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ホラントー、他にも来るのかー?
[訊ねども返って来るのは「さぁ?」と言う言葉。
手当たり次第に声をかけていたと言うのが丸分かりである]
なー、この森は僕らの庭みたいなもんだろ。
[クルトに頷き返す。
騒ぎになったことなんて遠く彼方]
ヴェルナーせんせ、しんぱいしょーだなぁ。
[医師とイゾルデ、兄たちのやり取りにぽつりと呟いて]
ほーんとっ!?
やった、ドロテアさんのお菓子、オレ、大好きなんだー。
[肯定の返事に、本当に嬉しそうに笑った]
せんせーの方が危なそうに見えるんだけどー?
[ヴェルナーが大袈裟に驚く様子に微かに笑いを込める]
てーか、せんせーまで来るなんて結構意外だったなぁ。
興味あったんだ?
ああ……なんだ、風ですか……まったく。
[飛び上がった鼓動を、深呼吸で抑えつけて]
……やっぱり心配ですねぇ。
[悪怯れない若者達に、やれやれ、と溜息。]
誰が居るかは、
いくする分るね
[銀色の月明かり
ランタン持って
楽しげに笑う。]
いー 月!
[空を仰いで、言った
しゃらん
腰元にある小さな荷物が音を立てた。]
ほむほむん。
しかし、確かにこれだけ暗いとアレだねっ。
子供たちは、大人に手をつないでもらっていたほうが迷わず済んで良いかもしれないねっ。
[珍しく、まっとうな発言をば]
って、わわっ!
[チョップを喰らって、頭を押さえる。
さして痛くもないが]
ぼーりょくはんたーい!
先生はあなたたちのことを想って下さっているのですわ。
[「しんぱいしょー」と呟くマリオンに、眉を少し落とす。
そんな表情も、満面の笑みを受けてすぐに*和らいだけれど*]
[ゲルハルトに頷けば、森へと足を向ける。
時折、辺りを見回して居たが、声を掛けられると顔を上げた]
え…?
あ。いえ、その。
吃驚した時、落とさないように、って…
[少し恥ずかしそうに言うと、ランタンと前方に視線を向けて]
だから、大丈夫、です。
…ありがとうございます。
[ランタンを持たぬ姿に銀が降る。
自身の持つ髪が一層に揺れて]
[一体何処に持っていたのか、リュートを手に]
[弾き始めるのは軽く跳ね、時に緩やかに流れる童謡]
――みんなで聞こう
楽しい オルゴールを――
秘密のお菓子!
[聞こえた単語に、がばっ、と反応]
それはついつい暴きたくなるねっ。
良い香りも秘密を掻き立て、さらに謎を明かしたくなるのさっ。
[きらーん、と、ちょっと離れたところで目を輝かせてたり]
[呼びかける声に答えるのは、木陰でちらちら瞬く光。
同族には、翅を持った妖精の姿が見えるはず]
『おー、すごいすごい、カッコいいなあ。
ぼくは、どーしよーかなぁ。
誰かと入れ代わろうか、って考えてたら、タイミング外しちゃった。
だから、そこの、元気のいいコに、協力してもらおうかなあ、なんて考えてるんだけど。
面白がって、手、貸してくれそうな感じじゃない?』
そーそ。
危ないとこには近寄らないようにすればいい。
まったく、マリオンよりよっぽど危なっかしいよ、先生。
大丈夫?
[笑いながらヴェルナーを見て]
悪かったな!
ドロテアさんのお菓子は特別だ。
[イゾルデに笑われ鼻を鳴らした。
兄弟揃ってファンらしい]
[流れる音は曲調に合わせて僅かに潜められ]
――月の光
花園を あおく照らして
ああ 夢を見てる
花々の眠りよ――
[謡う口元は枯草色の外套に覆われて見えない]
[肩の青も今はその*瞳を閉じて*]
[イゾルデの表情に]
ぐ。
こ、これでも年長ですし、ね?
[なぜか疑問形。]
意外……そうですか?
新しい発見があるなら知りたいものですが……
それが何かの役に立てば。
君達もそうなんでしょう?
好奇心って奴は。
[ゲルハルトとマリーの様子に、くすりと笑う
流れ聞こえるリュートの音
ぱっとそちらへ視線を向けた]
ルイ ステキ
ワタシおどっちゃおーかしら!
[流れる緩やかな音楽
くるりと身を翻すと、がしゃんとランタンが音を立てる
傾きすぎそうになったら、おとと、と動きを緩くした]
アラッ
どうやら森の入り口、
けっこうにぎやかかもなのカシラ
[ランタンの明かりが、遠目に見えた]
/*
謡ってるのは『アマリリス』。
名前がフランス語だったので合わせてフランス民謡で。
みんなで聞こう
楽しい オルゴールを
ラリラリラリラ
しらべは アマリリス
月の光
花園を あおく照らして
ああ 夢を見てる
花々の眠りよ
フランスみやげ
やさしい その音色(ねいろ)よ
ラリラリラリラ
しらべは アマリリス
んー、そうかもだけどー。
[眉を下げるドロテアに、ちょっとだけむぅ、となったりしつつ。
力説する兄の言葉に]
うん、そーだよなっ!
[力いっぱい同意した]
[ヒルダの暴力反対と言う言葉は聞き流し]
ま、ドロテアのお菓子が特別ってのは否定しないね。
僕も相伴に与りたいところだ。
[クルトにはケラケラと笑いながら同意を向けた]
──お、誰か来た、かな。
[耳に届く旋律、微かに聞こえる話し声。
視線は一度村のある方へと向く]
年長でも風でビビってちゃあねぇ…。
[実行にまで移さなかったが、鼻で笑うよな態。
ヴェルナーが来た理由を聞くと、ふぅん、と声を零し]
まぁ俺も仕事のタネになれば、と思って来たけどね。
でも役立てるって、せんせーの仕事には役立つんかなぁ?
[微かに首を傾げた]
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