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[ミハエルに、いい忘れていた挨拶を告げながら。]
[届いた声は、悲鳴のような。]
わ、エーリッヒさん、大丈夫ですか?
[傍に近づいて、傷の様子を伺った。]
[ふと視線の先にある手帳を見て。][落ちたままであれば拾って渡してあげて。]
イクラは良いんだよ。パサパサしてないから。
[エーリッヒの言葉にはこう返していた。基準は良く分からない。
目の前の皿はきっちりグリンピースを掻き分けつつ食されて行くのだが、これでは後できっと地獄が待っている。]
ん。
どしたのハルくん。
[額を押さえる様子が眼に入り、何気なく尋ねてみた。]
[ユリアンの言葉に、肩の上のザフィーアを見る]
・・・あら、かあくんの足?
[足についた飾りが、この前見た時と輝きが異なるように見え]
[もっとよく見ようとするが]
[ユリアンは二階へと向かってしまった]
うん、おかげさまで。
ありがとうー。
[にこりとブリジットにほほ笑みかけて、怪我をした手をひらひらと振った。
そのまま盛り付けてきたポトフの皿を、自分とミハエルの前へ。]
商売道具だから、大事にしないとね。
[いいながらアーベルの攻略済みの皿に、自分のにんじんをぽいぽい投下。
彼女の前にあるのは、彼女自身がもりつけた皿であるからして、間違いなくアーベルへの挑戦状である。]
さーびすさーびす。
/中/
箱暴走中orz
もう一度再起動かけてきますよ…。
やっぱり鳩訓練もしないとダメですか…?
どうしても向こうだとやりきれないんですが。
[リディの言葉に、ようやく自分が額をさすっていた事に気付いた]
え?
いや、何か不思議な感じが残っていて……。
[自分でも何と言っていいのかわからず、回答があやふやになった]
…ちょーっと…傷、開いた……
[床にうずくまって、軽く涙目。]
あぁ、ありがと…。
[薬師の少女に手帳を手渡されて、大事そうに受け取る。]
[これで残るは、と思った所に投下される新たなオレンジ色]
……なっ……このっ……何だよ、いきなりっ!
[さーびすなんて言葉は聞こえちゃいません。
蒼の瞳はジト目でアマンダを睨んでいたり]
くっくっく…。
[苛立ちすら心地好さ気に。][低い雑音はワライ。]
無理はするな。
[かけた言葉は少女の口癖と同じもので。][だが響く言葉は全く違うもの。]
[蒼い風に意識をむけながらも、表への注意は怠らず。][じっと、男の動作を。][それ以外の者の動作も、探る。]
[お薬が苦くなかったら、と聞いて苦笑い]
そうね、魔法みたい。
ミハエル様の言ってたビブラートを使えば、苦くないってお話よね。
・・・本当はお薬が必要なければ、それに越したことはないんだけど。
[逃げたユリアンの背中を見ながら]
・・・かあくんがいるなら平気かしら。
イレーネさんも、彼が無茶しないか、見張っててあげてね。
[さくさくと雪を踏んで歩きながら男は考える]
[町で起きた事件…スクラップブックに収められている新聞は、それが快楽殺人者による犯行ではないかと結論づけていた。しかし警察の最終的な発表は、狼の群れの異常行動による事故なのか殺人なのか不明というもの]
[そのあまりの不自然さに、外部からの介入を疑う声も多く、男もそう考えた一人だった]
[手に取った手帳から、びり、と痛むような感覚を覚え。]
…この男。
[より濃い警戒の色を向け。][近づく、傍へと。]
そういえば…
人参は真っ赤な顔で怒ってるから、僕は人参が嫌い
と言った人が居ましたっけ……。
[アーベルの皿に追加されていくそれを見つめて]
サービス過剰ですわね、それ……。
……大きな、お世話。
[それは、あちこちからよく投げられるコトバ。
しかし、ここでのそれは。
他からのモノとは、違う意味を帯びていて]
……く……。
[月の力が強まるのが、感じられる。
昂ぶりを持て余しつつ、それでも、銀の動きは必死で追った]
や、うん。これ…
[やっと見つけた手帳をマテウスにみせて。]
…ぁー、よかった。
無くしたらえらいことに……。
[大事そうに幾度か撫でて、胸ポケットへ。]
[階段を危なげなく上り、部屋に戻る。扉を開いて、]
外で待って…… って。
[言う前に、ザフィーアは隙間から中へと入り込んでいた。
……抜け目ない奴]
[仕方なく、ベッドの端に止まって監視を続行する鴉を後目に、荷を置いた机へと視線を向ける。
上着と手袋は、何かあったときのためにと階下に置いたままだった。
中のものを出して、その中の一つを手に取り、パチンと弾いて翳す]
[パチン、][軽い音を立てて、再び閉じた]
まあ、そういう用途では使えないだろうけれど。
[鴉の円い眼にも、それは映っていただろう。
どこに仕舞うか考えて、僅か、服の裾を捲った]
[それから最小限の荷を纏めた袋を手にして、階下へと下りる]
不思議な?
・・・・・なんだろ。
[原因など知らないから、ミハエルには首を傾げながら、スプーンを口に入れる。]
・・・・・う、
[余所見しながらの食事は危険です。
丁度避けて置いていたグリンピースの海にスプーンは突っ込み、見もせずに口に入れたのだから自業自得だろう。口一杯の敵に涙目になった。]
[お礼にはどういたしましてといいつつも。][開いた、にはぴくりと反応して。]
え、ちょっと見せてください。
[慌てて涙目のエーリッヒにずいと近づいて。][遠慮なしに上着をめくり脇腹の上の包帯を探る。]
[見れば僅かに赤い色が、包帯から滲み出ており。][それは今開いたのか、それともそれ以前のものかは見分けがつかなかったが。]
[一旦包帯を解いて、新しい薬と布を巻きつける。]
傷が開いたって
[少々呆れた視線をエーリッヒに送り、続いて見つかったという手帳に目を移す
確かに先程言っていた通り年季がはいった手帳だ]
見つかってよかったな
[と大事そうに撫でて胸ポケットに入れるのを見た後、ブリジットが開いた傷という言葉に反応したらしく、治療の邪魔にならないように少し横にずれる]
[ナターリエの話は知らなかった、けれど。
後半の呟きには、ですよね、とぽつり。
しかして、生来の負けず嫌いは、ここで引くのを潔し、とはしない……らしい。
ある意味、どころか思いっきり、損な性分]
[けれど、世間が噂する人狼の伝説を信じ込んだわけでもなく]
[介入したのが教会らしいとの情報に、教会関係者が事件に関わっているのかと考えて調べ始めたというのが本当の所で…]
やほ。
[監視を振り切ったことに悪びれた様子も見せず、手を振った]
御飯、ある?
……ああ、あるっぽいねえ。
[鼻をくん、と鳴らす。
あたたかな湯気が、薄く漂っていた]
て、何してんの?
[ちょうど、何かを大事そうに撫で擦っているエーリッヒの姿がぼんやりと映って、問いを投げた]
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