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あらあら、二日酔いですの?
いけませんよ、お酒はほどほどにしないと。
飲み過ぎは、体に毒なんですから。
[一見すると無愛想な言葉に、少しだけ怒ったような口調になりました。]
ドミニクさんは、早く見張ってくれるひとを見つけないといけませんわね?
[そんな事を言っていると、木こりの大きな身体の向こうに、揺れる荷物が見えました。]
……あら、あらら?
危ないですわっ!
……えっ?
わわっ
〔誰かの声が届いたけれど、驚いたアナは急に足をとめようとして、つんのめってしまう。
ばらばら、ばら。
積み重ねた食べものや雑貨やら、たくさんの荷物が地面に散らばってしまった。
……かしゃん、とちょっぴり、嫌な音も。〕
[ホラントがどこかへ行ってしまった後。おじいさんは何やら考え事をしながら、散歩の続きを始めたのでした]
……おや、あれは?
見ない顔じゃのう。
[おじいさんが遠くに見付けたのは、マント姿の旅人です。
前にも後姿を見掛けていたのですが、結局挨拶はしないままでした]
おうい、そこで何しとるんじゃ。
[ふらふらと歩いている旅人さん。もしかしたら、何かを探しているのかもしれません。
だからおじいさんは、彼に呼び掛けてみたのでした]
酒は百薬の…なんとかって爺さんが言ってたぜ。
いっつもはこんななんねえしな。
見張りなんざいらねえよ。
ドロテアさんはしっかり牧師さん見張らねえとだしなあ。
まーた飯忘れてそうだ。
[そんな風に返してる間にすぐ後ろにアナは来ていました。
ドロテアの叫びにドミニクは、振り返るんじゃなく耳を両手で押さえます。]
ぐああ……
[とても二日酔いに響いたようです。
そして少し遅れてのガチャンとか賑やかな音に止めを刺されたのでした。]
あら、あらら。
[ばらばらと崩れ落ちた荷物と、かしゃん、という音に上がるのは慌てた声。]
大変たいへん、大丈夫……って、あら?
ド、ドミニクさんも、大丈夫ですの??
[なんだかいっぺんに色んな事が起きて、ちょっとおろおろしてしまいます。]
あ、わわわわ……
ごめんなさ、 !!
〔謝ろうとしたアナは、こっちを見た木こりの顔に、さっきより、もっとびっくり。
まるい眼がおっきく見開かれたかと思えば、じわじわ涙が浮かんできた。〕
[しばらく歩いていると、遠くのほうから声が聞こえました。
旅人が辺りを見渡してみますと、一人のお爺さんがいるのが見えました。
旅人にとっては初めて見る人です。]
村の人か。
[旅人はそちらに向かって歩いて行きました。]
少し前から、村の宿で世話になっている。
ルイという。
特になにをというわけでもないんだが。
村の見物をさせてもらっていた。
[宿屋でのことは知りませんから、旅人はまずお爺さんに向かって自己紹介をします。
それから、さっきのことばに答えました。]
[宿への道をてくてくと、肩には羊のチーズと羊毛の入った袋を提げて、のんびりのんびり羊飼いは歩きます。その横をちょこちょこ子羊も歩きます]
おやおや?あれはアナとドロテアとドミニクじゃないか。なんだかちょっと大変そうだよフリー。
[道にばらまかれた荷物を目に止めて、羊飼いはちょっと早足になりました。子羊もとことこ駆け足です]
あらら、あらあら。
ドミニクさん、そんな怖い顔をしては……。
[言いかけた言葉は、泣き声に遮られてしまいます。]
ああ、アナちゃん泣かないで。
ごめんなさいね、驚かせてしまって……。
大丈夫じゃねえよ…。
[地響きのように唸り返し、木こりはアナの涙に顔を顰めます。
女子供の泣く声ほど頭に響くものはないと思ったのです。]
………泣くんじゃねえ。
[無理やり浮かべようとした笑顔は変な凄みがありました。
誰が見ても逆効果でしょう。]
[どうしましょうか、と思っている所に聞こえた声。
目に入ったのは、目深な帽子とふわふわの子羊でした。]
ああ、アルベリヒさん。
怪我は……ないと思うのですけれど……。
〔木こりのドミニクのことは、よく知ってる。
だからこわくないってわかっていただろうに、一度、零れてしまった涙は止まらないようだった。
その場にぺたんと座りこんで、わんわん泣き続ける。
それがちょっと収まったのは、アルベリヒ、……の子羊が近づいていて来たときだった。〕
ルイか。そういえば、そんな名前もどっかで聞いたような気がするのう。
わしゃベリエスじゃよ。この村に隠居しておる。
[おじいさんは、今度こそきちんと名前を覚えていたようです]
旅の人か。この村の様子はどうじゃ?
何か困ったことはないかのう?
[旅の人には親切にして、いい気持ちで旅立ってもらわなくてはなりません。
だからおじいさんは、そんな風に問い掛けます]
[次の朝。牧師は珍しく朝から教会を出て、墓地へと向かいました。
そこには沢山の石のお墓が並んでいます。
いくつかのお墓には、お花やお供え物が見られます]
おやおや。
随分と汚れてしまっていますね。
[数日前に降った雨のせいでしょうか。
汚れたお墓を、牧師は静かに掃除しています]
[ドミニクは泣き声にがんがん響く頭を押さえて落ちた物を拾います。
泣き止ませる一番の近道はこれしか思い当たらないのです。]
…オイラ、何も悪くねえぞ。
[やって来たアルベリヒにも、木こりはぼそりと呟きます。
顔が怖いのは生まれつきなので不可抗力と言いたいのでした。]
やあ、ドロテア。怪我がないなら良かったけどね。
しかしこいつはちょっとした惨状だ。
[言いながら、羊飼いは散らばったものをひょいひょいと拾い上げます。子羊が少女の傍にとことこと駆け寄って、めええ、と鳴きました]
あっはっは、その顔は二日酔いだなドミニク。
[ぼそりと呟く木こりの様子に、羊飼いはからからと笑いました]
悪気が無いのは知ってるが、そのしかめっつらは、そりゃあ怖いよ。
二日酔いに良く効く薬草を分けてやろうか?
とってもとっても苦いけどね。
[大丈夫じゃない、という返事に、ようやくドミニクの二日酔いの事を思い出し、いけない、と小さく呟きました。]
ええ、多分、びっくりしただけでしょうから……。
でも、こんなに一度に抱えたら、危ないでしょうに……。
[アルベリヒに一つ頷くと、荷物集めを手伝います。]
……ところで、さっきの何か壊れたような音……は。
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