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反逆、など。
私は、
[続かずに、止められる言葉。
それは奇しくも、翠樹の魔族と同じ様に]
……貴方達、魔は、そうして他者に付け入る。
[彼が立ち上がるのに合わせて彼女も立ち上がった]
急いでも駄目。
のんびりでも駄目。
難しいのね。
でも、あなたが言うのなら間違いないね。
[朝確認したこと。徐々に騒がしさを増している街の中。
何が起こるかはわからなくても、何かが起こるのはわかる]
もう少し頑張らないとな。
[少しだけ真剣な表情で呟いた]
……フィロメーラは、
クレメンスが好きでないように、
この猫も好きではないのかな。
[ベアトリーチェにわかるのは、それくらいなのでした。]
[くすくすと、笑って]
うん、大丈夫だよ。
ありがとう。
無理も無茶も、しない。
したら、自分がこわれてしまうから。
君と話が出来るようになれて、うれしいよ。
[面白そうに。]
君は愛されているよ。風に、とても。
君は意識してないのかもしれないけれど、認めると良いと思うんだ。
そう、だね。
僕には僕の思うところがあるよ
まだ、悩むのだけれど。
まだまだ、悩んでいるのだけれど。
[近づく聖なる人の子へと目を向ける。]
[その胸元の逆鱗は、淡く青い光を放つ、透き通ったプレートに見えたかもしれない。
金色に輝く繊細な刻印が、その中に封じられているように、埋め込まれている。
その白い指が触れるか触れないか、と言った瞬間、突然目を開けて、その手首を恐るべき素早さでつかもうとする。
その、縦に切れた瞳孔は、どうやら焦点があっていない様子。]
……少なくとも……生き急ぐ必要はないはずですよ。
[本質が無限にたゆたう虚無の一端である彼からすれば、精霊であるこの少女もまた、限りある存在。
そんな思いからの呟きの真意は、恐らくは届かぬだろうけれど]
頑張る……ですか。
とはいえ。
何をどう頑張ればいいのか、明確でないのが困り所ですね。
[少年と少女をほほえましげに見ながら。]
あぁそっか……そういえば僕の名前言ってなかったや。
おにーさんはアーベル。
今は、西通りの宿に泊まってるよ。
ベアトリーチェは強いんだね。
うん、僕もこの世界は嫌いじゃないよ。
黙りなさい、魔よ。
[その声を拒絶しはするも、]
「たとえたとえ、僕がいなくても大丈夫なように。」
[届いた翠樹の魔族の言葉に、]
……私が居なくても大丈夫なように。
[まるで呼応するように、呟きを零す]
おいおい。神父サマまで。
俺はややっこしい事に首突っ込むのはごめんだ。
どっかで厳重に保管してるんだろ、あれ。
……見に行ったら最後、『好奇心、猫を殺す』って事になるんじゃねえ?
[プリンパフェを食べ、ブラックコーヒーを飲みながら。
見たいとも思わないらしい。]
―Kirschbaum・店内―
[ハインリヒのパフェ処理能力はいつものことなので驚かず、...は二人の会話に口挟む]
クレメンスさん、実は僕も気になってたー
「鍵の書」って凄いお宝なんでしょ?
見つけたら一気に大金持ちになれるよ。
……でもさ、結局「鍵の書」ってどんなものなのかわからないんだよね。噂だと「世界の英知が手に入る」とか「別世界の入り口」とか「錬金術についてかかれてる」とかいろいろなんだもん。
[実際のところどうなんだろうと興味津々]
[立ち上がって、近寄って、そして白い指を伸ばした矢先。
不意に、疾風の力が窓を鳴らす。白い指が止まる。]
[刹那、捕まれる手首。
その感触は、一瞬だけ陶器のように硬く、冷たかったろうか]
…ああ、驚かせたね。
いけない。風邪を、引くよ。
[手首を捕まれたまま、青い鱗に触れるはずだった指は、服をかき寄せる]
[ 英知の結晶とも呼ばれる『鍵の書』。
禁忌の存在ではあれどもその力があれば、
少女をこの世界に繋ぎ止められるだろうか? ]
よろしく、アーベル。
[小さく首を傾げて]
あぁ、そうだ。宿。
そろそろ一度、戻ろうかな。
[そう告げて、苗床は、桜の樹より離れる]
はな、おいで。
[ひらり、一つの枝に咲いた三ツ花を呼ぶ。
ふわり、蝶のような花は苗床に咲き誇る。]
あそこの料理はおいしいから、行くと良いかもね。
きっと、宿の主も喜ぶよ
[それじゃあ、と頭を下げて*そちらにむかう*]
生き急ぐ。
そうね、そうだったのかも。
[好奇心が心を逸らせた。だからこそ飛び出してきたのであって]
これもバランスだったのよね。
失敗しちゃったかな。
[少しだけ反省の色。いずれまた好奇心に負けるだろうが]
何をどうすればいいのか、あなたにも分からないの?
困ったな。力になりたいのに。
[誰のとは言わないが。目の前の人物には分かるかもしれない]
[少年の嬉しいの言葉に]
きっと桜も嬉しいんじゃないかな?
見守ってくれる人がいるって、それだけで温かくなれるから。
[自分の正体を気づかれているのをやっと自覚しつつ。]
あはは、僕が溺れちゃったら大笑いだよね。
[いなくても、の言葉に、少し眉を寄せ]
いなくならなければいいんじゃないかな?
君が変化から守り続けてあげれば。
それって、難しいことだけど、ね。
おーい、やめとけやめとけ。
『鍵の書』ってのは封印された品物なんだろ。
素人が手ぇ出していいもんじゃねえと思うぞ、いやマジで。
つか、持ち出した時点で自警団に追われるんじゃね?
ギュンターのじっちゃんは怒ると怖いぞ。
ガキの頃、よく拳骨喰らってたからな。あれは痛かった。
[いつの間にか、ハインリヒの思い出話になっている。]
ーKirschbaum・店内ー
そうですねえ、私の聞いたところでは、鍵の書に辿り着くまでには、恐ろしい魔物の出る迷宮をくぐらねばならないとか。
鍵の書そのものに呪いがかかっていて、最初に手にした者は呪い殺されるという話もあるようです。
ああ、ハインリヒさんに依頼にいらした方は、もしやその話をご存知で、あなたに最初に鍵の書を手に取ってもらおうと考えたのかもしれませんねえ。
悩むのは、生きている証だよ。
悩めるうちに、たくさん、たくさん悩むといい。
[ティルの言葉にそう返すと、アーベルと名乗った男の人を見ます。]
ベアトリーチェが、強い?
[不思議そうに、一ぺん、またたきをしました。]
ただ、あるがままに生きようとしているだけだよ。
生きとし生けるものの、権利として、義務として。
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