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その後、自衛団員を呼ぶ声が響いた。
島に滞在していた旅人の遺体が浜に打ち上げられたと。
不思議な事に、人の手による傷や海の生物にやられた時の痕とは違う傷を負った姿で。
厳しい顔の自衛団長の指示により、その遺体は詰所の裏へと運ばれていった。
― 自宅 ―
[欠伸を噛み殺し、扉を開く。
天を仰げば時折極薄まる雲から注ぐ光。
見遣る紅玉は、なれど煩わしげに眇めるばかり]
……調べなければ。
[雨除けの布で全身を覆い、家の各所を確認して回る。
特に補修が必要で無いと判れば家の中へと消え、
再び現れる腕には大振りの籠をひとつ。
念入りに水除けを施した其れには数多の薬と布を裂き繋いだ包帯を幾巻か。
携え目指すは島唯一の浜]
― → 浜 ―
[辿り着いた浜では、空より重い空気が立ち込めていた。
思って居た以上に酷い浜の惨状に歩むままに眉根を寄せた]
[浜に誂えられた台のひとつに籠を置き、身から払った布を被せる。
長い髪を後ろでひとつに括り、手近の男に声を掛けた]
手伝おう。
怪我がある者が居れば教えてくれ。
道具は持って来ている。
[此処はいいから、と示される先。
破壊された船の残骸を集め拾い上げる作業を目に留め、
少し頭を下げて歩みを寄せる]
[手が足りぬ場所へと手を貸し怪我の治療に走り]
[浜の一角で起きた呼び声と、運び出された遺体と。
其れを知るのは、未だ暫く後の事だ**]
薬師 ゼルギウスが「時間を進める」を選択しました。
─ 自宅 ─
[降り出した雨はやがて土砂降りとなり、遠く雷鳴も響き始める]
あー……もう、これ、景色かわっちゃうよねぇ……。
[描きかけのスケッチの事を思って小さく呟く。
とはいえ、それは言っても仕方ない、と一先ず割り切り。
母を宥めて休ませた後は、戸締りをしっかりと確認して、自分も部屋へと戻った]
……んー……。
落ち着かない、なぁ。
[はふ、とため息一つ。
雷を怖がるような殊勝な所はなく──むしろ、稲光を綺麗、と思う気質ではあるが、さすがにこの状況では悠長に眺める事もできず。
荒れる風と波の音を聞きながら、眠りに落ちていた]
[眠り落ちたその先で、声を聞く。
誰のものかわからない、ざわめくような、声]
……るさ、い……。
[小さく拒絶を紡ぐものの、ざわめきは途切れる事無く、響いて──]
─ 嵐の翌日:自宅 ─
[落ち着かぬ状況での眠りは浅く、目覚めも早い。
起き出して身支度を整えると、白猫を伴い、まずは母の様子を見に行く]
母さん、おはよ。
……ちゃんと寝れたぁ?
ぼく、外の様子見てくるねぇ。
[だからご飯お願い、と冗談めかして言った後、外に出て]
うわぁ……ひっど。
[風雨の齎した爪痕に、眉を寄せる。
固定できていなかった鉢植えはひっくり返り、どこからか飛んできたらしい看板や折れた枝、更には屋根の一部らしきものまで無作為に散らばっていた]
これ、浜の方も相当酷かったよねぇ……ベルくんとことか、大丈夫だったかしらぁ。
[居住区がこれでは、波にも晒される浜辺の被害は深刻だろう、と。
案ずるような視線を向けた後、何はともあれ、と。
一度家の中に戻って、箒を手に取った]
まずは、片付けちゃわないと、ねぇ。
[気がかりな所はあるし、結局昨日黒珊瑚亭に顔を出しそびれたのも気にはなっているが、まずはそれが先、と。
気合を入れて片付けに取りかかろうとして]
……んん?
[視界に一瞬、霞がかったような気がして数度瞬く。
白猫が、どしたのー? と問うように鳴いた]
んー……なんでもないわぁ。
さて、やる事ちゃきちゃきやっちゃおうねぇ。
[それに軽くこう答え、まずは、と片付けのために動き出す。**]
細工師 ユリアンが「時間を進める」を選択しました。
大丈夫か。
――安心した。
[同胞の聲を聞き応えを向ける。
カヤに対しての彼女の考えには相槌の気配。
彼女もまた子供だと思いはしたが
レディにそれは失礼かと口を噤み笑みを湛える]
[シスターの言葉には怪訝な色が僅かに浮かんだ。
人狼を倒そうとしている、と。
不穏な響きに眉根を寄せる。
それはまだ騒ぎが起こる前の事、だったから]
妙な子供だ。
[ぽつとそんな感想を漏らすのみ]
[荒れそうとシスターの聲響けば同意の音]
嵐になるな。
[その兆候は顕著であったからさらと返した]
人間も獣も嵐に好き好んで出歩かないだろ。
濡れて風邪でもひいたら子供らが心配する。
[シスターを案じる言葉を向ける。
彼女の言葉から狩りについてのそれとは読み切れず
激しい雨音を窓越しに聞いていた*]
/*
そもそも誰と何年の付き合いなのか判らなくなってきた故に整理を。
ギュンター:元結社だけど多分18年前には島に居たと思う?
ユーディット:0〜現在(17)島に来てから産まれた。
ナターリエ:20〜現在(25)後からやってきた大陸の人。
アーベル:3〜現在(21)島に来た時から居た子。
カルメン:4〜12、18〜現在(22)島に来た時から居た子。父を亡くしたのも知っている。
ゲルダ:1〜現在(19)島に来た時から居た子。
ヘルムート:7〜15。島に来た時から居た子。時期次第では両親を失った事を知っている。
カヤ:?〜現在(10)後から島に来た子。家族を亡くしたのは知っている。
ロミ:6〜現在(10)嵐の後に流れ着いた子。気にはかけている。
エーリッヒ:6〜12。島に来た時から居た子。過去に懐かれていた。
ユリアン:6〜現在(24)島に来た時から居た子。
/*
…アニメ版鬼灯の冷徹の公式ホームページ見に行って。
あまりの鬼灯さまのいい声に叫んだあたしがいますよ。
魅惑のハスキーヴォイスめっ!><
─ 前日/森 ─
[納品先の青年から案じられている>>0:112とは知らず。
ロミを穴から引っ張り出したり、カヤと話したりしていたから空の変化にはまだ気付かず]
5文字って短かすぎないか?
[カヤ>>0:128にどこかずれたツッコミ返した後、ん、と考え]
掘ったヤツが悪いってのはな。
理由はどうあれ、穴に落ちたヤツからすりゃ掘ったヤツが「加害者」になるからだよ。
[理由を述べて、少年の頭を軽くコツンと小突く。
何度失敗しても繰り返す根性はかなりのものだと思っているが]
確かにしっかり作ってあったし、お前の目論見が外れて残念な気持ちはわかるよ。
でもな、だから落ちたヤツが悪いっていうのは自分の失敗を人のせいにしてるだけじゃないか?
─ 前日/森 ─
[失敗を悔いるばかりで害を加えた事に反省をみせない少年に、問いかけの形で理由の補足をした。
もっとも自分もカヤ位の年の頃はただの悪餓鬼だったから、こうして説教めいた事を話すのはどうにもむず痒く。
ロミから向けられた笑顔>>7と面白くなさそうなカヤ>>10の様子に、苦笑を浮かべた後。
森の入口に向かい、合流したナターリエ>>2に二人を引き渡す。
ロミが穴に落ちたのを知った彼女の表情に浮かべるのは、微笑ましげなそれで]
ぱっと見怪我はしてなさそうだったけど。
後から痛みが出ることもあるから、気をつけてやってよ。
[ひら、と手を振ってもう一度森に戻るつもり、だったのだが。
落ちてきた雨粒と見上げた黒雲に状況が変わった。
シスターからの礼には、気にしないでと笑ってこの場を離れようとして、一旦足を止め]
カヤ、今度穴掘る時は俺も一枚噛ませろな。
とっときの仕掛け教えてやるから。
[少年へ、悪戯な笑みを向けて申し出たそれに対する返答は是も非も問わず。
またな、と手を振る少年>>4に同じ仕草を返してから、浜へと駆け出した]
─ 前日/浜・漁師小屋 ─
…やっぱり遅れたか。
[急いで駆けてきた浜辺、並ぶ漁師小屋に人影は無かった。
小屋に入る大きさの船も自分の家が所有する一艘のみしか見当たらず、大きい船も流されぬようにしっかり固定されている。
出遅れを嘆いても手伝いの手を借りられない以上、一人で何とかするしかない。
船を引き上げ小屋に入れてから海風に飛ばぬよう鎖をかけ。
その間にも雨風はどんどん強さを増すばかりで、作業を終えた時にはずぶ濡れという表現も生温い程にぬれてしまった]
あー…
まーた怒鳴られっかなぁ…
[独りごちるは黒珊瑚亭の主のこと。
こんな嵐の時は浜辺近い自宅は危ないからと、黒珊瑚亭に避難するのが習慣で。
毎回ずぶ濡れのままに邪魔をしては主に怒られるを繰り返しているのだが]
…ま、いつものことか。
家から荷物持ってこないとな。
─ 前日/自宅→黒珊瑚亭 ─
[悪びれないのはある意味カヤと似たり寄ったり。
自宅から貴重品を纏めてある革袋だけを持ち出すと、どうせもう濡れてるんだし、と傘も差さず黒珊瑚亭へと向かう。
途中、森に行った目的を果たせていなかったことを思い出しはしたが]
…流石に今行くのは危ないか。
ま、あいつらだって避難してるだろしな。
[雨が上がってから改めて行けば良いかと自己完結して、そのまま寄り道することなく足を進め]
悪い、遅くなった。
飯と風呂と服と寝床、用意してくんない?
[黒珊瑚亭の扉をくぐり、笑顔で頼んだのには誰の声が応じてくれたか。
いつも嵐の日に繰り返されるやり取りを経た後、いつものように宿を借りて。
翌朝、いつもと違う参上を目にするとは、この時はまだ思いもしなかった**]
漁師 アーベルが「時間を進める」を選択しました。
― 前日/黒珊瑚亭 ―
御粗末様でしたー。
[席を立つゼル>>0:124をみて、その食器をさげにいく。
そとの天気があれそうな様子にゆるりと瞬き。
ヘルムート>>6に呼ばれてはあいと返事を返した]
ちょっと待っててねー。
[スープとパンの一つ程度をヘルムートへと出し]
[エーリッヒ>>17に声をかけられて瞬いた]
ユーディットですよ。あれ、エーリッヒさんも島の人だった?
12年前……
[驚いたといわれても、ヘルムートも覚えていなかった残念な頭で覚えていることはなくて。
なんだか知らない人に知られているようで気恥ずかしくて笑って誤魔化した]
あ、はい。今日のスープがちょうどそれですよ。
すぐお持ちしますね!
[にこりと笑顔で返し。
父親がだした料理を運んだ時に、雨脚が酷くなる音が聞こえて]
あ! 洗濯物!
[ようやく気づいてわたわたとあわてて取り込みに走る。
折角乾いたものもあっというまに濡れてしまっていて。
濡れたシーツは洗濯物置き場へと戻る羽目になった。
そのまましょんぼりと戻り]
ゲルダも、もう危ないから宿にとまるといいよ。
他のお客さんは一人だし、あとはアーベルが来るぐらいだからお部屋もあいてるし。
[そんな風に声をかけて]
[アーベルがやってきたときにはちゃんと彼の部屋も用意されている]
遅いよアーベル。
はーい、お風呂はいつでも入れるよ。
[一度濡れた服を着替えたから、アーベルを出迎えたときは昼間とは違う服。
酷くなる嵐の音を聞きながら降りてこなかった客人を思い。
その日は眠りに築いたのだった**]
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