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[昨晩、酒場にて。
エーリッヒに拒絶されなかったことに、ユーディットは内心でほうと安堵の息をついた。
強気の姿勢を見せてはいたが、心細さが全くなかったといえば嘘になる。]
ありがとうございます。
では、お言葉に甘えて。
[いつもと変わらない表情を見せてくれたエーリッヒに、お返しのように自分も柔らかい微笑を見せ。
星の瞬く空の下、二人並んで家へ帰った。
帰宅すればエーリッヒはすぐ自室に篭ってしまったが、あの騒ぎの後では仕方ないことだろう。
大人しく見送って、ダイニングへと戻った。
蝋燭をひとつ灯し、暗闇に浮かぶ薄明かりの中、テーブルに肘をついて今後のことに思いを巡らせ。
気がつけば夜が明けていた。]
−昨晩・宿兼酒場にて−
[夫と共に帰る姉を、眼を眇めて見送る。
一人二人と“容疑者”も減り、室内は大分静かになった]
口ではどう言っても、いざとなったら――
そんなもんだよね。
[抑えた声は普段は喧騒に呑まれるのに、今日はやけに大きく聞こえる]
エルザ姉も、怖いなら逃げていいよ?
[弟の軽口に、姉はキッと眼差しを向けるも、何も言わずに奥へと引っ込んだ。食べ残しの多い皿を洗う音が響く]
[何事もなかったように、女将の出してくれた食事を食べる。
腹が減っては何もならないよねー。
[だんだん人が減っていく酒場を眺めつつ、ソーセージをぱくりと食べていれば、アーベルの声が聞こえてきた]
ん?アーベル兄ちゃん?
仕事って、もちろんいくよ。何かまずいことあるんだっけ?
[首をかしげながら、返事をする]
―――っ。
[一心不乱に描き続けていたミリィだったが、しばらくして、その筆がぴたりと止まった。
色が尽きた。
自分の描きたい、色が、無くなってしまった。
嗚呼。今から新しく作っているヒマなんて無い。
早く。早く、色を―――赤い色を]
……。
[硬いもの。尖ったもの。何でもいい。
とにかく、赤色さえ出すことが出来れば、嗚呼、それは父が使ったものか、それとも、自分が持ってきたものか。理由は分からないが、そこにナイフを見つけ、ミリィがそれを手に取り、左手の甲に―――]
暢気だな、お子様は。
[カウンターの椅子の一つに腰を下ろし、ティルの食べる様を見て]
お前も容疑者の一人なんだから、用心しとけ。
とち狂った奴は何するか、わかんないしね。
[鉱夫である、ノーラの夫の様子を思いながら言う。
露にはしていなかったものの、不信や恐怖は少なからずあるようだった。妻に対してすらあれでは]
容疑者?
[しばらく意味がわからずに、きょとんとしていたが]
あー!あーあーあー!
[やっと問題の一端が理解できたように、大声を上げる]
つまり、俺も狼じゃないかって思われてるって事かー。
俺と一緒にいたら、喰われちゃうんじゃないかって思われてるって事…かぁ…
[そこまで気がつけば、やっと別の思考に思い至る]
そーいう意味でいえば、もしかしたらアーベル兄ちゃんも人狼で、俺のことぱっくり食べちゃうかもしれないって事?
…そーは思えないんだけどなぁ。
[そして、ジャガイモをぱくりと食べる]
ミリィ!?
[ミリィが何かを探す。見つけたらしく手を伸ばす。
それが向いた先は彼女自身。
窓は半分だけ空いていた。咄嗟に枝を蹴る]
おやめなさいっ!!
[窓枠に腕をかけ、無理矢理その部屋へと転がり込む。身体の何箇所かが痛みもしたが無視してナイフを叩き落とそうと]
[ゲイトにとってロストもエウリノも、待ち望んでいた仕えるべき大切な主人であり。
その苦しみを取り去るべく動くことは、ごく自然な動作で。でもロストはソレはエウリノが許さないという。
少しだけ、困ったように気配が揺れた。]
そうですか、なら、いいんです。
…でも、無理はしないでください。
少しかじられるだけなら、平気だし。
抑えがきかなくなって、人の多い場所で露見してはいけないですから。
[危惧するのは、それ。
そう告げる穏やかな声は、さながら魔女の誘惑のように届いたかもしれず。]
安全なところで寝るのが今できる一番のこと、なんて自分で言ったくせに。結局徹夜してるなあ……。
[自分で自分に半分呆れながら、んーっと伸びをする。
と同時に、お腹がくるる、と細い音を漏らした。]
……あ。そうだ、結局昨日お夕飯抜き!
[がたん、と音をたてて椅子から立ち上がる。
考えたのは、自分のことより主人のこと。]
エーリッヒ様、きっとお昼も食べてらっしゃらないんだから……。せめて今日は朝御飯きちんと食べていただかないと!
[よし、と無意識のうちにファイティングポーズを取った後、キッチンへ向かう。
できあがった朝食は――昨日の出来事と疲労を考慮してか――トレイに乗せ、エーリッヒの部屋の前に置いておくことにした。
これでいつ起きても、一人でゆっくり朝食を摂れることだろう。]
……肉体労働分ばっかりで、
頭に栄養行き渡ってないんじゃないか。
[ぽつりと呟きつつ立ち上がり]
そーだなー、お子様は肉が柔らかくて美味そうだなー。
[その辺りに置かれたままだったフォークを手に取ると、ティルの皿へ、さくり。人参を刺して取り、勝手に頂戴]
人狼っていうくらいだから、見た目だけで判断出来るものでもないんだろう。
そんなのなら、とっくに退治されてるんだろうしね。
……?
[向けられていたナイフが、左手の甲に少しだけ傷をつけたところで止まり、音がしたほうへと、ミリィが首を向ける]
……先生……?
[こくりと、首をかしげたところで、持っていたナイフを叩き落された。
それすら、反応は曖昧だ]
なん、で、先生が、此処に?
先生は……もう、帰って来ないって。
[オトフリートを見つめる瞳は、どこか遠い]
夢、かな?
それとも、私はもう冷めない眠りの中にいるの?
嗚呼。でも、これが悪夢だとして、先生に会えたのなら、とっても幸せ。
後は、絵を、夢の中だとしても、絵を、完成させれば、もっと幸せ。
[そこで、赤色を出そうと、ナイフを左手の甲に刺そうとして……やっと、ナイフが無いことに気づき、首をかしげた]
……あれ……?
─自室─
[いつの間に眠りに落ちたのか、それすらもわからない状態で。
ただ、気がつけば、後味の良くない夢の後]
……最悪だな。
[小さく呟き、身体を起こす。
まともに食べていないせいか、さすがに身体はバテ気味で。
それもあってか、何となく外に出る気になれず──ピアノの側により、一つ、二つ、音色を紡ぎだした]
……だったらあの爺喰らえば良い。
俺らの安寧をぶち壊してくれた、自警団の爺をな。
[不意に声を紡ぐ]
あの爺は何かに感付いてる。
うろちょろさせたままは拙い。
そりゃまぁ、俺ガッコもきちんと行ってねーし。考えるの苦手だから、こーやって稼いでるんだもん。
…あ、ニンジンとったなー!
[ぽつりとつぶやかれた言葉に、口を尖らせて反応していれば、ニンジンを取られた事にさらに頬を膨らます]
ま、そーだよね。見た目とか、そういうのじゃわかんないから、なかなか見つからないんだろうけど…
けど、御伽噺なんかだと、退治しちゃったお話なんかもおおいよね。あれ、どうやって見つけたんだっけ?兄ちゃん、覚えてる?
[昔聞いた御伽噺を思い出すように、首をひねりつつ]
[落としたナイフは片足で遠くへと蹴り飛ばし。
首を傾げるミリィを胸に抱きこんだ]
貴女の名前もありましたから、どうしても気になって。
大丈夫です。まだ一人ではありませんよ。
[そっと頭を撫でる]
だから自分で自分を傷つけるようなことはしないでください。
手を傷つけてしまっては、新しい絵を描くこともできませんよ。
[落ち着かせるように何度も何度も繰り返して]
……すみません。
─昼過ぎ・工房自室─
[ふ、と瞳を開ける。
意識の浮上。
ぼけーっとした様子で天井を見つめた]
……仕事……。
居て良いって言ってくれたんだ。
それだけでも、しねぇと。
[徐々に頭が働いてくる。
昨日言われたことが再び頭を掠めたが、出来るだけ考えないようにして。
技師の心遣いに報いようと、起き上がり作業場へと向かった]
[紡ぎだす音色はやがて、以前創った小夜曲へ。
一頻り、奏でられた後、ぴたり、と止まる]
さて。
……どうするか。
[呟きの後、視線が向くのは机の片隅に置かれた箱。
しばし睨むようにそれを見た後、緑の瞳は再び鍵盤へと向く。
しばしの沈黙]
……多少なりとも、何か、食べるか。
[今、出来そうな事で思いつくのは、体力を落とさない事。
倒れてしまっては、目も当てられない。
そんな考えから、取りあえず部屋を出ようとドアを開けて]
……ん?
[部屋の前、慎ましく置かれたそれに、気がついた]
お。
人参は嫌いじゃなかったか、偉い偉い。
[文句に対しては済まなさそうな様子もなく、軽くティルの頭を叩く]
ん? ――あぁ。
何処まで本当か、眉唾ものだけどね。
[それを言ったら、人狼の存在すら怪しいけど。
肩を竦めつつそう前置きしてから、行儀悪く、傍の机に腰掛けた]
生けるものを視る者、
死せるものの声を聴く者。
真実を識る事を出来る人間が居る。
そういう話は、年寄り連中が好きだったっけね。
獣の牙に対抗し得る、護り手の英雄譚だとかも。
[緩く、首を傾ける。青が揺れて、耳許の白金が僅か覗いた]
それは、確かに。
人前で崩れるわけにはいきません。
[ゲイトの囁きには苦虫を噛み潰したように答える。もう諦めたつもりでも、その一線を越えるのにはもう一段の覚悟が要る]
自衛団長を?
確かにこれ以上何か言われたりされたりするのは。
[そう、耐え切れなくなってしまう前に]
食らいましょうか。
[最後の返しは、酷く機械的に]
!?
[頭が混乱する。
どうして、私の手からナイフが無くなったんだろう?
どうして、先生が此処にいるんだろう?
どうして、両親はいなくなったのだろう?
どうして、絵は完成していないのだろう?
どうして、先生に抱きしめられているのだろう?
どうして―――心があったかいんだろう]
……せん…せ……。
[ゆっくりと、壊れかけていた心が修復される。
ゆっくりと、目の焦点があってくる。
ゆっくりと、涙が溢れてくる。
ゆっくりと、大切な人に抱きしめられて安堵してくる]
……先生……。
[ゆっくりと、今までのような笑みを浮かべ、そして、緊張の糸が途切れて、心が闇に閉ざされていき、ミリィは気を失った]
ユーディ、か。
[ふ、と、掠めるのは笑み。ここにいるのが自分とユーディットだけである以上、これを準備したのは彼女以外には考えられず]
……しっかりしないと、な。
[小さな呟きの後、トレイを持って部屋に戻り、窓を開ける。
風の感触は、変わらない。
それに微かな安堵を覚えつつ、ゆっくりと用意された食事をとり始めた]
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