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[外から聞こえてきた音にびくっと身を震わせる]
銃声?
そんな…外で何が……?
[満ちた月、朱の花を持つ少女、そして、この場所]
………やはり、そうなのですか?
[過去の伝承との一致は]
[これから始まることへの扉が開かれた証]
[ぐらりと濃い血の匂いと、そして白を侵食していく赤に、体が傾いた。
だが背中に衝撃が走り、それで自分が木の幹のおかげで倒れずに済んだ事に気付いた。
周りではマテウスやアマンダが何か口にしている。
アーベルとブリジットが何かを懇願するような表情をしている。
その情景をぼんやりと眺めながら、...はギュンターの側に腰をおろし、見た目は冷静に脈を取り、瞳孔の開き具合を確認していく]
ヴィント、引け。
狼等は餌にありついて、もうロクな動きをしないだろう。
[苛立ちを諌めるように。][低い声が忠告する。]
置いておけ。今はな。
[窓から外を眺める]
[空には月が浮かんでいる]
綺麗なお月様ですこと。
[扉から外へ向かうミハエルやブリジットの背中を眺め]
みなさん、どこに向かうのかしら。
[空いたカレーのお皿を片付けている]
/中/
…さて、中身も深呼吸しましょう。
自分の設定をダダダーっと放出してすみません。アーベルの方だって大変な状況なのに。
今回はこの設定がかなり早くに浮かんでいたので。
思いっきり世界が出来上がってしまっていたのです、自分の中でも。そしてどうしてもやってみたくて。
巻き込み捲くりで本当にごめんなさいです。
(ぽとん)
[ぽたり、掻いてはがれた爪から、血が落ちた。
おびただしい血の海の中で、
それは本当にささいな赤い一点だったけれど]
しっかりなさい。
アーベル。死ぬわよ。あなた。このまま。
あたしはあなたに死んで欲しくないわ。
[声だけはやさしくしようと、ただそれだけ勤めて。
振り返る。誰か助けられるかと叫ぶ薬師に、首を振った。]
今できることは、ここにいる全員すべて同じ。
戻るだけよ。
[気配が一つ。アーベルに向けて飛びかかろうとする狼
木箱から大振りの巨大な剣を抜き向けたところで、銃声が一つ響く
見れば、エーリッヒが銃を向けた姿が見え、思わずニヤリと笑みを向け
我侭をいうアーベルにいって聞かないアーベルを無言で殴り倒すと]
目が覚めたか。そんな寝言は寝てからいうことだな
お前がここに留まれば他の奴らとて帰らんだろう。お前一人の我侭でみなが危険になるんだぞ
わかったらさっさと動け
[張り上げこそしないものの凄みを帯びた声で告げた]
[開いた窓の外、獣の咆哮に混じって遠く響いた銃声を男は聞いた]
帰ってくるから、必ず。
[少女に言い聞かせる声は変わらない]
無理に思いだす必要はないの。
思いださなくていいのよ、イレーネさん。
[宥めるように声を掛ける。
触れれば怯えさせるようでそれは出来ず]
今は、考えなくていいから、ね?
[それで不安を拭えるとは思っていないけれども]
だって、
だって、
[部屋に引き戻され、優しく諭されても尚も言い募ろうとしたが。]
・・・・・・っつ、
[一層増した蒼花の熱がそれを押し止めた。]
……わかった。
[諌めるコエに、一つ、頷く]
それに、なんだか……ぼんやりする……し。
[それは、初めてその身を転じたがためか。
それとも、人を喰らった昂揚と陶酔故か。
蒼の風の意識は、今にも閉じそうに、揺れていた]
[アマンダの声。
それは、全く違う誰かに、昔言われた言葉を思い出させ。
続けて感じた、衝撃と、痛み]
……って……。
[ぼんやりしていた意識が、僅かなりとも覚醒する。
蒼の瞳が、瞬き。
ぶつけられる言葉]
……俺…………。
[ぐるり、見回す。
いつの間に、こんなに人がいたのかと、ぼんやり考え]
…………ごめん。
[ぽつり、と。何に対してかわからない謝罪が、零れた]
[広間の中、シスターがイレーネに話しかけているのを視界の端に捉える]
[外から銃声が聞こえてくれば、不思議そうに窓の外を見る]
銃声・・・
訓練でもしてるのかしら・・・?
[ようやく事態の深刻さに気がついたようだ][扉の外に向かう]
でもっ…!
[それでも尚、食い下がろうとし視線を落とせば、ぽたりと足元に血が落ちるのが見えて。]
アマンダさん、怪我、して…。
[剥がれぽたりと血を滲ませる彼女の指を見る。][そうすれば少しは冷静さを取り戻しただろうか。]
[すでに脈は止まっていた。
いや、見た目だけでそれは理解していた筈なのに、それでも...はそうしたかった。
ほんの僅かな希望ではあったが……。
それを振り払うように、大きく首を振ると...は強引に意識を現状に戻して、アーベルの手をとって立ち上がった]
戻りましょう。
どちらにしても、この場にいるのは危険ですから……。
[血を流して倒れている人をそのままにしていこうとする倫理観が、大きな罪悪感となって襲ってくるが、その感覚を強引にねじ込めて、その場で戻ろうと主張しているアマンダやマテウスと一度だけ視線を交えた]
……っぷは、
[意識と視界が、僅かながら鮮明になった。
音を捉え、形を目にする。近くに在った、幼馴染の姿も。
滴り落ちる水を袖で拭いながら、男に抱きとめられた少女の傍へ歩み寄る]
リュー、
リューディア。
僕が、わかる?
[平静になるように務めて、声をかける]
……。
[傍にあった手を掴む。
震えていた手は、静かな声に、優しい声に少しずつ治まって]
あ……シス、ター…?
[今の現実を認識した途端に走った頭痛。
握った手に些か強い力が篭った]
はい、今は…。
[手を握ったまま、ゆらり、と]
[痛みにか熱さにか顔を歪めた少女に、また声をかけようとして、男は近付いて来た青年に振り向く]
リューディア、ほら友達だぞ?
[彼が呼んだのと同じ呼び方で少女の名を呼び。そちらを向くようにと姿勢を変えて促す]
[外にいたはずの自衛団員の姿は見当たらない]
あら、みなさんどこに行かれたのかしら。
[辺りを見回して][次に何かの音が鳴るのを待ち、耳を澄ませている]
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