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―食堂/脱出中―
沈んでる……って、ちょ、ウェン先輩ーっ!?
[カヤの言葉にそちらをみやり、ふわふわに埋もれる姿にぎょっとしつつ]
あー、もう……非常事態だし、しゃあないかっ!
[手で引っ張ると自分が巻き込まれそうなので。
束ねて腰に着けていた細鞭を手に取る。
大きく羽ばたいて周辺のふわふわを散らした後、鞭を一振り。
ウェンデルの胴体に巻き付けて、沈まないように確保した]
/*
自分で解毒しなかったのは
同系統のエーファに活躍の機会をあげたかったから。
レベル高い方が全部したら、出番なくてつまんないよね。
[魔法が使えれば、異空移動で済むのに、とかぶつぶつ言いつつ、談話室へと無事避難]
非力な乙女に、ムチャやらせないでよねー、もう。
[ウェンデルを壁にもたれさせた後、にこやかなカヤに文句を一つ。
どこが非力だ、という突っ込みは聞きません]
……お礼は……パスでいいわよ。
[続いた言葉にはちょっと疲れたような声を上げ。
その後のエーファ保護やらゼルギウスのダウンやらを窓際でぼんやり眺めていたのだが]
……ちょ。
今の……ナニ?
「……ふわふわに見えたが」
[一瞬視界を過ったパステルカラーに、思わず上がるぽかん、とした声。
グラナートの冷静すぎる突っ込みに、答える余裕は*ちょっとなかった*]
[食堂に行ったらふわふわに包まれて目が覚めたらどうやら寮の談話室らしかった。どうなっているのかをカヤに訊ね…]
ありがとうゲルダ、そしてありがとうグラナート。君の美しさが世界を救ったと言っても過言では無い。
君のような乙女に僕のような荷物を運ばせてしまったことを許しておくれ…!
お礼に今度、お茶でもどうだい。良い店を…
…ん?
またでっかいのが居るな。
無尽蔵だね、どうも。
[ゲルダの視線を辿って発見。
ウェンデルの、ゆったりした黒い服から、中サイズくらいのふわふわが2匹3匹、ふわっとこぼれた。]
精神学科4年 ウェンデルが「時間を進める」を選択しました。
[説明を求めるウェンデルには命の恩人ゲルダを指し示し。
後輩の練習兼ねて、ちょっと温存休憩。
――なんて考えは甘かった]
ちょっと待って、溺れてる!
[ガボガボ言ってるゼルギウスに慌てて静止するも時遅し]
あーあ、仕方ないや。
…ちょっとダウンしちゃうけどそっとしといて。
『水の乙女、貴女に希う。
貴女の領域で呼吸を妨げんことを』
[解毒の水を排出することなく、呼吸だけを確保する。
高位の呪文相応の疲れにカヤはソファーの背に*沈み込んだ*]
おおゼルギウス、うがいでもしているのかと思ったら溺れていたのか。陸地で溺れるなんて器用な奴だなあ。
[カヤによる気道確保を眺めていたが、
そんなカヤの呪文行使に反応して、先程服の中から出てきたもふもふが…]
[もふもふもふ…]
おお、さすがに高位精霊魔法、よく増える。
いやあ暖かくて良い。
女性に冷えは大敵。うん、冬はコイツらに限る。
[床に座り壁に背を凭れ、立てた右膝の上に右肘を乗せて手で前髪を掻き上げる。
大きく息を吐いたのは叫び疲れと肉体労働の疲れによるもの。
食堂へ様子を見に行こうとするベッティを監視し。
行ったついでにイヴァンを回収して。
二回も人を運べばそりゃ疲れると言うもの]
…何で俺がこんなに疲れなきゃならんのだ。
[解毒されているゼルギウスが溺れかけてる様子など見ても、もはや突っ込む気も起きず。
疲れを癒すかのように一旦瞳を閉じた]
[もちろんウェンデルの服から出て来たふわふわが増え始めていることには気付いていない。
気付いたとして、ほぼスルーを決め込む状態になりつつある]
いやあ皆様お疲れのようだねえ。
それじゃあ僕は、少し静かにしていようかな。
[溺れたとかいう謎の状態の人はさておき。
辺りを見回して床に座り込んだ。
懐から筆記用具を取り出し、メモになにやら書きつけつつぶつぶつ呟きはじめる。]
『汝ら……(もふ)の示すところ…(もふ、もふっ)…は分かたるる(もふ)あたわず…(もっふ)』
[黙々(?)と作業に取り組むウェンデルの手元では
時々、ペンと紙の間に紫電が走ったりしているようだ。
段々暖かくなってきました。]
[前髪を掻き上げる体勢のまま、ふっと瞳を開く。
視線の先に捉えるのは文字を書き込むウェンデル]
……なぁ先輩。
文字書かない方が良いんじゃねぇのか?
[ウェンデルは徐々にふわふわに埋もれて行く]
ん?
どうしたんだい、どうやら意外と面倒見の良いらしいライヒアルト君。
これ、暖かいよ?
[言いつつ、もふもふの山の中からずぼっと手を出し、メモを透かして見たりしている。]
‥‥‥溺れた?
[つん つつん つん。
一命を取りとめたゼルギウスはくってり中、
救ったカヤもぐったりお疲れのごようすで。]
むずかしいんだな。
[眉を寄せる顔つきはいたって真面目なのでした。]
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