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ソレって、・・・今のと、何か関係あるん?
[妙に確信めいた言葉に、急に切れた腕に視線を向けながら問う。
やがて見えてきた光景に、 ぴたりと足が止まった。]
・・・・・は?
何だ、コレ・・・・
[唖然と落とした言葉に被さる、絶叫。
はらり、花弁が舞う。]
何、で?
はて…私は迷惑と思ったことがないのですが、玲ちゃんはどうですかね?
[と、隣の玲に榛名にも聞かせるように問い
部屋を出る裕樹と小百合には無言で会釈をして見送った]
ううん。
心を乱したりしちゃいけないのに。
乱されたりしちゃいけないのに。
私は…特に。
[小さく息を吐いて、もう一段落ち着けたらしき榛名に首を振りながら小さく笑う。コップはまだ持ったまま]
そんなこと言ったら。
私はずっと村の中で一番下で。
兄さんや綾姉、榛姉や琉璃兄に助けてもらい続けてきたよ?
[きゅっと。空いている手で榛名の腕を軽く握った]
[近づく人の気配に、ふと、視線をそちらへ向ける]
晴坊っちゃん……。
やはりってのは……どういう、事だ?
[掠れた声は、いつになく低く、くらい響きを帯びて]
[くすりと笑いかけながら再び涼の頭を撫でて]
利吉さんのことさがしてるんだっけ?
ごめんね、ボクもどこにいったのかちょっとわからないんだ。
旅籠に来る前は一緒にいたんだけど用事があるとかで。
うれしい?
そう、力になれたのならよかったよ。
それと、うん、お兄さん。
間違えないでね?
[念を押すようにもう一度そして聡のことについては曖昧な笑み]
すべてができることよりも強くなることよりも、
もっと大切なこともあるとボクは思うけどね。
[くすりと笑いかける]
[史人や晴美にかなり遅れて、丘を上る。
立ち入りが禁じられている筈の其処には、今はかれらだけ。]
なァ、一体何が――
[2人の後ろから、戸惑ったような声を投げる。
視線は、史人の腕の中でぴたりと止まった。]
[蓮実に会釈を返し、小百合とともに部屋の外へ]
すまない。どうにも落ち着かなくてな。
どこか、座れる場所に行くか?
[眉尻の下がった、困ったような笑い顔]
なあ。さっき…何がどうして、ああなったのか…分かるか?
それがどうにも、気になって。
…うん。
でもだいじょーぶだよ。
りきっちゃん、見つけたら、ぎゅーってするだけ
おにーさん、まちがえない。
覚えたよ
[うん、もう間違えない。]
――たとえば、どういうこと?
もしも、それは玲ちゃんでも、琉璃さんでも、史人でも、誰かが倒れたとしたら榛名さんはどうします?
看病したりしますか?もしそうならばそれは迷惑だと思いますか?
[口早に、考える間を与えないように。という意図も含めて言い]
それで榛名さんが迷惑じゃないと思うならば、多分周囲もそう思っているのではないですかね
[孝博の意識が聞こえれば]
そう、あの声は……やっぱり……。
[そう呟くような意識の後]
桜はどんな感じかな?孝博?
満開に、きれいに、咲いているのかな?
――綾野、おねーサン?
[その人の名前を、呼んだ。
真っ赤に染まった白。]
・・・・何だよ、コレ。
何が、どーなッて・・・・血?
[染めるモノの正体に気づけば、口許を押さえふらりと後退さる。
史人の言葉に、ゆると視線を晴美に。]
利吉さんのことが好きなんだね。
[くしゃりと頭を撫でて]
たとえば?
そうだね、仲間を思いやる気持ちとか、
あとは自分のできないことを認めることとか?
そのためには強くなくてもいいと、ボクはね。
弱いことも必要なんじゃないかなって。
[蓮実に軽く首を振って、裕樹に続いて外に出る。
落ち着かないと苦笑する様子に、そうねと小さく返して。]
ああ…えーと。
…さっちゃんと言い合って、ね。
アイツが榛名さんのコンプレックスを、思いっきり刺激するような事を言ったみたい。
[隣で聞いていたので、具体的に何を言い合っているかは知っていたが、詳細は暈しながら、おおまかに説明する。]
―――ハハ。
[響いたのは、わらう声]
あァ、
満開に、咲いて、咲いてる。・・・・咲かせた。
そッか、忘れてた。
オレが、
[史人の低く暗い問いかけに目を伏せ僅かに思案するが、応急処置で結んだ袖を解き、患部の血を拭き取りそこを見せる。
左の二の腕。そこでうっすらと血を滲ませあったのは桜を模した複雑な紋様。]
これが、
この村をつかさどる者としての証であり。
この村に俺を縛り付ける鎖であり。
とある罪を顕現させた契約(ギアス)だ。
恐らくは、この出血も桜の開花が契機となってのことだろうj。
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