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[左腕をくるりと一回転させて]
一本あれば平気よ。
というよりも、両手で違う動きって上手くできないのよね。
あれができる人って尊敬するわ。
[さも不思議と肩をすくめて見せる]
心配する人・・・ふふ、そうよね。
それじゃ、お互いに身体には気をつけないといけないわね。
[覗き込むようにユリアンの瞳を見た]
あら、イレーネさん。
[廊下にイレーネの姿を見つける]
[わたわたと慌てて赤くなるミハエル
その様子に思わず笑いそうになるが、当人にはそういう状況でもないようで]
どこにいるかは知らんが、ブリジットが治療したようだし、無茶してない限り大丈夫だろ
[天敵をやっつけて、ほっとした所に大きな音が鳴り]
って、ミハエルさん…?
[慌てる様子とその理由に首を傾げ]
そういえば、ノーラさんが見えませんね。
―外―
足元に気いつけてくれよ。
[ランタンを提げて少し先を行く神父に、思わず細かい注意をしてしまうのは仕方ない事だろうと、男は思った。何しろ前科が多過ぎる]
[ノーラがいないと慌てて口にして、そのままパクパクと声を発せずに動かしていると、香りに絆されたのかお腹が可愛らしくクゥと鳴って、顔が皿に真っ赤になった]
ああ、そう言えば。
僕も、始めた頃は、苦労したっけなあ……。
[腕を回す様子に、止めても無駄かと思う。
それに彼女なら、そう言った事では無理をしないだろうから]
わ、と。
[急に瞳を見つめられて、僅かのけぞり、数度瞬く]
[次いで呼ばれた名に、半ば避ける口実のように、ノーラの視線の先を見た。
薄暗くなった廊下では、些か、視認し辛い]
[マテウスの言葉に、自分の倒した椅子の音に驚いているブリジットを見て、治療が終わっている事にはほっとし、それでもシスターの言葉を聴くと、ノーラは知らないうちにまた何処かへ行ったようだ]
(自分で動けるなら、大丈夫かな?)
[そう思い、倒した椅子を元に戻すと、落ち着くために座りなおした]
…ユリアン。
やっぱり見えてない、んだね。
[ユリアンの視線は自分の位置より少しずれた場所へ]
暗くなってきたら。
一人で動かない方がいいんじゃ…。
まあ、あんな事の後だし。
心配なのは、わかるけど。
[さすがに、あの怪我で外には出てないだろう、と軽く言って。
……再びニンジン攻略に戻るわけである]
―一階・広間―
おいしそうな匂いね。
私ももらおうかしらー。
[笑顔とともに部屋に入り、ポトフを食べる余裕をブリジットに見て、少し安心したように笑った]
貴方も食べる?
[ミハエルの腹部から、かわいらしい音をききつけて。
聞かなかったふりをしてあげるような神経を、
この陶芸家はもっていない]
…部屋で寝てる、とかじゃないの?
[ノーラの姿が見えない、との言葉に、ちょっと不安になって。
彼が指差した先、くしゃくしゃの毛布のその下に、見覚えのある小さな手帳。]
…ぁ。
ってなんでこんなとこにーー!!
[慌てて行って拾い上げようと身を屈めて、
傷が痛んだのか情けない声あげてたりとか。]
……や、見えてる、って。
[ただ、それは他人とは違って、ぼんやりとした色の連なりで。
お婆は真実の色が視えるというけれど、僕には見えない。
いつかは、現実の色だけを失うのか]
今まで平気だったんだから、大丈夫、大丈夫。
それに、ほら、今はザフィーアもいるから。
[肩の上の黒い鳥を指差す]
お、お願いします……。
[もう言葉もでない...はアマンダの言葉に小さくお願いした。
そのまま仰々しく溜息をついて、早くなった心臓の鼓動を抑えるように胸に手を当てて、ふと額に柔らかく落ちつくような感触が残っている事に気付いた]
何だろう? これ……。
[気付くと、手は胸ではなくて額を抑えていた]
あっ、アマンダさん、こんばんは。
指は大丈夫ですか?
[言って落とした最後のにんじんを口に入れ、食器を片付けて再び広間へ戻り椅子へと腰かける。][大袋は膝の上に置いた。]
みんなが大げさに言ってるだけですってば。
……僕、今のうちに二階行ってきますね。
[逃げたほうがよさそうだと、一方的に告げると、階段へと向かう]
ええ、本当に。
魔法のお薬かも…苦くなかったら。
[ノーラに答えながら小さく笑って]
勿論苦くても凄いですけれど。
[自分もあの薬が無かったら。
解けてゆくこの間もずっと頭痛に苦しんでいたことだろう]
…そう?
その子がいるなら、確かに安心かもしれないけれど。
[何かあったらきっとアーベルかリディを呼んでくれる。
そんな考え方をしているのは内緒だ]
目も、大切なんだから。
[椅子を治して座りなおすミハエルを見た後、食事を終えて、皿を片付けに一旦キッチンに行って、また広間へと戻り]
今度はエーリッヒか。どした、何か見つかったのか?
[こんなとこにという言葉よりも慌てて動いたほうに意識が向いたらしく、傍によって聞く]
[ちまちまちまちまと戦いを続け、どうにか、どさん、と盛られたニンジンを攻略しきる]
……ふ……勝ったっ……。
[勝ち負けの問題じゃない、という突っ込みが来そうな事を呟きつつ。
そこでようやく、アマンダに気づいて、どーも、と言いつつ手を振った]
[ミハエルに、いい忘れていた挨拶を告げながら。]
[届いた声は、悲鳴のような。]
わ、エーリッヒさん、大丈夫ですか?
[傍に近づいて、傷の様子を伺った。]
[ふと視線の先にある手帳を見て。][落ちたままであれば拾って渡してあげて。]
イクラは良いんだよ。パサパサしてないから。
[エーリッヒの言葉にはこう返していた。基準は良く分からない。
目の前の皿はきっちりグリンピースを掻き分けつつ食されて行くのだが、これでは後できっと地獄が待っている。]
ん。
どしたのハルくん。
[額を押さえる様子が眼に入り、何気なく尋ねてみた。]
[ユリアンの言葉に、肩の上のザフィーアを見る]
・・・あら、かあくんの足?
[足についた飾りが、この前見た時と輝きが異なるように見え]
[もっとよく見ようとするが]
[ユリアンは二階へと向かってしまった]
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