[返される片目を髪に覆わせた男からの会釈に笑みを浮かべる。
名前、と聞けば自己紹介の折だろうかとは思いもしたが]
[其の先に花開くように表情の色合いを変えた少女>>38に笑みを返す。駆け寄る姿に膝を床に付き、目線を合わせ、いっそ自分の方が低くと]
お邪魔します。
そうだね、……もうすぐ林檎が熟すだろう?
そのスケッチをするまでは、と思っているよ。
[得手とするのは風景で、あまり人物は得意では無いと言い訳を置いた上で描いたスケッチは幾年前に残して行った。
あの頃から人物画の上達は見られないまま、何処か曖昧な輪郭になってしまう傾向も変わらぬまま。
其れでも今より幼かった少女は喜んでくれたはずだったけれど]
[其れから、少女に合わせた目線のままで、改めて彼らの方を向く]
……はじめまして、で、恐らく間違いはないだろうかな?
名の無い画家をしている、ヒューバート・グリーンウッドと言うよ。
良ければ宜しくしてやってくれるとありがたいね。