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[自分が告げた事に対する様々な反応。それをなるべく、目に耳に入れる。露骨にならないようその動きはささやかな物だったが。
ユーディットのため息にそちらを見ると、一瞬投げられた視線。その先の人を心に留める。
ティルの声にはごめんねと、すまなそうに頭をさげた。
視られた方からしてみれば、何も変わらないのだから当然の反応。
アーベルの、問い掛けるような声にはゆっくりと首を振る。]
信じてるから。
[そう言い上げた顔には、微かに透明な笑みが浮かび。おそらく内情は読めないだろう。**]
[ユリアンのアーベルの会話を聞いたあと、ユリアンが何か言い返す前に口を開く。]
…ティルを視たのは、アーベルさんが言った理由も、あります。
でも。
[一旦区切り、軽く唇を噛んで離し。]
…私が信じられる人以外は、みんな疑ってかかってるつもりです。
可能性は、捨てない。
だからそれ以外の、誰を視ても結果的には同じことです。…私にとって、ですが。
[皆疑っていると広言することへの怯えか、微か青ざめながら、ぽつりと呟く。
皿の中の料理には、まだほとんど手がつけられて*いなかった。*]
おまじない、って。
何です、そんな物騒なおまじないがあるもんですか。
[軽い口調には厳しい表情で返し。
果たしてエーリッヒが呪いに頼るような性格だっただろうか、という疑問もふと過ぎったが、目の前の怪我を治すことが先決、と頭から追いやる。]
さあ、診せてください。ほらハンカチをどけて。
[やや乱暴に腕をとって、その傷の具合を見る。]
縫うほどではない……ようですね。
でも、痕になるかもしれませんよ。
まったく、傷は男の勲章だなんて言ったりしますけど、音楽家の腕に傷があっても何も良いことないんですからねっ。
……ああ、ほら、もう痣ができてる。
[顔を顰めたのは、翼のような形の変わった痣に対して。
ひとまずエーリッヒを椅子に座らせて、救急箱から取り出した消毒薬を振りかけた。
手早く包帯を巻きながら、この騒動が始まってから何度目かのため息をつく。]
エーリッヒ様。
私はエーリッヒ様のこと信じていますけれど……
正直、エーリッヒ様が何を考えてるのかさっぱり判りません。
[もうちょっと、私がついていける速さで走ってくださると大変助かります、と冗談交じりに言って。
手の手当ても済ませれば、改めてエーリッヒをダイニングへ連れていくだろう。
*そうして夜は更けていく。*]
[アーベルへ言い返そうとして、割り込むような形で発されるイレーネの言葉を静かに横で聞く。
皆を疑っていると言う言葉。
その言葉と共に青ざめる表情。
進まない食の様子にも気付き、イレーネの肩に手を回した]
…だったら、イレーネと同じだろ。
イレーネも人狼を見つけようとして対象を選んだ。
てめぇの考え方と何ら変わりはねぇよ。
……俺はてめぇみたいに他と話したりする機会が少ない。
てめぇと同じ方法じゃ探せない。
俺が出来る方法でやれば文句ねぇんだろ。
先は見えねぇが、やってやるさ。
…てめぇはそのつもりは無くても、喧嘩吹っかけてるように見えんだよ。
そのにやけた面とかな。
[この状況で笑みを湛える様子が気に食わないのだろう。
イレーネの肩に手を回したまま、半ば睨むようにしてアーベルに*言い放った*]
―診療所―
[水桶を返す音。何度かそれが響いた]
迷うこと、ないでしょう。
一番大切なのが何かを思えば。
[独り言は力なく。俯いた視界に大きな筋が映った]
……大馬鹿者ですね。
[胸から腹に掛けて走る暗色の傷痕。
助かったのは奇跡だと言われた。一月で回復できたのは自分でも驚いた。今はそれがどうしてなのか分かっている]
[迷うわけではなかった。
だが「終わらせる」ことは躊躇った。
前日の鉱夫が熱を出したりしたのもあり、余裕が出来たのはもう日も暮れようという時間だった]
避けているわけにもいきませんよね。
[溜息をついて立ち上がる。始めに向かった先は宿。
ミリィの所在を確かめて愕然とする。慌てて家へと向かい走る]
ミリィ。ミリィ?
[少し焦って扉を叩いた]
――それは失礼。
喧嘩をする心算はなくても、挑発したのは認めるよ。
そういう反応は人間らしいね、若者。
[イレーネの言葉に眼を眇め、相変わらず反省の無い色で、ユリアンに対して謝罪とも言えない謝罪を返した後、今度こそ上の姉に止められて、其の場から引き離された。
改めてエルザからの謝罪が二人に向けられて、代金をまけるなどという話もされたようだったが、遠巻きに見やるのみだった。
人が一人死のうとも、時の流れに変わりはない。
生けるものが何をしていたかなどという事は些細な事で、やがて、普段と同じに見える夜明けが訪れた]
[一心不乱に。
そうまさに、一心不乱にミリィは絵を描き続けていた。
眠ったと言えるのは、オトフリートに会えた安堵により気を失ったあの時以来、無い
食事と言えるのは、両親がいなくなった日、スープを一口飲んだことが最後。
眠りを体が必要としてなかった。眠ることが出来なかった。
食事を体が受け付けなかった。水さえ飲むことは許されていなかった。
いつか、イレーネから受け取った痛み止めを飲もうとして、即座に吐き出してしまったのを覚えている。
もしも、生きながら死んでいく、ということがありえるのならば、まさにその状態だった。
それを、誰にも気づかせなかったのは、あまり人と会わなかったせいか、
それとも、ミリィが、そのことを端にも見せることのない、強い少女だったからか。
―――そして。
そんな少女の全てを描けた絵が、
今まさに、
完成した]
……出来た。
[ミリィが満足げに微笑む]
半人前の私にしては、良く出来たほうだよね……?
[ミリィの眼前に出来上がった絵。
それは、村の人達全てが笑顔を浮かべながら一緒に立っている絵だった。
そこには、あの時いなかった人達。
オトフリートや、ハインリヒ、他にも仕事の都合で出れなかった村の人達なども違和感無く、溶け込むように付け加えられていた。
その上に描かれた―――空。
一見して、ただの青い空のようにしか見えない。
いや。その時点ですら、まさしく空の一部を切り取ったかのような鮮やかな青い空。
だが、それはそれだけでは終わらなかった。
角度を変えて見ると、真っ赤な夕焼け空。
更に角度を変えると、闇の帳に満ち、星が満天に降り注いでいる夜空。
また角度を変えると、夕焼けが終わる一瞬、誰にでも見れるわけではない、幸せをもたらすという緑色の空。
とかく、角度を変えるたびにその色を変えていく空は、まるでこの村の特色であるオパールのように虹色に光っていた。
ミリィは自分のことを半人前と称していたが、このような空を描ける人間は、世界を探しても、いるかどうか。
人の領域を超え、神の領域に踏み込んだものでしか描くことの出来ない絵だった]
この絵で、みんな幸せになってくれると嬉しいなあ。
[微笑みを見せる、ミリィの顔が青い。
精根尽き果てた。
確かに、このようなものを描いたのならば、その表現が一番だろう。
だが、そうではない。
この絵はまさにミリィの全て。魂を削り、描かれた絵。
神の領域に踏み込んだ対価は、支払わなければいけない。
対価―――それが、ミリィの魂だ。
左手の傷。そこから、ミリィの魂は少しずつ抜け落ちていっている。
あれから、長い時が立っている。
すでに、限界は迫っているのだ]
―――ああ。そだそだ。
最後にもうちょいメモって、覚えておきたいことがあったんだ。
[ゆっくりとした動作でミリィが立ち上がり、絵の裏に回ると、ペンで何か文字を書いていく]
【オトフリート先生
私の最愛の人。この人を好きになれて良かった!
私のおまじないで、ずっと幸せになってね】
【イレーネ
私の最高の親友。イレーネと出会えて良かった!
例え、私が見えなくなっても、いつも一緒にいるよ】
【ブリジットさん
言葉は難しいけど、いつも面白くて、とても優しい人!
いつか、理解できるようになって、色んな話をしてみたいなあ】
【―――】
[本当は。
村の人達全員分を書いておこうと思っていた。
だけど、ブリジットを書き、次の人物を書こうとした瞬間、全身から力がスーッと抜けて、横一直線の線を描いて、ミリィが倒れた。
もう……時間切れだった]
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