気をつけた方がいいよ。
[にこっと微笑んで、ブリジットに告げる。]
おねえさんのは、すぐに、盗めてしまいそうだよ
■名前:ダーヴィッド・フォン・ファイエル David von Feuer
■職業:銀翼騎士団所属軽装竜騎兵
■年齢:25才(自称)
――――
■属性:火炎
■種族:竜族
銀翼騎士団は実体の無い名誉職であり、武力によって功績を残した自由人に与えられる称号。
彼の正体は灼熱の赤竜。
炎龍王ヴリトラに連なる血筋で最も若き竜であり、
見聞を深めるという名目で、人間界へと修行に出ている。
――――
「まっ…まさか!?」
[野盗たちからあがる、どよめきの声。
そうだよ、オトフリート。
ベアトリーチェ=ブルーメンガルデン。
お父さんと、お母さんから貰った、大切な名前。
[自分の名前を繰り返して、ベアトリーチェは大きく一度頷きます。]
しばらく、いるんだ。
うん。
いる間は、よろしく。
[そう云って笑う様子は、ほんとうにうれしいと感じているようです。ユリアンが「やたらと多い」と云うのにたしかにそうだと思いました。最近になって特に増えているのです。知り合いが増えるのは、とてもよいことなのですけれども。]
桜を、見に来たの? 通りの外れには、巨きな木があるよ。
もう、百と五十にもなるんだ。今年は、まだ咲いていないみたい。
[慌てて懐に手を当てる。
一応まだそこにはちゃんと小袋の感触が]
そ、そうよね。危険よね。
ありがとう。ちょっと見とれちゃってたの。
[照れ隠しに笑いながら少年に答えて。
その向こうにもう一人の姿を見つける。
あからさまに不機嫌そうな]
ああっ、ごめんなさい!邪魔ですね!
私も入りますっ!
[急いで取っ手に手を掛ける。
騒々しい音を立ててその扉は開かれた]
[アマンダはハインリヒを不思議そうに見つめる]
声が小さいから聞こえなかったんだろう?
[先程の注文が通らなかった件らしい。
肩の上で千花がハインリヒを見つめる。おこぼれを期待しているのだろう。]
いつもより、人がおおいから。
[慌てた少女の姿をしたひとに、わらって。]
うん、とても綺麗だね。まだまだ、とても、白い。
もっと紅に染まるんだよ。
……ドア、壊れないと……いいね。
[困ったように、首を傾げる。
ブリジットをすぐ追うことはなく]
入る?
[少年の姿に問いかける。]
[...は聞こえてきたアマンダの声にびくっ!となりながらも、ハインリヒに向かって笑う]
別にパフェぐらい堂々と頼めばいいじゃん。
最早ハインリヒさんの甘い物好きはここKirschbaumの常連客の間では知らないものはいないんだし。
いや、まあ。……いいけどさ。
基本的に甘党ってのは秘密なんだがなぁ。
[席に戻り、かくんと肩落としつつも千花を見やり。]
お前さんも食うんだよな。好きだなあ。
クリーム塗れの果物食って腹壊さないのかー?
─半時ほど後。─
[積荷を残して、野盗達は這う這うの体で、蜘蛛の子を散らすように逃げ去っていった。
木箱に腰掛けて息をつく。
傍らの馬は長い銀髪の青年へと姿を変えて、ため息をついた。]
「…んまぁ、いつものことだからいいんですけどねぇ…若。」
「アッシュ、頼むからその"若"ってのだけはやめてくれと…」
[赤毛の男の、頬に引かれた朱の線からにじむ血を、白い指でなぞって銀の男は苦笑い。
隊商の荷馬車が合流するのは、おそらく数分後になるだろう。]
なるほど、大切な人がつけてくれた、大切な名前なんだね。
それでは、いる間は、我が相棒ヴィンター共々よろしく、ベアトリーチェ。
[嬉しそうな様子に、こちらも嬉しげに微笑んで]
ああ、まあ、一応自分の仕事もあるんですけどね。
ここの北の遺跡の歴史を調べに。
桜が咲いていないなら、それだけのんびりとできる……という事になるかな、俺は。
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