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[ユーディットの言いかけた内容は察するも、立ち話は何だから、と押し留めて、宿への帰途に着いた。
扉を開け、中に入る。室内は、昨日以上に静かだった。
エルザが奥から顔を覗かせ、不安を孕んだ声をかけてきた。けれどその間にも、後ろを幾度か気にする様子を見せる]
ん、俺は平気。
店の事はやっとくからさ、エルザ姉はノーラ姉をお願い。
心細い思いしてるだろうから。
何かあったら、呼ぶよ。
[そう端的に告げると、上の姉はそれに従い、弟に構ってやれないことに謝罪を告げて、戻っていった]
[『事情聴取』は、短時間で終わった。
問われたとて、答えられることなど限られているのだから、それも已む無しと言うべきか]
……は。
やれ、やれ、だ。
[詰め所から出るなり、ぽつり、呟く。
反撃される可能性を恐れてか、直接的な力は振るわれこそしなかったものの。
『聴取』の間の扱い自体は決して穏やかなものではなく、それ故の疲労は深かった]
それにしても……。
[思い返すのは、紅に染まった姿。
武に関しても決して凡庸ではなかったはずの自衛団長の死に様に、冷たいものが走る]
……一対一では、退けるのも難しい……か。
[疲れきった顔でそこを出る。
昼間の怪我人、夜の遺体。武器を構えた男達に囲まれての作業。
肉体的にも精神的にも堪えるものがある]
………。
[広場の前で足を止めた。
一度酒場を眺め、別の方向に歩き出す。
あの現場で姿を見なかったのは良いことだったが、姿が見えなかったことそのものは不安を呼び起こす]
[それから、時の移ろいは如何程だったか。
夜天に月が煌く頃、足下で白猫が鳴き声をあげた]
……っと。
悪い、ちょっと外す。
[誰にともなくそう告げて、厨房でグラスに水を汲んでから、自室に向かった]
……っとに。
やってらんねぇ……。
[愚痴るように呟きつつ、人気のない通りを歩いていく。
自衛団長の死の報は恐怖感を煽ったか。
閉じたカーテンの向こうから、こちらを伺う視線は更に険しさを増していた。
それに、また大げさなため息を一つ、落として。
ふらり、酒場の方へと足を向ける。
今は家族が側にいるから大丈夫だろう、とは思うものの。
やはり、幼馴染の別れ際の様子は気がかりで]
まったく……俺が気にする所じゃないだろうに……。
[ふと零れるのは、愚痴めいた呟き]
[酒場にたどり着き、扉を開ける。
やはりと言うか、人気はなく、がらん、とした印象で。
場にいる者と、奥から出てきた女将に軽く手を振って挨拶すると、水を一杯だけもらって、カウンターに落ち着いた。
そのついでに、幼馴染の様子を尋ね。
言葉を濁す様子に苦笑しつつ、こちらは気にせず、安心させてくれ、と笑って見せた]
[自衛団の連中が去って言った後、やることと言えば、やはり絵を描くことで。
ただ、ひたすら絵を描き続けた]
……うう。
[だが、そのことで無心になるよりも早く、左手が痛む。
浅いはずの、何も無いはずの傷が、痛む]
……なんで、こんなに痛いんだろ。
[もう一度よく、傷口を確かめるように、左手を持ち上げて見つめる]
―――っ!?
[その傷から漏れ出ていたのは透明な何か。
それは気体のように、空気に触れるとすぐに消えた]
何……これ?
[それは、ミリィの見ている中、何度も、何度も漏れ出て、その度に、痛みが激しくなっていった]
[ユーディットと共に、村の入り口近くにたどり着く。
手を引かれ人ごみの中に入ると、何か赤い物が見えた。
それが「何」かを理解する前に、『見ちゃ駄目』という声と共に、視線が隠される。
赤い色。鼻につく臭い。
『誰』かはわからなかったけど。
それが狼に喰われた人というのは、朧ながらも、理解してしまった]
< 開けた扉の隙間から白猫が中に滑り込み、
窓際に配置された机に軽々と跳び乗る。
白金の眸は月光を浴びて、ますます鮮やかに輝いた >
[その様子を眺めつつ、アーベルは机の傍の棚に寄る。
其処から紋様の描かれた青白磁を取り出して机の中央に置くと、水を注いだ。
空のカップは棚上に追いやって、耳許に手をやり、丸石のピアスを外す。白金の筈のそれは、翡翠にも似た緑に染まっていた。
緑の空――その伝承は、果たして聞いたことがあったか。
掌に乗せてその色を暫し眺めた後、二つ共を、水に浸す]
少し、お休み、カイン。
[名を呼ばれた白猫は瞬いて、青年を見た。
青と白金が交わり、一拍の間]
< 了承の一声を返すと、器に顔を近付ける。
水面に鼻先が触れた瞬間、
白の獣の姿は揺らぎ、大気に溶け込むように消え失せた >
[程なくして、ユーディットに連れられて、その場を離れる。
何か言おうとしたけれど、何も言えなくて。繋いだ手をただ握り締めていれば。
『誰』かがギュンターだと言うことを聞かされる]
…そっか…おっちゃん…
[強く握られた手を、やさしく握り返した]
[『一人で大丈夫?』との声を残して、ユーディットは人ごみの中に戻っていった。
ついて行きたいと思ったが、暗に『子供は来ちゃ駄目』と言われたようで]
…俺、何の役にも立ててないよなぁ…
[ふらりあたりを見渡してみれば、忙しそうなオトフリートの姿も見える]
先生も忙しそうだし…アーベル兄ちゃんにイレーネ姉ちゃん…
姉ちゃんは、狼見つける事ができるって、言ってたよなあ。
[下を向いてうつむく]
俺には、何ができるんだろう。
[こぶしを握り締めて、何か考えると、その場を立ち去った]
さて。
どれだけ、かかるか。
[独り言ちて、空のグラスを手に店へと戻る。
先程は姿が増えているのに、あれ、と小さく声をあげた]
エーリ兄。帰ったんだとばかり思ってた。
[ふぃに耳に響くのは閉められた雨戸に何かがぶつけられる音。無論、自分の眠りから引きずり起こした音の正体が其れと判るには暫く時間がかかったが]
…なんだってんだよ。一体。
[別の雨戸の隙間から覗き込めば家の窓に向けて石を投げる数人の村人の姿。危険なのも忘れ思わず窓を開けて大声を出す]
何しやがんだ!てめえらっ!
[その声に驚いたのか、慌てて立ち去っていく村人達。その中の一人が逃げながら振り返りこう叫ぶ]
『うるせぇ!人殺しめ!』
[直接様子を確かめるべきか否か。
自分が冷静でないことは自覚しているために、躊躇い、ただ明かりの点いた窓を見上げたまま]
誰か女性に頼んだ方が良いのでしょうか。
しかし…。
[呼びかける声に、ふ、とそちらに視線を向けて]
ああ……帰ろうとしたら、お呼び出しをくらってね。
第一発見者のお話を伺いたいって事で、さっきまで詰め所にいたんだよ。
終わった所で、まっすぐ帰るかと思ったんだが……みんな、どうしてるかと思ってな。ちょっと寄ってみた。
―――。
[不意に、ミリィがその透明な何かの正体に気づく]
―――ああ。
もしかして、これが―――。
[だからなのだろう。
自分が、今、絵を描いているのは]
そっか……全部、納得いっちゃった。
……そっか。
[小さく、もう一度繰り返す。
しばらく、それを見つめていたが、やがて、絵に視線を戻し、続きを描き始める]
……絵。描かなきゃ。
[思いに反して、少年の姿は既にそこにはなかった。
その行方が気にかかったものの、多分家に帰ったのだろう、と予測をつけ、アーベルの後をついていくことにした。
酒場へと入ると、エーリッヒが自衛団員たちに連れていかれた、と聞かされる。]
……どうしよう。エーリッヒ様、酷いことされてたら。
[団員たちのオトフリートへの態度を思い出し、さっと表情が翳る。
すぐその場に行きたい気持ちに駆られたが、理性がそれを押しとどめる。
行ったってどうせ何にもならない。]
ごめんね、私、いったん家帰る!
[とりあえず、家でエーリッヒを待とう、と決め。酒場を出た。
それが数時間前。
家にエーリッヒが戻る気配はなかった。]
[人気が去ったのを確認してから家の外に出てみれば。壁や入り口などに『人殺し』『嘘つき野郎』『狼は死ね』などと落書きがされていた]
なんだってんだ…。
お袋が戻ってくるまでに消しとかねえとな…。
しかし、まあ、あれか。
「嘘つき野郎」これは当たってるかもしれねえな。
次「狼は死ね」これは俺も同意だ。
問題は…これだな。
[自分が村の皆から余り良く思われていない事は知っている。露骨な嫌悪が向けられなかったのは、寝たきりに近い母の存在が歯止めになっていたのだろう。それにしても、それにしてもだ。]
…人殺しってのは言いすぎだろ。
まだ、居るかもどうかもわからねえ、人狼って奴かもしれない容疑者ってだけで…。
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