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[クレメンスには同意するように頷いて。]
[すっぱいモノが駄目だという台詞には、へぇと見上げ。]
そうなんですか。じゃぁ、レモンとか駄目なんですね。
私は…卵が苦手で。
最初から割って混ぜてあるものなら平気なんですが。
茹でただけのモノが…ちょっと。
[味もだが、見た目が駄目だったりする。]
レモンは一杯は食べたくないですねえ。
それそのものだと、どうも、口がね。
[口の中がすっぱくなった気がして、歪めた]
卵ですか。
スクランブルエッグなどは大丈夫なんですね。
でも、わざわざ茹で卵だけというのも、しなければ問題はないですからね。
他に好き嫌いはないようで良い事です
[自分は棚に上げた]
まー、喰いモンなんてのはとりあえず、腹が膨れりゃよし。
美味けりゃなお良しかなー?
こないだ食べたパイは…なんか懐かしい味して美味かったけど…。
[ガキんときに友人宅に遊びに行って食べた味によく似ていて。
パイとかそういうのって母親が娘に教えるものだってとこまでは考えが行ってないあたり結局その程度の推理力なわけだけども。]
酒の肴ばっかり作るんだよ、養父さん。
そんで飲みすぎるもんだから、厄介でね。
[口調だけは冗談めかす。
養父の事を案じる気持ちはあるが、今はどうする事もできない。そんな現実は、苛立ちを感じさせるけれど]
あ、そうだね、切り分けてって、食べたいだけ取ってもらった方がいいし。
[そっちの準備は任せた、と言って。
出された大皿に、オムレツを移してゆく]
やる気があれば、身に着くモンだよ、こういうのって。
……どっかのお嬢も、やる気をだせば身に着くと思うんだが。
[ぽそっと呟く。言っているのがリディの事なのは、通じないかもしれないが。
アマンダへの差し入れ、の話には、さすがにきょとん、と瞬いて]
[緋色の意識の混乱は、静かに、静かに鎮まって。
枷を解き放たれた蒼の風が、ゆらり、揺れる]
……束縛するもの。
取り払えば、いい。
[聖痕を持つ者との接触は、獣の本能の覚醒を促進して。
どこか、不安定さは残るようだが。
少なくとも、恐れや怯えは消えたようだった]
失礼な。
[不満気に呟くけれど、あまり反論しないのはきっとご名答だから。]
残念ながら、ぼくは厳しくされると凹むタイプなんだよ。それこそ覚えてて欲しかったんだけどなぁ。
あはは。
なにそれ、どっちなのさ。
[「母の愛」に返すのはやっぱり何処かズレつつ。
その後の言葉は嬉しかったのか、次第に笑顔になったのだが。]
大丈夫。
食べられないものに入れたって意味ないじゃん。
[意図的にか本気でか、明らかに意味を取り違えた返答を返す。
多分一番イイ笑顔だった。]
…飲みすぎは身体に良くないですしね。
[僅かな焦燥感には気付いたのか気付かなかったのか。
とりあえず納得はしたから頷き答えて]
やる気、足りないのかな。
もっと頑張らなくちゃ。
お婆様や先生にも、ちゃんと出せるくらいに。
[きょとんとされれば、あ、と呟いて]
その、先生の味覚、というか料理に関するあれこれは。
色々間違っているというか、ずれているというか…。
どんなものが出てくるか、不安というか…。
[お食事にお呼ばれしてるんですけれど、と小さく囁きながら。
取り皿を人数分に余裕を持たせて取り出した。]
レモンだけは…ちょっと大変ですね。
輪切りにして蜂蜜をつけたり、風邪を引いた時に、絞り汁に砂糖を入れて薄めて飲んだりするのはいいんですけどね。
[言いながら、歪めた顔には、何となく何を想像したのか分かって、笑って。]
はい。お肉は…あまり多いと食べられませんけど。
お野菜もみんな、好きですから。
[流石は薬師。][というわけではないが。]
[褒められれば嬉しそうに、にっこりと微笑んだ。]
・・・・せんせー、相変わらずだなぁ。
[ピザとは明らかに異質(だと思う)匂いに、ぽつりと呟いた。
直後小さくくしゃみしたのはキッチンの会話のせいかも知れない。]
それはそれは、忘れておりました。
なら、甘やかして差し上げましょうか、
リューディアお嬢様?
[悪戯っぽく言う。
続きはなんとなく気恥ずかしい感じもしたから、笑みを返すだけで]
[ただ、]
……リューの「食べられるもの」の基準が心配なんだよ。とても。
[表情が明るくなったのは嬉しかったが、その笑顔はあまり嬉しくなかった]
[台所から漂ってくる匂い。
ピザとか聞こえたが、……明らかに違うと思う]
……あれ。
あの人、先生なんだ?
陶芸家って書いてあったけれど。
[多分アマンダを指すのだろうと思って、問うた]
あ。しまった。
アーくん来る前に手当てしてもらっとかないと……。
[何をされるのやら、わかったものじゃない。
きょろりと視線を彷徨わせて、ブリジットの姿を探した]
ブリズの嬢ちゃん、卵は雛を丸齧りしているようで嫌いなんだっけか。
…知らぬが仏、ってねぇ。
[声は何となしに外へは出ずに、違う世界から表の方へと意識を向けて。]
ああ。そうやって甘くしたものは、俺も大丈夫ですかねえ。
お子様味覚なんでしょうか
[笑って頷く]
[食べ物の話はあちこちで花を咲かせているようだ]
[なんだか黒い一角を見た]
[リディ>ユリアンの構図だと思ったかもしれないが、あたたかい目で見守ることにした]
やっぱりブリジット君は偉いですよ。
苦手なものを克服する、というのも大事なことですしね。
[微笑む彼女の頭に手を伸ばす]
ほんとにね。
付き合わされて、俺も酒飲みになっちまったし。
[冗談めいた口調で言って]
まあ、誰かのために、って気持ちがあれば、上手くなるのも早いから。焦んない、焦んない。
[筋はよさそうだし、と付け加え。
アマンダの話には、ああ、と]
……まあ、正直言って、味覚壊れてるっぽいから。
矯正できるなら、した方がいいかも。
[こちらも声を潜めつつ、何気に酷い物言いをしてから]
んじゃ、できた事だし、広間にお届けしますか。
取り皿とか、そっちの方、頼むねー?
[軽い口調で言いつつ、*広間へ料理を運び始め*]
[意識を向ければ。][それは風のように映っただろうか。]
[銀の狼は満足気に。]
そうだ、取り払え。
邪魔をするものは、必要ない。
牙を研ぎ、爪を磨き。
知恵を使い、仕留めればいい。
我等にはそれが出来る。
それが赦されているのだから。
[でなければこの牙は、この爪は、一体何の為にあるというのか。]
[この血を求める衝動は、何の為に植えつけられたというのか。]
まったく、肝心なとこを忘れおって。
では今度から存分に甘くしていただきましょうか。
[避けられなければ、手の甲がユリアンの額に軽く当たったかもしれない。
無意識のうちだったが、それは右の手だった。]
だから大丈夫だって。
幼馴染みは信用するものだよ?
[しかし浮かぶのは明らかに信用ならない笑みだろう。何だか生暖かい視線を感じた気はしたが、少女は気にしなかった。]
[より早く、覚醒を促させた聖痕を持つ乙女らはどこか甘い匂いをしていただろうか。]
[いずれあれも喰えるといい。]
[思っていたのは、今のところ猩だけだったが。]
アーベルさんも、強いんですか。
[冗談めいた口調にはクスリと笑い]
はい。少しずつ努力していきます。
[とりあえずは戻ったら一人でもちゃんと作るようにしようとか。
そんな甘いことも考えたりして]
矯正…できるのかしら。
[知っている限り、学校で教わっていた頃からあの調子で。
やっぱり何気に酷いことを考えて言いながら]
はい、先生とか待ちくたびれちゃってるかもですし。
[取り皿やらフォークやらを持って、広間へと移動して]
おまたせしました。
私の好みでオムレツにしてもらっちゃったけれど…苦手な人、いませんよね…?
[運ばれてきた料理に、きらきらと茶色の瞳を輝かせ]
……あれ?オムレツ?
ピザだとおもったんだけど。
…………まあ匂いにてるしね。うん。
大好きよー、オムレツ。
[一人納得して、料理を並べるのを手伝い始める]
邪魔するものは、イラナイ。
力を使って、取り払えばいい。
[緋色の意識に零れるコトバ。
ひび割れた藍玉に込められた祈りは、最早届く事はなく]
……それが……できるのだから。
[なら、しない理由はないはずと。
その時の蒼の風には。
*揺らぎの陰りは見えなくて*]
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