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さあ、楽しい楽しい鬼ごっこのはじまりだよ、と
[ふんふんふーんと鼻歌鳴らしながら]
とはいえ、あの二人が動くのはまだもう少し先か
片方は傍観者きどり、もう一人はエンジン始動まで暖気運転だな
となると……
[ぺろりと指を舐め、宙に翳し]
風下は………あっちか
[そう呟くと、テクテクと歩き出す]
[委員会の声に混じって聞こえた爆音に、思わず...は額を抑えた]
……私があれやると箒もって怒るくせに、自分は平気で使うんだから。寮母っていい職業よね。
[どこか正反対の感想を口にしつつ、彼女もまた目標に向けて駆け出した]
さ、必ずふんじばってあげるんだからね!
あ、尻尾。
[しっかり見ましたとも、ええ。音も無く駆けて行く仲間を見送ってから、一旦周囲を見回し]
はてさて。
素晴らしいくらいに空間ねじ曲がってるな。
これは利用するが吉っと。
『アンタの得意分野だものねぇ』
へへ、まぁなー。
[自慢げに言いながら、しばらくの間は空間を読み取るために空中に手をぺたぺた]
[歩いていると聞こえてきたのは自称実行委員の放送
そして口を滑らしてのお仕置きの音に]
おぉ、こわいこわい
触らぬ神に祟りなし。立ち回りは上手くしないとなぁ
なぁ、空
「……はぁ、それが3枚目を演じる理由ですか」
さぁてね、どうだろぅねぇ
「…………まあ、最近は少なからず素に混じってきているのは疑いようがありませんが」
うっせ、ばぁか
[そう言って、くつくつと笑うと再び歩を進めるのであった]
ゼルギウスさんが障壁。
とてつもなく高い壁じゃないですか。
[思わずボソリと呟いた。離れていればイイ笑顔は見えなかっただろうが、何かを感じてちょっと遠い目]
…中立なのは食堂、と。
栄養補給場所は必須ね。うん。
[ぽてぽてと歩きながら情報収集中]
おやおや。血の気が激しいのか。
それとも、勝利宣言か。
…それが全勝逃げ切りの栄光なる自信か。
[にぃ、と笑う猛者を見やれば]
誰かが手を出すなら出せばいい。
それに連鎖して、挑戦者同士のつぶし合いが起きるのが一番望ましい展開だが…
誰も手を出さないなら…ボクがやるかな。
此処で駄目なら、後でも駄目だろうし、ね…
[くす、と小さく笑い、眉間に指を当て]
[宣言を、先の異空間放送の原理で結界内に伝えておいて。
ひょい、と召喚するのは、『魔本』]
『……呆れた。傍観するつもりじゃなかったの?』
ただ傍観するだけ、というのもつまらんだろうが。
[水晶龍の突っ込みに、くく、と楽しげに笑う]
大体、厄介な役回りが回ってこなかった、という事は。
委員長は、俺の性格をわかった上で放置するんだろうから、な?
『まったく、もう……』
[水晶龍、呆れたように尻尾をはたり]
別に、勝利宣言とか、そういうつもりはないが。
ただ見ているだけよりは、何かやった方が面白かろう?
[視線を感じて振り返った先、金色の髪に笑みを向ける]
俺としては、魔除けの儀全体が面白ければ、それで十分、なんだからな。
同感。
しかし、血の気が多いのは否めないと思うがね。
真っ先に誰でも良いから、挑戦者求む、というのは。
[口の中に残る飴をがり、と噛み砕いて]
まぁ…ボクは他の学科の魔法を見れれば別に良いんだけれど。
出るからには勝利を一応、目指さなくちゃあ、ね。
ふんふん、寮の食堂が含まれてて。
おろ、結構飛び飛びに空間作って繋げてるんだな。
[盟友を介して小さな次元回路を開き。それを通じて結界内に取り込まれている場所を把握していく]
一応、隠れる場所もあるっちゃああるかな。
さて、どうするかねー。
[そんなことを呟きながら作業して居ると、周囲に鬼役であることに気付いた参加者が集まり始める]
おっと、あんまり悠長にはしてられないか。
ベル、いっちょ頼む。
『仕方がないわねぇ』
[肩に乗っていた灰銀がぴょいとライヒアルトの頭へと飛び乗る。そして大きく息を吸い込むようにしてから]
『…少し、大人しくしてて頂戴』
[周囲の参加者に向けて得意のブレスを吐き出した。精神属性の龍である灰銀のブレスは雑念を呼び起こす。しばらくの間、参加者の集中を乱すことが出来るだろう]
そんじゃ俺はしばらく雲隠れっと。
-開け次元の門
-我が盟友を介しその扉を開け
[何も無い場所に移動用の入口を作り出す。灰銀と共にぴょいとその中に飛び込むと、そのままライヒアルトの姿は消えて行く。開いた次元の扉も、直ぐに閉じてまた何も無い空間へと戻って行った]
さて、まずは慣れたフィールドの確保かな。次元がいい感じに捩れてるけど、この程度ならとりあえず天球儀の場所に変更はないはず。
[言いながら一枚の符を取り出すと、言霊を唱え始めた]
返答せよ! 祖は誰ぞ!
[その瞬間、符は彼女の手からふわりと空に浮き上がり、駆けている彼女と同じ速度で移動し始めた]
「我は風。大気に普く小人と交わりし清廉なりし者」
ならば答えよ! 先見えぬ暗闇を振り払うには如何なる法か!
「先見せし者。透にて敏なるその動きまさに疾風が如く――」
[符と会話を繰り返すごとに、符に魔力が集まっていく。そして一定値を越えた瞬間、符は一陣の風となった]
『我は疾風の影なり――』
[風となった符は一気に第二別館を探索するべく、飛び去っていった]
[同感、の言葉に笑みは深まり]
そうか? これでも貧血気味なんだが。
……ま、いきなり全員で鬼に群がるのも、面白くはなかろう?
[零れる言葉は、冗談めく]
魔法を見る、か。なら尚更、積極的に仕掛けた方がいい気がするがね。
うっし、上手くいった!
[これが新しく生み出してみた符術――符呼術である。符に簡易知性を与える事で、符からも魔術的な言霊を発生させ、...と符の言霊による相乗効果から従来の威力を上げる技だ]
くっくっくっく! ライ、見てらっしゃい。ギッタギタにしてやるんだから!
[先を行く符から情報を受け取りながら、...は駆けていく。
なお、本人は気づいていないが、簡易知性を与えるなんて高度な技術がそうそう上手くいくはずもなく、偵察がわずか二十秒で終わってしまったのを床に膝ついて項垂れていたのは、もう少し後の事]
……。
ラ イ ヒ ア ル ト だ!
[むちゃくちゃな呼び名に語気を強くして訂正]
長けりゃライかライヒで良いよ。
他からはそう呼ばれてる。
わるいなぁ?
あんたらの相手はしてられへんのー。
[立ちはだかる参加者をひょいと抜けて、いつの間にやら屋根の上へ。]
さて、しばらく高みの見物とさせてもらうわ。
[望遠鏡覗くように片手を丸めて遠見の魔法。]
[そんなミリィの状態なぞ露知らず。ライヒアルトが次元の扉から現れたのは第二別館だったりする]
よっと。
…んー、流石に自分が思う場所にはなかなか行けないか。
この結界自体次元魔法だしなぁ。
『そうね、アンタより実力のある者が張ってるから、それを上回る力量がなければ自在には行けないでしょうね』
[灰銀も頭の上で周囲を見回し、簡易的な解説を入れる]
ま、これはこれで面白いかな。
移動した先に誰か居たー!ってことにもなりそうだけど。
『ホントお気楽よねぇ、アンタは』
じゃあ、血の気が多いヤツから血の気を自分に引くつもりか?
[其の目は笑ったまま、銀色を見据え]
…それも同感。
儀式としては、それを目指して欲しいんだろうけど?
まぁ、ボクは探知の魔法は持ってないし、委員会のご期待には添えないけれど。
[瞼を閉じれば小さく笑いつつ]
全く持って其の通り、なのだけれど。
仮にも勝利を目指してる身、出来れば厄介な相手は他の挑戦者に潰して欲しいんでね。
[そう、背中を向け、歩き出す。
数歩歩いたところで、立ち止まった]
…とは言え、貴方は挑戦者の中でのレベルは高いだろうし、放っておくことは勝利からは遠ざかる。
そうだな…この結界という"魔法"も見ておきたいし。
暫く歩き回ろうか…
ボクの気が済んでも、誰も戦闘してなかったらお相手願おうかな。
[振り返り、そう笑いながらゼルギウスに告げれば、今度こそその場から立ち去ろうと歩き出す*]
別人になってるし。
アンタさぁ、自分で名前間違えられたらどう思うよ?
[不機嫌そうな声が魔道具を伝う]
つか名前聞いて無かったような。
俺も教えたんだからそっちも教えろ。
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