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ああ、いつかは雲も切れようか。
されど…否、なんでもない。
[烏にゆると首振れば、ぱさりと髪が乱れて肩に。]
…そなた、天狗になりたいか。
[あやめへの冗談めいた言の葉を、真に受けて問う。]
[外に向かった眼差しを、内に戻して横顔を見る。]
夜といえば暗きものと信じておったでな。
慣れるには時間がかかるであろ。
じゃが…白き夜こそ天狗が夜なら、天狗は鳥目であるや否や。
[いたって真面目に呟くか。]
〔食事を終えた童らと共に坊主作れば、
軒先へと向ひてそれらを吊るそうか。
白き衣服を纏ひし可愛らしき顔の子ら、
静かに涙を流す白の夜空を真直ぐ仰ぐ。
その傍らに立ちて見上げる女は何を思ふか、
眼を伏せれば朱唇を震わせて音を紡がむ。〕
[朝靄は川を白く埋めて、その前に立ち尽くす青い姿すら白に染めてしまうかのごとく。
日が上ると同じに漸く目をさませば、曙に染まる世界を求めて足は自然と外へと向かった。
地には空が泣いた蹟があり、自分の記憶には空が泣いた覚えはなかったから日を跨いだのだろうとは何となく]
……美しいの…。
[ぽつりと呟き、そのまま川辺りを日が高く上っても離れようとする気配は*なく*]
[何もかもを暴くことを強要する目]
[逆らっても聞かず][ただあちらこちらに]
[暗闇に]
[その足跡がいくつもついて]
[すべてがあいまい]
[目が覚めても]
[それは変わらずに]
[否]
[もうすこし酷くなるか]
[ふわふわと漂う意識を持ったまま]
[童子に果実をもらうと]
[ふらり]
[*白の花を見に行く*]
[雨降る夜に見る夢は、遠き日のこと見せようか。
されど霞がかったかのよに、知りたきことは見せやせぬ。]
[ゆくか、かえるか。そは誰が選びしや?]
[天狗であったか、己であったか。
いずれであれど、なにゆえかを夢にも知ることは適わず。
睫毛震えしその陰の、琥珀ゆらゆらゆめうつつ。]
天狗であれば、なぜかえしや。
我であるなら、なぜかえりしや。
[かつての幼子。かえりたいと願うたやも、そは覚えなく。
はたまた――天狗の里に置き忘れたか。]
[目を覚ました時には雨は上がっており、琥珀はぼうと空を見る。
ふらり座敷へとゆけば、軒先でてるてる坊主が揺れたろか。]
さても働きものの坊主よな。
童の想いが通じたか。
…それとも、金の鈴欲しゅうなったかの。
[朱唇紡ぎし歌思い出したか目を細め、答え返らぬ問い投げる。]
[一面に白い花]
[しとしと]
[小降りになったろうか]
[ちいさな傘を借りて]
[館のそば]
[口ずさむはどちらの歌か]
[どちらにせよ]
[ちいさい]
[やがて雨はやんだのか]
[薄霧のよう]
[白い光]
[花びらにひとしずく]
[ふるえて弾かれた水が]
[土の上に落ちた]
[立つ手の傘は閉じられぬまま]
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