[今夜は少年は、タオルを一枚浴室から持ってきていた。そのタオルで、昨夜と同じように足についた血を拭い、エルナの足も血で濡れていればそれも拭って、足跡を残さぬようにする。血を拭ったタオルは、念のためにびりびりに引き裂いて、そこに放置した]......気をつけて。[別れ際、エルナに、再びそう告げる。未だ狼になりきれぬ、薄い金色の瞳が揺れていた**]