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りきっちゃん。
大好きだよ。
りきっちゃんが大好きだから、りきっちゃんがいればいい。
…おかーさんとかも好きだけど、りきっちゃんがいちばん好き。
[立ち上がる。うん、元気出さないと]
――弱いことも。
うん。
……そう、なのかな。
なのかな……
……わかんない。
鎖……罪の、契約。
[晴美の腕の、桜の紋章を見つつ、小さく呟く]
……巫女に、関わるもの……か?
[問いかけは、疑問というよりは、確かめの響きを帯びて]
[少し困った。でも笑う。]
――でも、もう、だいじょうぶ。
おばあちゃんのとこ、戻らなきゃ。
[*るりおにーさんは、どうするんだろ?*]
桜をね、咲かせてあげたんだよ、
[涼にやさしく笑いかけて]
孝博が、
巫女様のために桜をね。
でもまだ、たりなさそうかな?
桜は巫女様は、もっともとめてるのかな?
ねぇ、孝博。
原因は…予想通りと言えば、予想通りだな。
けれど問題は、聡自身、何の罪悪感も抱いてなさそうなところか。
とは言え、俺は叱れる程大人でも、人生経験豊富でもないしな。
…ま、長い付き合いになるわけでもないし、気にしなくても良さそうか…?
[ぽり、と頬を掻いて]
長い付き合い…できるかと思ったが、ああも村の内外を分けられるのは少しきついな。
[ぽつり、呟いた]
・・・・ギア、ス?
何だよ、ソレ。
[晴美の言葉に、痣に、ただただ呆然と。]
・・・意味分かんねェ。
[眉間に指先を、掌で顔を覆うようにして。
ぽつりと呟いた。]
・・・アハ、ハハハッ、ハハッ
[響く哄笑はたのしげで。
抑えていなければ、表にも出てしまいそうで。]
そッか、・・・そーだよな。
[指の隙間から見える桜。
未だ開かぬ小さな蕾。]
未だ、足りねェッてさ。
もっと、もっと――ハハ。
玲ちゃん。…ま、厳密に村の人間とは言い切れない私の言葉なので聞き流してくれて結構ですが
外にはよからぬことをする者も確かにいますが、それだけではないのですよね。
榛名さんを運ぶのを手伝ってくれた裕樹や小百合さんも外から来た人間ですしね。
全員が全員ではないのです…そうでなければ史人も外で生活したりなどしないでしょうしね
[独白するようにぽつりぽつりと言い、しばらくの間*そこにいて、榛名が寝たならばそっと部屋を後にするだろうか*]
[史人の問い掛けに僅かに思案するが]
……ああ。
[短く肯定のみ。詳細はまだ語る気はないようだ。]
恐らくはこの出血も桜の開花が原因だろう。
……そして。そして綾野がこの開花に関わっていることも予想はしていた。
[そう言うと、史人の抱える綾野の遺体に歩み寄り、その衣装の右腕を捲る。
するとそこにあったのは晴美のものと対になる桜の紋様。]
祀の櫻木、政の西行院。
これが、それぞれの当代と次代にのみ伝えられる、それぞれの役割に殉じることを誓う契約(ギアス)。
おそらく何らかの形で繋がりがあるんだろう、な。
そのうちわかるようになるかもね。
[微笑みかけながら]
まぁ、わからなくても困らないことだし。
大丈夫だよきっとね。
[その声は優しく、そっと頭を撫でながら]
大丈夫ならよかった。
うん、涼ちゃんが元気になってくれてボクもうれしいよ。
おばあちゃんのところ?
それじゃあ一緒に送っていってあげるよ。
[笑いかけて涼をそのまま家に送っていった]
まぁ他に怒らすような人あそこに居なかったしね。
アレにはアレの譲れないもんがあるんだろうし、信念貫くのはいいんだけど。貫く相手を読み違えてるのよねぇ。
だから空気読めないって言われるわけだけど。
[と、小さく溜息をついて。]
あはは、そうね。ほっといていいと思うわよ。
私も半分くらいはほっといてるし。
…まぁ生まれたときから身についた習性っていうか、そういうのはそう簡単に治るもんじゃないし。こういう事もあったしで、仕方ないわね。
あ、裕樹が悪い事したわけじゃないんだし。余り気にしない方がいいわよ?
多分気にすれば、よけいに溝が出来るんじゃないかしら。
[向こうも気にしてるかもしれないしねーと小さく笑んだ。]
[晴美の説明も聞こえてはいたが、返す言葉は無かった。
やがて、深々と溜息を吐く。
顔から手を離した。]
・・・・なァ、取り敢えず、さ。
綾野おねーサン、どッかに・・
このままにゃ、しとけねーだろ。
[遺体からは微妙に視線を外しながら、弱々しい笑みを浮かべてみせた。]
それ、は…。
[蓮実の言葉に俯く。
確かに裕樹には昨日から好感情を持っていた。小百合は率先して榛名を運んでくれた。けれど自分は何と言った?]
『外のものに心惹かれてはいけません』
[ずっと言われ続けてきたこと。外との接触を完全に絶つことなど不可能で。外に出る若者も増えてきた村で。
だからこそ、年少者に村の古老が口を揃えて言い続けてきたこと]
…兄さんも。
[声は萎んだように小さく。蓮実の顔を見ることはなかった。
見ることが出来なかった]
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