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いや、だって、ねえ。
エーリ兄の大丈夫は、信用ならないし。
[きっぱりはっきりと言ってのける。
同意を求めるように、後に置いて来る形になったユーディットを見やり、ゆるく首を傾げた]
そうかな?
お前の中では、それを望んでいるのではないか?
思うままに動け。
望むままに揮え。
── 解 き 放 た れ よ ──
汝を抑す楔は消える。
今こそその身に狂気を宿せ。
更なる惨劇を巻き起こそうぞ!
[高揚した様子で高らかに叫ぶ。
口端は持ち上がり、愉しげな表情が顔に浮かび。
鳶の瞳は血走るが如く紅き色へと変貌した]
……さっすが、本式の探偵は違うわね。
[軽く首を振る。]
私じゃまだまだ探偵助手は務まりそうもないかな。
[アーベルの後についてエーリッヒの部屋に入る。]
エーリッヒ様、アーベルは全部お見通しみたいですよ。
私がエーリッヒ様に話したってこと、言い当てられちゃいました。
[肩を竦めた。]
/*
何かをちまちまと書いてた(おまえ
覚悟あると見て、胎児引きずり出しは慣行しまs
8割になるかは分からんけども!
ノーラ白出しでも良いね。
後はアベちんがどこ占ってくるか。
俺結構やばいんじゃ、とか思ってるwww
[夜があければ、強い夏の日差しが飛び込んでくる。
身支度を整え、家を出た。
蝉の鳴き声が聞こえてくる。反比例するように、人の声は聞こえてこない。
村がどんどん静かになっていく]
…寂しいなぁ…
[ぽつりつぶやいて。蝉の鳴き声を振り切るように、駆け出していった]
[アーベルに同意を求められれば、それには力強く頷き返す。]
ええ、それはもう。
1年しかお仕えしてない私でもそれぐらいはよくよく判ります。
エーリッヒ様は、自分のことを構わなさすぎるんです。
……まったく。
君は、俺をなんだと思ってんのかと……。
[きっぱり言ってのけるアーベル言葉に、大げさなため息をつき。
肩を竦めるユーディットには、そのようで、と軽く返して]
で、と。
大体察しはついてるが、ご用件は?
[うんうん、とユーディットには何処か満足げな頷きを返す]
それで本当のところ、大丈夫なの、あれ。
[あれ呼ばわりの示すところは、左腕の件だが]
[高らかな聲は熱を煽る。
必死にそれを押し込めようとすればするほど、熱は高まり駆け巡る]
…く、あ。
死んだ、モノを、食らっても。
仕方がありません、からね…!
[精一杯の反抗、捻じ曲げても作る虚勢。
だがそれは狂気を別の方向へと強く押し出すことになった]
宴、は。
別の場所を、所望し、ます。
[切れ切れの囁き。
だがその唇はたしかに弧を描いていた]
[翌日。
目を覚まして作業場へと向かう。
机の上に原石の山は無かった]
……戻っては、無いんだな。
どうせ、鉱夫達も持ってきてないだろうし。
[仕事が無くなった。
手持ち無沙汰になってしまった。
工房に居てもやることは無く、ふらり、外へと足を向ける。
空を見上げようとして、眩しさに手を頭の上に翳した]
察しがついてるなら、
わざわざ聞くことないと思うんだけど。
[扉の傍の壁に寄りかかり、腕を組む]
まあ。
知られたのなら中途半端に黙っていても仕方が無い。
情報を一所に留まらせても、事態の進展は望めない。
与えて、どう動くのかも見てみたいしね。
そんなところかな。
エーリ兄にまで伝わるのは予測出来たけど、
昔はよく視ていた分、幾らかパターンが読めるから、楽は楽。
[本質を見極めるには遠く及ばない上に、今では容易に視ることも出来ないが。其処までは口にする必要もないかと、言いはしない]
[唐突に投げられた言葉、その意を一瞬捉えかね、きょとり、と瞬く]
……随分とまた、いきなりなご質問で。
[言いつつ、右手はすい、と左の腕を撫でる。
袖口から覗く真新しい包帯が意味する所は伝わるか]
むしろ、良くぞ気づいてますね、と言うべきか?
…は。
[顔を伏せたまま、首を振る。
もう一度だけ唇を重ねた。広がる鉄の味]
おやすみなさい、ミリィ。
今一度だけ。
―― Ich liebe Sie.
[ゆっくりと立ち上がる。
寝具を掛ければ、まるで眠っているかのように]
あとで迎えに来ますね。
イレーネに、伝言を伝えてきます。
[小さく告げると、扉から玄関を回って外を目指した]
[ユーディットの答えに次ぐ、エーリッヒの挙動。
にっこりと、笑みを向けた]
エーリ兄。
ブラフとかカマかけとかって言葉、覚えるといいよ。
[つまりは、思わせ振りな言動をしてみただけということ。
気になる事は今までにも幾つかあったが、確信はなく。それで何か情報が得られれば僥倖、と言ったところだった]
単なる痣で、その包帯は、ないよね。
マゾヒストか、血に飢えた人狼か、何かしらの力を持つか――
さて、どれだろうね?
ふ、死せる者からは力は得られぬ。
確かにな。
ならば別の獲物を探すとしよう。
滋養となりそうな、力を蓄えるに相応しい獲物を。
[熱を抑えようとするロストに対し、愉しげな口調のまま返す。
ミリィを喰わせられないのは詰まらないが、己も乾きは進んでいて。
それならばと喰らう獲物を物色し始める。
そして浮かぶ、悦びにも似た歪んだ笑み]
……母となりし者は、どのような味がするのだろうな。
二人分の滋養を得られるとは思わないか?
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