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それなら良いですが。
御主人が心配されますから、風邪など召されないように。
[微笑と共に頷いた後で、一応軽い忠告もする。
立場もある為か、墓守は外に出ること自体を責めはしない]
冷えたでしょう。
広間に行かれては如何ですか。
[それから再びそう勧める。
それとも浴室が先だろうかと、そちらの方向を見たりもしつつ]
[この国での生活もそこそこ長いため、一応ナイフとフォークの使い方は心得ているのだが、やはり使い慣れたものの方がいいらしい。懐から小さな箱を出し、中に納められた2本の棒を取り出す。]
さて、では我もご相伴に預からせていただこう。
[キョロキョロと周りを見ているトビーに気付き]
どうした、童っぱ?
お主のナイフとフォークはそこにあるであろう。それともお主も箸を使うか?
そうする。
ありがとうございます、ハーヴェイさん。
[元より幸運はその場でつかむもの。
ハーヴェイが何を思ったのかなんて、関係はない。
発育が悪い体は、多分かなり小さいから、それを利用して生きることにも悪いとは思っていないのだから。
チョコを渡されたら、喜んで受け取るのは間違いないけれど。]
[病み上がりなのでその言葉には申し訳なさそうな表情を浮かべる。]
…(ぺこり
[頭を下げて広間の話が出れば、
じっとユージーンを見てから考えるのは常のこと、今日もユージーンは後で食べるのだろうと思い。]
さき……たべる……
[浮かべたのは少し申し訳なさそうな表情。言葉には風呂に向いた視線に対してのものか、ユージーンが食事を遅らせることに関してか。
再度頭を下げてから広間に向かうことにした]
─広間─
ぅ、ぇ……ぁ……。
[少年──トビーから視線を外せないで居ると、不意に訊ねられて身体が強張る。
何か訊ねられたらしいが、その内容が頭に入って来なくて。
戸惑いの雰囲気を纏い視線を彷徨わせた]
フォーク?
ナイフ?
はし?
[マンジローの言葉を繰り返す。
なんとなく、置かれてるこれのことかなと、視線を向けたけれど、使い方がわかるわけもない。
窓の外から食卓を覗いたこともないのだから、当然といえば当然で。]
……?
[やっぱり食べてる人たちを見た。恐る恐る、掴んでみる。ぐーの手で。]
こう???
[ラッセルが固まってるのに、気にしないでナイフとかフォークとかを握った手を見せる。
もちろん、他の人にも視線を向けて。]
[あはるのは疑問の声、返ってきた答えはいずれか判断のつけにくいもの]
私たちを殺そうとする人がいる。エッタは、私たちを殺しにきた人?
[思い起こすのは過去のこと殺気だった村人たちの様子。
人狼は殺せと怒鳴る、家の周りに集まり……。
きゅっと自分の身を抱く]
エッタは…どっち…?
[苦笑するセシリアに大丈夫とでも言うような表情を見せて]
一つ一つ気をつけていけばいいさ。
いっぺんに直そうって言って出来るもんじゃないからさ。
お互いがんばろうぜ?
[食べながらではあまり真剣さに欠ける気もするが]
んー、それが出来れば苦労しないって言うか…
[キャロルの楽しげな言葉にはもそもそと。こう見えてそういう方面はさっぱりらしい。
ぱくりとサラダを口にして、セロリに一瞬顔を顰めて飲み込んでから]
おっさん、て。
確かに俺より上だけど、まだ早いでしょうに。
ん、もちろん折角だからきっちり食べて帰るつもり。
[ハーヴェイにそう返して、セシリアと話す様子に邪魔をしないようにと食事に向かって]
[畳み掛けるような問いかけに、おっとと思いながらセシリアを見た。
そういえば、チョコレートをあげたあとも、こんな調子でもうひとつと言われたっけなと。
そう一方では懐かしくも思い出しながら、問われた言葉を一つづつ返す。]
そう、冬だったな。初めて会ったのは。
あの後、氏とは何回か街の外で会ったりしたんだ。
そうだよ。ヴォルフェ氏は人狼の研究もしていたんだけど…知らなかったかい?
[それは少し意外だったので、逆に瞬いて問うた。
内密にしていたのかとひとりごちながら。
数年前に居なくなった、には驚いた顔を見せた。]
行方不明?……それで連絡が取れなかったのか。
ヴォルフェ氏とは東の方の村で、出版した『ウールヴヘジンの左手』について話をした後分かれてから、それっきりなんだ。
[だが村を去った数日後、その村は人狼の手によって滅ぼされたと近くの町で聞いてもいた。
氏がそれに巻き込まれたかどうか。
またその事を告げてよいのかどうか躊躇われ、村の名も経緯も少しぼかしながら言った。]
―廊下―
[ユージーンと別れた後広間に向かって廊下を歩いている。
窓の外は先ほどよりも風雨は増しただろうか?]
……
[頭の中に過去のことがよぎり、きゅっと自分の身を抱く。
広間に向かう足は自然と足早になった]
エッタ嬢の母上は、誰かとこうやって話が出来る事を知っていたのかな。
[絶対内緒。
とはいえ、声を持つ者らにはそれは公然とした秘密となるのだが。
母親に内緒といわれているのかと、一人言葉を拾い考えると。]
エッタ嬢は…人狼について。人狼を見つけたらどうするか、とか。
母上に何か言われているかい?
[細い声を返す少女に、シャーロットの言葉を噛み砕いたようにして告げた。]
ああ、しゃべるのが難しいなら、ゆっくりでいい。
時間はまだいくらでもあるからな。
─広間─
[周囲の話をのんびりと聞きつつ、ゆっくりと食事を進める。
食事中には、あまり言葉を発する事はない方で。
それでも、ギルバートの返事には思わず声を上げて笑いつつ]
……確かに、得意そうには見えないわね。
[何気に、酷い評価をさらり、向けて。
ラッセルが固まる様子に気づくと、ほんの少しだけ、眉を寄せた]
―広間―
[広間につくとユージーンの言うとおりに料理が運ばれていて。
広間にいた皆に再度会釈をして挨拶。]
……(ぺこり
[聞こえてくるのは皆の会話を耳にしながらトビーがラッセルのほうに何か聞き戸惑う様子のラッセルが見えた]
……
[そちらの方に近寄るとトビーはナイフやフォークの持ち方を聞いているらしかった]
[トビーとラッセルの様子を交互に眺めて首を傾げる。しかし、トビーのぎこちない握り方を見て、あぁと納得して]
そうか、童っぱはこういう食器は使った事がないのでござるな。
ほれ、これはこう持つでござるよ。
「自分も余り使い慣れてるわけではないため、多少ぎこちないのだが、とりあえず自分のナイフとフォークを使ってみせる」
箸は・・・まぁ、今度暇な時にでも教えるとしよう。
この国に来てから何人かに教えたが、誰もまだ使い方を理解してくれなったでござるからな。
―廊下―
[養女がじっと見つめてくるのに、先のような苦笑を浮かべる。
相手が何を考えているのかは、墓守にもなんとなく想像はついていた]
そうですか。
ゆっくりしてらしてください。
[すまなそうな顔を向けられ、けれどそれに対して何か言うでも無い。
深く頭を下げて見送る]
─広間─
[トビーは他にも視線を向けていたが、自分にばかり訊ねているように感じてしまい。
徐々に息苦しさを感じて来る]
……ぅ……。
[極小さな呻くような声。
ナイフとフォークを手から離すと、僅かに震える手で水の入ったグラスを取り。
息苦しさの緩和を祈りながら喉へと水を流し込んだ]
[少女が去った後すぐにまた声が掛かる。
身体毎そちらに振り向いた]
ヘンリエッタ様。
[また深く頭を下げた。
愛称でこそないものの、いつか言われたことは覚えていた為、名前の方で呼ぶ]
お身体の方は宜しいのですか。
父は……仕事についてあまり話してくれなくて……。
最近は研究より古書店の仕事を主にしていましたので……。
[幼かった頃は父を尋ねる人も多かったし、セシリアの前で研究についての話をしていたような覚えがある。
しかしいつの間にか書斎にこもることも減り、古書店で店番をしていることが多くなったのだ]
そ……う……ですか……ご存知ないですか……。
で、でも、良かったです、ありがとうございます!
私父が何を研究していたのかも知らないで…このお屋敷で『ウールヴヘジンの左手』を所蔵していると聞いて、それでここまで……。
東の方の村……そこに行けば何か手がかりがつかめるかも……!
[窓が風に吹かれて音を立てる。
雨が強く打ち付けるようになってきた。
山を降りるのは数日先になるだろうが、その間にハーヴェイから父について聞こう。
山を降りたらその村に行ってみよう……。
手がかりが書名だけだったさっきまでと比べて、ずいぶんと前進した。
セシリアは期待と喜びに、顔をほころばせた]
[ハーヴェイの説明に内心で感謝をした。
ハーヴェイ以外では幼い時分に死んだ両親とくらいしかコエの会話をしたことがなかったから接し方の勝手が難しかった。]
うん、ゆっくりで。
[ハーヴェイのコエに同意するようにしてから、ぼそりと告げられたコエのようなものが何か聞こえた気がして]
……?
[疑問には思ったが問いただしはしなかった]
殺シ来タ、違ウ。
[上手く紡げない事に苛立つ。
囁くことに意識を多く割かれて足も止まる]
母さま、コエ使ウ。
人狼、助ケル。
エッタ、同ジ。他ノ人、内緒。
[ゆっくりでもいいと言われて力を抜いた]
―広間―
[一瞬顔を顰めたギルバートには楽しげな笑みを返した。反応を楽しんでいるように。]
掻っ込んで詰まらせるなよ?
[そう返したものの、食事に気を取られて届いていないかもしれない。
シャーロットの姿が再び見えれば、会話の妨げにならない程度に、ひらと小さく手を振った。]
[食事を楽しみながら、ギルバートの言葉には笑って首を振る]
我の国では、海を越えて外の世界に出ようとする者はあまり居らぬゆえ、その時点でもう我は相当の変わり者と言う事になろう。
この国は、我の国よりもひらけておるし、旅してまわる者も多く見掛けられることから、きっと我の性分に合っておるのでござろうな。
[ナイフとフォークの使い方に困るトビーに少しだけ驚いたけれど]
育ち盛りじゃないって、どう見ても子供だろー?
[見た目に合わない言葉にも驚いて。マンジローが使い方を教えるのに少しほっとして。
その後で聞こえてきたキャロルの声に一瞬だけ詰まらせて]
…なんかさらっと凄いこといわれた気がする。
[かと言って事実だから反論のしようもない]
―広間―
[部屋に戻ってきたシャーロットにも気付いたけれど、今は食べ方でいっぱいいっぱいだ。
あちこちに視線を向けていたけれど、近くにやってきたシャーロットに自分の手を見せたりする。
マンジローの声にそちらを見て、シャーロットに見せたまま指の形を変えてみる。
間接が太くなった指は、そう綺麗には動かない。特に慣れていない動きなので、どうにもぎこちない。]
……???
こう、かなぁ???
[なんかちょっと違う気がした。]
―廊下―
はい。休ませて頂いて幾分か楽になりました。
[肩に入っていた力を抜いて微笑む]
アーヴァイン様は後でと仰られたそうなので。
先にお食事を戴きに広間へ。
[使用人もユージーンに頷いた]
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