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[ハーヴェイが広間に顔を出すと嬉しそうな様子が顔に出て現れるだろうか。
手を振る様子にぺこりと会釈、さっき再開をわかちあったりもしたけど。]
…(ぽっ
[髪とリボンのことを褒められればうれしそうに頬を朱に染めて、キャロルに視線を向けてからハーヴェイに視線を移し、おねがいしたと口は動かすが声にはでない。他に回りに人がいるから。]
……(もじもじ
[気恥ずかしさとかで俯き加減になりもじもじとしている。
頭に伸ばされた手には気づかなかったのでひっこめられたことにも気づかない。
向かいの席に座るとそちらを見上げて:笑いかけた*]
あー、うん。今見えた。
あの娘、どこかで見た事はあるんだけど、思い出せないな…。
[言葉を交わせば思い出すだろうか。
そう思いながらも広間に入ると、向かいに座った。]
ん、似合ってるな。リボン結んだのは踊り子の君かな。
[ギルバートには出来そうにないし、さっきの子は、なんとなく違う気がしてそう尋ねた。]
―主の部屋―
[深く一礼をして、墓守は部屋の中に入る。
そう長い用件でも無い為に、扉のすぐ傍で足を止めた]
先程、また来客がありまして。
後程挨拶にみえると思われます。
[少なくとも男の方は訪れるだろうと、そう告げる]
客人も多いようですし、後でご一緒に食事でもされては如何ですか。
[次いでそのように提案もした。
主の返答は如何なものだったか]
[一通りの話を終えた後で、主がふと思い出したように口を開いた]
嗚呼、コーネリアス様は先程見ましたが。
ゲイル様もですか。
それは残念なことです。
[その口から、元記者の女性が少し前に館を後にしていたことを聞く。
残念がる主を宥めるように更に二、三言交わしてから、墓守はその部屋を*辞した*]
ハーヴ、いろんなところ旅してるからね。
[自分にはまったく心当たりが思い浮かばない、
広間にハーヴェイが入ってきてその姿が見えた。
挨拶はすでにしていたのだが挨拶を返す。
皆の前なので会釈をするだけに、けれども嬉しそうにしてた様子から皆にはいろいろと感ずかれることはあるかもしれない。]
うん、キャロルさんに結んでもらったの。
[ハーヴェイにだけに聞こえるはずの囁く声で*返す*]
[シャロの言葉は否定しない。
生まれ育った所を出てから、ずいぶん色んなところを歩き回った。
自分を見て、至極嬉しそうにしているシャーロットを見るのは、とても心地よかった。
満足感を得た笑みは、いつもの柔らかなもののまま。
彼女の胸中の細部までは、うかがい知れないが。
キャロルに結んでもらったと聞くと。]
そっか、器用だな。流石踊り子。
[それは器用の理由になるのか。
くすと小さく微笑んだ。それらは全て*囁きでの事。*]
―回想・アーヴァインの部屋での事―
久しぶりだな、アーヴァイン。
[そう言い、にこりと笑う姿は悠然と。
アーヴァインは、どこか苦い面持ちでこちらを見ていた。]
そんなに邪険にしなくてもいいだろう?
俺の邪魔をしなければ、牙は向けない。
今、俺はあんたにとても感謝しているんだから。
大事な雛を育ててくれて。
[そう微笑む姿は、常と変わらない。]
その雛だが。
そろそろ頃合かと思って迎えにきた。
[さらりと言うと、アーヴァインは驚いたように椅子から少し身を起こした。]
子犬に情でも移したか?
だが駄目だ。アレは俺のモノだ。
アレには俺の子を産ませる。
その為に、あの血に染め上げられた村から連れ出して
お前に育てさてたんだからなぁ?
[そう言うと、口の端をあげた。むき出しの犬歯が、鈍い色で光る。
人の姿をとった獣は、至極楽しそうに主を見据えた。]
嵐が過ぎれば連れて行く。
[主はどんな形相で、こちらを見上げているだろうか。
ふ、と視線をはずすと背を向けた。
扉に手をかけ部屋を出る前、くるりと振り返って。]
喉が渇いたでしょう?水でも持ってこさせますか。
積もる話は、また、後で。
[いつもの口調、いつもの調子で。
柔らかな人の笑みを浮かべると、主の部屋を*後にした。*]
─庭─
ぅぁ…!
[外に出た途端、滴混じりの強風に煽られた。
思ったより風が出ている。
断続的に吹き荒ぶ風に抗いながら、ラッセルは菜園へと急いだ]
…苗が…。
[既に横倒しになっている作物も少なく無く、慌てて予め打ち付けてある杭に細長い板を何枚も重ね通して行った。
完全に防げるものではないが、やらないよりはマシである。
時折、持った板が風に浚われそうになった。
それでもどうにか堪えて作業を続けていく]
[粗方の作業が終わり、念のための追加作業をしていると、屋敷から使用人が一人出て来た。
ラッセルが一人外へ出たのに気付き、追いかけて来たらしい。
中へ戻りましょう、と使用人は言うが、ラッセルは手を止める気は無い。
菜園に対して没頭すると周りが見えなくなるのもいつものこと。
しかし今回ばかりはそのままにするわけにも行かず、使用人は仕方なく多少強引にラッセルを連れ戻そうとその手を延ばした]
……っ、触るな……!
[使用人の手はラッセルの手を取ろうとし、それに気付いたラッセルは腕でそれを振り払う。
使用人へと振り向いたラッセルの表情は怯えを示し。
そして直ぐに懇願の色が混じる]
………も、戻る、から…。
だから……さ、触らないで……。
[震える声がか細く紡ぎ出され、視線が地に落ちる。
ラッセルの言動を目の当たりにした使用人は、驚きを示したまま、ただ承諾を返すしか出来なかった。
使用人が少し戸惑いながらも、中へ、と促すと、ラッセルは素直に従う。
屋敷の中へ入ると直ぐに他の使用人からタオルを渡され、風呂に入ることを勧められた。
他に大浴場を使用している者が居ることを知れば、居なくなるのを見計らって大浴場へと向かうこと*だろう*]
服まで借りちゃって、良かったのかなぁ。
[浴室とか風呂場とか、そういった名前の場所を出て、着替えながら問いかける。
マンジローの様子を見ながら入っていたから、血色は悪くないようだ。
鏡に映った自分がおかしくて、笑った。]
おうちとお金がある人は、みんなこういうのやってるんだね。
だから綺麗なんだ。
すごいねぇ。
[今まで着ていた服から、今着ている服のポケットにお金を入れる。
大切なお金だから、ちゃんと取って置かなくちゃいけない。]
シラヌイさんも、ごはんだよね。
一緒に行こうー!
[後をついていくつもり。
案内してくれた人が、また案内してくれるらしい。
ふと、人の気配を感じた気がして、振り返った。
今は邪魔なものが床と足裏を遮っている。足が苦しい。]
――???
[一瞬、赤いのが見えた気がした。
立ち止まってみる。
誰かが今まで居た場所に入っていったようだ。
もう見えていないけれど手を振って、とりあえず少し先に行ってしまったマンジローを*追いかける*]
―浴室→広間―
[トビーと共に風呂に入り、旅の汚れを落とす。トビーの体の痣には少しばかり驚くかもしれないが、あまり深くは追求しなかった。風呂から上がれば、よく効く軟膏の一つも塗ってやることだろう]
むぅ・・・。我はこの「洋服」と言うものがあまり好きではのうござるがな。
なんと言うか、こう首元が締まる感じがするし袖も落ち着かぬ。やはり我はこの着慣れた服で広間に行くといたそう。
[着替えとして用意された服には難色を示し、いつもの服を着る。トビーの着替えには、似合うぞと言って笑った。]
[いつもの服に着替えを終え、トビーと共に浴室を出る。]
そうか、童っぱは風呂は初めてか。
我の国では豊かだろうが貧しかろうが皆この風呂と言うものに毎日のように入るぞ。
一度にたくさん人が入れる銭湯も各所にあるし、辻風呂といって道で商いをしている湯屋もあるしな。
この国にも、どこかにそういうものがあればよいのであろうがな・・・。
・・・それにしても、ここの風呂は随分と大きいものでござった。
自分の屋敷でこれほど大きな風呂を持っておるのは我もあまり見た事はない。
[少しこの屋敷に住む主に興味が湧いたようだ。広間に行けば、主は顔を出すだろうか?と思いつつ、トビーの様子には苦笑を漏らし、せかされるように広間に向かう事にした]
─大浴場─
[客が風呂から上がった頃。
使用人に教えてもらい、入れ替わるように大浴場へと向かう。
入って行く姿を見られていた事には気付かなかった。
声をかけられたわけでもないためにそのまま中へと入る。
本日二度目の風呂だったが、今回は身体を温めるだけ。
支度を終えると直ぐに湯船へと浸かった]
……………。
[大きく息を吸い込み頭まで浸かって。
少し後に顔を出すと顔に張り付いた前髪を掻き上げた。
そして掌をじっと見る]
……触らない……触れない……。
…触っちゃ、ダメ。
[見つめた掌を握って拳を作り、叩きつけるように湯船の水面へと拳を落とす。
飛沫が顔にかかり、眼を閉じた]
[この屋敷に来た時からずっと、ラッセルは他者に自分を触らせていない。
触られるような状況になると激しく拒否した。
唯一触れることが出来たのは、拾って来たアーヴァインだけ。
彼だけは自分のことを知り、尚且つ受け入れてくれた人物だったから]
……人は、怖い。
怖くないの、アーヴ、だけ…。
[湯船の中で膝を抱える。
ラッセルが他者を避ける理由。
怖い。
ただ、それだけ]
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