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[手に伝わるぬくもりと、額への軽い衝撃。それから、短い声。それらは、夢の深淵の奥へ奥へと堕ちる意識に辛うじて届いたか]
……う……ルー……ツィ、ア?
[無意識に、この場にいない者の名を呼んで。
夢に抗うように、身を震わせる]
ー階段ー
[彼は、ふと視線を感じて顔を上げ、エルザを見ると、にこりと笑った]
エルザ。さっきの歌、とっても綺麗だった。きっとみんな喜んだと思うよ。また、歌ってね。
[鎮魂歌をまた、という意味を解って言っているのかどうか、表情には屈託がない]
……人の、名前………
間違える…のは、感心……しない、な………?
[ついでとばかり、仔猫を抱き上げてエーリッヒの上に乗せる]
[再び伝わる衝撃は、先ほどよりも強く、意識を揺さぶり。どうにか、夢からの脱出を導く]
っつ……。
[ゆっくり、ゆっくり目が開いて。周囲の様子を、ぼんやりと見つめる]
俺……あれ……?
(あの青年……何故あんな所に……。 人一人座った程度で塞がれる幅ではないが、椅子もソファもあるというに)
[火に当たりながら、先ほど脇をすり抜けた時のことが……そんなどうでも良いことが頭に浮かんでくる。
暖炉の中では薪の爆ぜる音が時折響いていた]
[アーベルの様子も気にかかるものの]
[幼馴染との優先順位を考えるとやはり幼馴染で…]
―→エーリッヒの部屋の前―
[ノックしようとしたが、ふと声が聞こえたので、とめる。]
[イレーネ?][彼女は確か熱が…]
[…説教対象者が増えた]
―二階・エーリッヒの部屋―
………起きて、……ランプ…下に……
取りに………行こうと、したら…この子が、鳴いて……いた、から。
…魘されて…いた、みたい……、だね。
[感謝するといいよ、と仔猫を撫でながら]
と、いうか……普通、逆………じゃ、ないかな…
[後半は独り言のように]
[少し悲しげで][嬉しげで]
[苦しくて][初めての同族に幸せを]
[――そんな複雑な、微笑みが浮かんで、うつむいて]
オトフリートはSですか…?(待ちなさい)
この絡み難さと他人との繋がりの薄さで初回引渡しになったり……
実はこっそり狙ってる(マテコラ)
絡む努力しようぜー(無理です!!!)
─二階・個室─
ペルレが……?
俺、うなされてた……?
[呆けた声で呟きつつ、ゆっくりと身体を起こす]
ていうか、逆って?
[独り言のような言葉に、不思議そうに瞬き]
[彼はユリアンに声をかけられると、きょろりと辺りを見回す]
ああ、そうだね。それに邪魔になっちゃう。
[照れ笑いに似た表情を浮かべて立ち上がり、カップを持ったまま窓辺に歩み寄る。朝から今まで、覗こうとしなかった窓の外を見つめ、あ、と声をあげた]
また、雪が降り出してるね。
[瞬く様子に、僅かばかり首を傾げて]
……お姫様、…みたい………?
[男女の役割が逆と言いたいようだ。茶化すような響きを持って]
[それから、呆けた声に、少し考えてから、]
――……ルー…ツィア。
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