[聲を聴き話す力は物心つく頃には備わっていたが他に使える者が居ると知ったのは何時の頃だったか。聞き覚えのある聲、ふたつの気配を感じ目を細める]――…今日、来たの?雨雲、あなたに懐いて此処まできたのかしら。[時期と聞けば軽口めいた言葉を柔い口調で返し]さっき降り始めたところ、かな。旅人――…?如何かしら、……。[一ヶ月前から聲を交わすようになったウェンデルにわからない、と返すが、無意識に首を振る仕草が表に出る]