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…あ、そ。
[バカップルの言葉に微かに視線がきょとんする。
むしろカップルだとすら思っていなかったらしい。
一応はわきまえているらしい様子に、よろしい、とばかり無言のため息一つ。
もう一度手拭いを濡らしなおすとぺたぺたと上履きの音を響かせながらこちらは扉のほうへ向かう]
…ま、いい。
俺は道場に戻る。
[キョウヤのフォローとそれに同意するヒサタカにうんと頷くと]
そーなんだ。うん、そーなんだよね。
出れないと、どーにもならないよね。
[そう言ったところで聞こえてくるアズマの言葉。しかも指差し付き。]
パカップル? それ何。それとヒサタカとワタシがどうバカップルなんだろ?
[首傾げ。こっちも自覚なし。]
おんや、随分と積極的なのが居たね。
こっちも餌は撒いたけど…どうかなー。
何だかみょーに和気藹々だったし。
天然カップルって恐ろしいわ。
[すこーしだけ苦笑が漏れたかも]
と言うか、鳳凰はまず休め。
はぐらかすなりして離脱しなさいな。
それだけ食いついてくるなら、後でもまた食らいついてくるだろうし。
いや、マリー。そんなこと教えないでくれ
…って、急になに言い出すんだ?
[いつもと変わった様子の幸貴を見て瞬く。とはいえ次の笑みをみて、内容はともかく安堵はしたが。
己の中といわれても浮かばないが、奇妙に視えるものはある。
そいつは久鷹やマリーの近くにいったり、幸貴のとこにいったりしてるのに、誰も視線を合わしてないから視えてないのは容易に知れるわけで。
同じように空の紙コップを捨て、解散する面々を軽く見送る]
[紅鴛、どこまでも呑気です。くるるん、とか鳴いてたり]
事実を事実として、端的に述べたまでだが。
[説明になってません。
ジト目にも動じた様子はなく、けらりと笑って]
ま、何にも知らん、とは言わんが。
今は、話すだけの体力が不足してるんでね。
[言いつつ、ひょい、と立ち上がる。
青空を背に、刹那、五色の翼の瑞鳥が浮かんで消えたかも。
……ちなみに、体力に関しては嘘言ってません]
……てわけで、俺は帰る。
どうしても知りたきゃ、後でウチに来るといい。
[涼しい時間だと助かるが、と。
冗談めかした口調で言うと、そのまま*足早に階下へと*]
さて、どこにいるんでしょな。
[ヒサタカには乾いた笑みを返しつつ。
帰るというサキにお疲れ様です、と言おうとして]
…は?
[一瞬呆然となり、その台詞を問い質す機会を逃してしまい。
あー、とか、うー、とか小さく唸った後]
そだな、ここにいても始まらない。
とりあえず出来ることでもしてきますか。
んじゃまたね。
[狭い範囲にいればどうせ嫌でも顔を合わせるだろうし、とか。
サキと同じようにお茶を飲み干し、ヒラヒラと手を振って室外へ]
[ トン、と靴の先で地面を蹴る。
顔を上げるとフードは僅かにずれて、金が零れる。
視線の先には、広がる空があった ]
今日は普段より、うるせぇな――
[ 呟きの後には、眼を伏せて。
その足は気侭というには目的を持った様子で、*何処かへ向く* ]
ま、最悪強引に巻き込むと言う手もあるし、何とかなるだろ。
[どこまで大雑把なのかと]
天然カップル……ね。
天魔と五神に分かれてたら、それこそ恐ろしそうだな。
[何となく、遠い目をしたかも知れない]
ああ、このまま動き回ると、さすがに色々とまずいからな……ウチ帰って、大人しく休むよ。
これから、休むどこじゃなくなりそうだし、な……。
[自覚があったら苦労しないんだ。とか
内心で我妻と同じようなことを考えているなんて知らないが]
視えるもの…かぁ
[少し考える。急な言葉と適合する状態は不思議で…何か知ってるのかとも思えて
久鷹とマリーをみて、やっぱり二人にしておこうとか思ったのもありつつ]
ん…少し考えよ
[自覚のないカップルが気づかぬように涼を求めて家庭科室を*後にした*]
めんどいからって略しすぎやねん。
つーか、こんな炎天下に屋上おったらそら体力も切れ…
[何かえっらい派手なん見えた、とレンズ越しに瞬く。
その間に言い逃げられました]
………よっしゃ、行ったろーやん。
でもゴハン優先。
[キンキラ金とか派手なんとか、空腹で幻覚見えすぎやと胃を抑え、当初の目的炎天下に置き去り*スーパーひまわりへGO!*]
話してて毎度思うんだが。
鳳凰って豪快だよねぇ。
[かいちょーが苦労するわけだ、とは辛うじて流さずに済んだかも]
分かれてたら……説得してもらうとか?
上手く行くのかは分からんけども。
これからもっと忙しくなるでしょ。
主に精神的に。
ただでさえ、結界と半同化してるしねぇ…。
[結界に近付いた者がまた殴る蹴るをしないという保証はないし]
アタシもこれからに備えて休息取っておくよ。
餌に食いついたのが来るかもしれないし、ね。
[少年が出たのは、神宮司が出て、悠悟が出て、そして五十嵐が出たあと。
結局昇降口傍の自販機に行きそびれて、諦めたように道場に戻る途中の渡り廊下のそばの自動販売機へ。
飲みたいものは昇降口側にしかなかったので、無難な烏龍茶にすることに。
手ぬぐいを冷えた缶に巻きつけて氷嚢代わりにしながら道場へと向かえば見計らったように携帯が『君の気持ちを受信した』と連呼していた。
不機嫌極まりない様子で携帯を手にすれば、見慣れたアプリケーションのキャラクターが現れるはずの画面が、どこか違っていた]
……?
[辿るのは当初の目的、音楽室への道。
まぁここからは程近いわけですが]
…うっさいな。
そんなに自己主張せんでもいい!
[中に入ると他に人が居ないことを確認して。
ブン、と手を振った]
あーもー。
普通は自分がおかしくなったかと思うよ、こんなの。
問答無用で降ろしたの、誰っ?
[睨んだ先に在るのは、白い虎の影。
恐らく他者には見えていない。そして残念ながら、こうした存在への自分の知識は皆無じゃない]
絶対に殴る。
私の努力を無駄にした奴、絶対に殴ってやるからなー!
[防音設備の中、少しだけ物騒な宣言が*響いた*]
……そうか?
二度ばかり涅槃を垣間見たら、細かく考えるのが面倒になっただけだが。
[それはかなり問題です]
ま、その時はその時で、当事者になんとかしてもらうしかないだろ。
外野が騒いでどーにかなるもんでなし。
……同化に関しては、諦めた。
もう、なるようにしかならん……。
[事情が知れれば、更に苛烈になるだろうな、とか。
そんな事を考えたのは一瞬なのだが]
ああ、そっちも無理せずに。
覚醒したてって点では、安定を欠きやすいしな……。
[珍しく、他者を労わるような口調で言って。
疲れからか、不意に*意識の接触は途切れて消えた*]
[サキの言葉に、何か心に響くものを感じて、彼女が家庭科室を出て行くまで目で追った。
ただ、それを皮切りに集まっていたメンバーが次々に家庭科室を出て行くのを見て、小さく溜息を付いた。
折角マリーと二人きりになっても失敗しない状況を作るために旅行を画策したというのに、初日からこんな状況になってしまっては本末転倒だ。
自分には疫病神が何ダースか付随しているんだろうか? と遠くを眺めてしまいそうになるが、旅行予定である八月末までは一ヶ月近くある。それまでに解消されていれば問題ないと思い直して、隣にいるマリーのほうを見た]
……このまま話してても先に進まないだろうし、何処か喫茶店にでも言って、旅行の話でもする?
[それが一番建設的だろうと思い、彼女を誘ってみた。*これから何が起きるのかも知らずに*]
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