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…やぁ、ちびっ子。
………誰が怖いって?
[若干不機嫌気味のせいか、軽くドスの聞いた声になりつつ、なにやらおびえているらしい姿にきょとんとした]
…おや。珍しい生き物がいるね。
人馴れしてないのかな?
[ナタリェの存在を軽く眺めた後、そちらにつかつかと足を向けるだろうか]
[瞬く青の髪の青年、葡萄酒色の髪の…青年(?)が広間へと入る。
青の青年には、見覚えがあった。
その背へと隠れたい誘惑に駆られるも、彼の青年も人かも知れず。
私は完全に萎縮して、怯えた視線で彼等を見上げる]
< ぴよぴよぴよ。きいろ(きんいろ かも しれません)のひよこが、猫のあたまの上で何度か回りました。……いえ、ひゆ というものです。
それから羽ばたくのもわすれて、らっか。ひゅるるるるるる。 >
…シシィ、どうした?
[ひらりと肩から下りた猫が、にゃー、と鳴いた。
声の向かう方向。
壁際に何やら存在を見つけて───とっても悪役っぽい微笑を浮かべた]
…おやおや。
どこの誰かと思えば頭の足りないジャリガキじゃないか。
きゃあ、ごめーん。
人慣れっていってもヘルちゃんだってリディだって、ヒトじゃないじゃない。あと多分イレーネもアーベルも。
[頭を抱えてヘルガから避難]
[話の焦点は自分には無いようで]
[賑やかさを増した広間を気にする事無く]
[自らの掌に視線を落として、]
……、!
[花がすっかりと溶けていた。]
[雪山から遠く離れていたのは勿論]
[陽光の精の出現も一因だったかも知れず]
[相変わらず無言だが、ちょっと、ショックそう。]
…うわ!ち、違うって! ヘルガ、さん。が「こわい」じゃなくて!
[ばれてた!隠れたのにやっぱりばれてた!こわい!
でも、さっきの「こわい」は違うんだってば。必至に説明。
と、おねーさんの飛び跳ねた獣の耳に、きょとんと瞬いた。驚かせちゃった?
と、ヘルガさんの言葉に、あー。と納得。そっか、人が怖いのかなぁ]
他の人がこわいって思ったら、オレも怖くて悲しくなるから。
何もしないよ?――”イレーネ”は、竜だから、だったら平気?
[[耳]
少女の言葉が、一瞬わからずに瞬く。耳も同じく震えようか]
[人かも知れぬ少年(?)が壁際へと逃げて、僅かに息を吐く。
なれど、不機嫌な響きの葡萄酒色の者が、私へと近づいてきて。
私はそれから逃げようと身体を捩り――かけるも叶わず、背が滑る様に床へと座り込んでいた]
はいはい、うるさいよちび子。
…そういうことじゃないよ、人馴れの意味はね。
[厳密には人見知りというほうがリディには理解できたのかもしれないが、そんな風に気を割いてやるほど今の心境は穏やかではなかった。
足は一度イレーネの件で止まったけれど、再びナタリェのほうへ]
< あぶない。でも、猫はなんとか、はばたいて体勢をたてなおした ようです。
屋根をめがけて、落ちていった猫は、ちょうどたどりつくころに、人のすがたにかわりました。
とすん。という音がとどいたでしょうか? その背に、白い羽根が出ているのに、本人すらも気付いていません。 >
[ヘルガさんの肩から降りた黒猫が、こっち向いてる、鳴いてる。
だめだってば、内緒にしてて!とか、ちょっと念じてみたけど。
…無理でした。]
……オレ、頭、足りてなくないもん。
[一つだけ言い返しながら、あぁぁ。
確かにあの時は、オレが悪かったんだけど!…すごいこわい。]
…へーぇ。
じゃあ、またボッコボコにしてあげようか?
怖くないんだったらいいよな?
[にたり。
薄い唇を綺麗に歪ませたならば凄絶な間での悪役っぽい人相になるだろうか。
その気配を漂わせたまま、床にしゃがみこんでしまったナタリェの目の前で足を止めると、しばし見下ろし───彼女と視線が合うような高さにしゃがみこんで]
──大丈夫。
何もしないから、そんなに怯えなさんな。
[もし振り払われるような気配がなければ、陽だまりに似たあたたかさをもたらす手がナタリェの頬を撫でるのだが]
[喧騒を他所に黒の猫を追おうとして、]
?
[微か、奇妙な音が届いた、……気がした。]
[広間の窓を開けて外を見る。]
[異変が見つからないなら、窓から庭に出ようと]
< 今は、さながら ゆうよくじん というやつでしょうか。さすがに落下しーには おどろいてしまったので、でっぱなしに なっているようです。
ぱたぱたぱた。何度かはばたいて……しっかり青の布をとめた後に、あらおかしいと、自分の背中をみました。 >
あれ?
< めったに、ならない格好でした。目をぱちくりさせます。 >
怖…くない、…けど。 痛いから、やだ…。
[怖いし、痛いのでイヤです。…とか、それはさすがに言ったら
どうなるか判らないから、少しだけ言葉を変えておく。ばれませんように。
と、なんかが落ちてきた音が聞えた気がして、少しだけ外へ視線を向ける。
アーベルが窓から外に出ようとしてたけど、やっぱり気のせいじゃないのかな。]
[震えの止まらぬ耳が、避難する少女の声を拾う。
それは偶然、獣のものと化していたが故にもたらされた言葉]
ヒト…じゃな……い…?
[刹那、動きが止まる。思考も、身体も、獣耳も]
[悪役の気配漂う姿が、側で止まる。
私は混乱に何も考えられないまま、空虚な瞳で葡萄酒色のそれを見返して――]
…ぁ
[頬に触れる太陽にも似た温もり。
心を癒すそれに、長い睫毛が幾度も羽ばたくように震えて]
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