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―集会所・外―
こんにちは、お疲れさまです。
薪小屋に置いてある破片は…
あ、片付けていただけたんですね、ありがとうございます。
いやいや、本当に申し訳ないですよ
なんでこうも割ってしまうんでしょうねえ。
ところでギュンターさんは?
ああ、いえ、なんとなく。
何を言おうとしてたのか、はっきりとは思い出せていないんですけれどねえ。
一つ、思い出したんです。
ほら、友達のね。伝言を。
ええ、直接お話しますね。
[ギュンターを呼びに行ったその男を見送る]
[やがてやってきた彼に、伝言を伝え始める]
いやいや、本当に大した事ではなかったんですが。
俺がまた落としてしまうと大変でしょう?
ええと、ほら。
助けていただいたときにお礼でお渡しした黒真珠、彼からなんですよね。
自分のものだと思って皆さんに渡してしまいましたけど。
[困ったように笑って、内緒ですよと言う]
で、伝言ですが。
「魔除けだからそれを持っているように」でしたっけね。
本当、そっけない言葉ですけど。
あれですっけねえ。心を落ち着けてくれるとかでしょうか。
ギュンターさんは悪く考えがちだからとかおっしゃってましたよ
ええ、もうお礼としての効能がなくて申し訳ないですねえ。
[困ったように頭に手をやる]
[右手に気付いたギュンターが何か言おうとしたが気にもせず]
そういうわけでして。
お忘れなきよう?
では、一度部屋に戻りますね。
ほら、なんですか。
ご飯を食べたら眠くなってしまったんですよ
あはは、かわいいなぁ。
[赤くなるブリジットににこにこと笑い掛ける。]
んー、そうかな。
良くわかんないけど、こういうのってだれにでもできるわけじゃないと思うしさ。やっぱりすごいよ。
それに、ジティかわいいしさ。
ジティみたいな子に治療してもらえるって、なんか得した気分だよね。
[ブリジットの微妙な思いなど知らずに無邪気に言って、最後はからかうように付け加えた。]
さてと、ごちそうさま。
ありがと。おいしかったよ。
[アーベルとイレーネにそう声を掛け、立ち上がる。キッチンで皿とフォークを片付け、そのまま広間には戻らずに部屋に行く。
コートとマフラーの装備を固めて再び出てくると、その足は外へと向かった。丁度部屋に戻ろうとするクレメンスと入れ違っただろうか。]
[...は大人しく食事を進め、何とはなしに語られている周囲の会話に耳を傾けながら、ふと思い立つ事があった。
1つはイレーネとリディの花の痣。
いやはっきりとしている訳ではないが、エーリッヒの語った伝承は...も聞き覚えがあったからだ。
そして2つめはそのエーリッヒ。
能力云々はともかく、そういう能力を手にしている人物がこの中にいる可能性がある。
そうすると次に浮かぶ疑問は、そんな能力者が3人(仮定)も13人の中にいるのか? という事だ。人狼の容疑者として集められたのはわかるが、その中に3人も能力者がいるとすると割合計算をすればすでに4割は人間である証明になる]
(そんなに容疑がない人も交えて、容疑者を集めたなんておかしくないか?)
[そういう疑念が湧き上がる。ギュンターの事は色々と父親から聞いている。アーベルの言うように頑固一徹で、常に住人の心配をしているような人だった。おかげで家族には多大な苦労を強いたのだろうが、それでも人々のために頑張っていたのは知っている]
……私とアーベルには、とても歓迎した事じゃないけれど。
[似たような肉親を持った事に苦笑しつつ、食べ終えた食器をキッチンに戻しつつ、更に思考する。
もし、人狼として容疑者を集めたのであれば、そんな能力者も一箇所に集めるなんておかしな事はしないだろう。
ならば目的はなんだろうか?]
……まさか?
[仮説に辿り着いて、またすぐに頭を振った。
いくらなんでもそれはない。
自分の悪い癖だ。
勝手に思考して、勝手に結論を自分の中で纏めてしまうのは。
...はキッチンから出ると、外の空気を吸ってくると一言残して、*集会所から出て行った*]
―二階・個室―
[窓の外には、相変わらず、自衛団員の影。
『人狼』の排除だのと言った割には、取調べの気配もない。人ならざるものが相手だから、準備が必要なのか。それとも、何かを待っているのか]
嫌だなあ。
[すっかり、口癖になってしまっている。それこそ、嫌な話だ。
椅子に腰かけると視線が水平になり、彼らの姿は見えなくなる]
[雲の合間に覗く澄んだ空と、白く霞む山。天と地の境界が、わからなくなりそうだった]
――なーんでだろ。
[ぽつり、][呟きは誰にも届かない]
[静かだった。
今までの晩も静寂に包まれていたから、防音はしっかりしているらしい]
[卓上に置いたままだった石に、指の先で触れる。
紅と青の玉が、*きらめいていた*]
はふ。
・・・・・さむ。
[当たり前のことではあるが、言わずにはいられない様だ。言葉と共に吐き出される息は白い。
地面も変わらず同じ色に塗られている。]
雪降るの、すごい嬉しかったっけ。
[良く駆け回っては転んだりした。転ぶのは相変わらずだし、今だって本当は思い切り走り出したいのだが。]
・・・・そんな顔しなくたって。
逃げないよ。
[こちらに不躾とも言える視線を向けてくる自衛団員の顔。思い出すのはユリアンの腕の痣か、不機嫌な顔で一瞥した。]
[視線から逃れるように、集会所周りを進んで行く。
殆どが踏み固められてしまった中で、未だ新しい雪の積もる一角を見つけた。]
・・・やっ。
[何故か掛け声と共に、前のめりに倒れ込んだ。ぼふっという音と共に、細かな白が舞う。
誰かが見たら、行き倒れたかと驚くかも知れない。
コートは焦茶、マフラーは赤。白の中には異質な色合い。]
ぶえっくしゅ!
[男は自分のくしゃみの音で目を覚ました。開け放した窓辺で居眠りをしていれば当然の結果だった]
やべえ、風邪ひいちまうぜ。
[慌てて窓を閉めようとして、視界の端に映った焦げ茶と赤]
ああん?
[男は窓から身を乗り出して目をこらした]
[ごろりと寝返る。
コートは勿論雪塗れ、思い切り突っ込んだ顔は真ん中辺りが紅く染まっていた。]
あー、つめたっ。
・・・あははははっ。
[尤もな感想を洩らした後、1人で笑い出す。
顔を歪め、心底楽しそうに笑った。]
[ひとしきり笑った後で、開いた窓からこちらを見る男に気付く。]
あ、こんにちはー?
[起き上がり、呑気に手を振ってみたりした。]
[白の中の赤というコントラストは、男の胸を騒がせた。しかしそれがごろりと転がって笑い声をあげたことで胸騒ぎは収まる。代わりに沸き上がったのは、呆れとも羨望ともつかない感情だった]
若いねえ、まったく。
[苦笑を漏らしてから、呑気に手を振る少女に向かって声を張り上げる]
元気なのはいいが、風邪ひいちまうぞー?!
─二階・自室─
……一度に全部読んだら、あときついよな。
[決して薄くはない本を読みきって、小さく呟く。
持ってきたのは数冊。繰り返して読むのも嫌いではないが、さすがに味気ない]
しかし、外でれねぇと……ヒマだ。
[ぽつりと零す。
元々、外で動き回るのを好む質という事もあり、今の状況はやはり、強い苛立ちを掻き立てた]
[リディに可愛いといわれて。][もごもごと。口に混ざった卵を入れたまま。][ますます顔を赤くして俯く。]
[続く言葉には顔を上げ。]
すごい事…。うんと、
薬師の…ローグの家に生まれたから、そうなるのが普通だって。
それに、ちゃんと業を継げたかどうか。
可愛いのはきっと、リディみたいな子、だと思う。
ほら、ユリアンも言ってたし。
[彼が口にした意味はそのまま、好意的に受け取っているので。][そう言った。]
[自分がアベルに似たような事を言われたのなどすっかり忘れた様子で。]
あは、平気平気。あんまり引いたことないし。
楽しいですよ?
[何とかは風邪引かないと言うのが関係あるのか如何か。
笑いながら立ち上がり、身体の雪をはたく。]
[リディの反応を見て。][小さく笑いながら。]
[ふと傍に居た黒い烏が自己主張を始めたので、袋に入れておいた干し肉をあげた。][つまんで食べるのを楽しそうに眺めて。]
[広間を去る人たちを見送りながら。][こちらはゆっくりと、人より遅い食事を終え、食器を片付けに。]
たーしかに、楽しそうだけどなー。俺みたいな年寄りにゃ、真似できねえぜ。
[笑う少女に答えて、男は、今度は苦笑ではない笑顔を見せた]
まあ、元気なのはいいこった。
……なんっか……おちつかねぇ……。
[隔離宣言をされてから。
奇妙にざわつくというか。
とにかく、気が鎮まらなかった。
気にかかる事が多すぎる──といえば、それまでなのだが]
っとに……滅入る……。
[ぽつり、呟いた手から。
するり、と本が抜け出した]
て、ちょ。
……やっちまった。
疲れてんのかな……集中力落ちすぎ。
[はあ、とため息をついて。
周囲に自衛団員の姿がないのを確かめてから]
……いよっと!
[窓枠に手をかけ、下へと飛び降りた]
えー。
そんなこと言ってずっと家の中に篭ってたら、カビ生えちゃいますよ?
[ハインリヒにはそんな言葉を返す。]
ん。
[何処かで音が聞こえた気がした。先程、雪に突っ込んだ時のような。]
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