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[それでも、その変化はほんの一瞬、気取ったものがピア以外にいたかは定かではなく。
話に大体の区切りがついた辺りで、ぴょん、と椅子から跳ねるように立ち上がる]
ってと。
そろそろ、外出てもよくなってるかな。
ギュンターの爺様探して、聞いてくるぜっ。
[ともあれ、今は一度蒼天の座に戻りたい、という事もあり。
そこらを仕切っていそうな皇竜の側近を探すべく、広間の外へ]
[広間を出て、さて、どっちに行けば出会えるか、と。
ぐるり、周囲を見回す。
結論は、風に辿らせればいいか、との単純なものだったが。
そうして、いつものように風を集めようとして]
……え?
[違和感、ついで、不快感]
……なに、コレ……?
[結界が張られる直前にも感じた、嫌な感覚。
それが再び、感じられた──ような気がした]
なに、今……。
なんか、揺れた?
……つか、きもちわる……。
[そこだけ聞いたら、絶対食べすぎ、と突っ込まれそうな呟きをもらしつつ、とにかく風を集めて。
探す者の気配が、酷く弱くなっていると気づくまではさしてかからず。
それが感じ取れる場所が何処であるか気づいた時には、その場所へ──西殿の方へと*駆け出していた*]
>>1:302
[そうして、ルーチンを走らせつつ、並行処理でチャンネルを繋いだのは、彼女の主たる虚竜王。]
……主様。先ほどの空間の歪みの際に主様の力の波動を感じましたが、何かあったのでしょうか?
……はぁ、力を解放した際に外部からの干渉を受け、それによって閉じこめられた、と。
ですが、またどうして空間の歪みなど……
……いえ、差し出がましいことを伺いました。申し訳ございません。、
……では、出てくることも入ることもかなわない、と。
……了解いたしました。私は主様の書庫であると同時に主様の剣でもあります。必ずや仇なす者を討ち取って見せましょう。
……しかしながら。
[虚竜王とのチャンネルを閉じた後、ぽつりと呟く。]
主様のあの不機嫌が更なる問題を招くという予感があるのですよね。
……まあ、そのことを主様に伝えたとしても、主様は一向にお気にはなさらないでしょうから、言うだけ無駄ですが。
[そうして、思考を再び読解に傾ける。
その作業は、大図書館内の未知の書籍すべての内の実に1/3に至るまで続けられた。]
─自室─
[寝台の上で、重い瞼をあける。]
…あんにゃろ、だんだん兄貴たちに似てきやがって…。
[おそらく、機竜たちの共通情報ライブラリにでも接続しているのだろう。
長兄からの付き合いである彼らと同じ口調で諭す姿を思い出して苦笑い。
相互接続し情報共有することで、経験の蓄積を促成するのが彼らのシステムだったような。
うん、うろ覚え。]
…やっぱ、きつー……
[ころん、と寝返り。]
[放っておけば、大図書館の本すべての内容を蒐集しかねなかった彼女の作業の手を止めさせた原因。
それは、「嫌な予感」という、
ある意味ではあやふや、しかし彼女にとってはかなりの信憑性をもつもの。]
…………。
どうやら、事件が本格的に動き出したよう、ですね。
[そう呟くと、旋回する本を元の場所に戻し、大図書館をあとにする。
向かう先は−−−竜皇殿。]
[……その途上。
試しに虚竜王とのチャンネルを繋ごうとしてみるが、]
……予想通り。どのチャンネルも不通ですか。
では、これよりケース009「連絡不可状態における行動規範」を基に行動に移ります。
[ブツブツと呟く彼女の足はそろそろ竜皇殿へと*辿り着こうとしていた*。]
/*
あくまで「予感」で、「感知」ではないとか言い訳をしてみる。
中途半端にアカシックレコードに接続できうる設定にしちまったから、どこまでPCにPL視点情報をフィードバックするか微妙に悩む。
―東殿―
[十五竜王が封じられた後の『混沌』の為か、気配のない青年がいつ広間に現れたのかは誰にも判らなかった。壁際に佇んで全てを記憶に刻んでいく姿は彫像と変わりない。
青年自身が問うよりも他者の言葉に耳を傾ける方が重要であった。
青年が気配を取り戻したのは広間を後にした回廊で、秘書としての務めから離れ外の景色に紺碧を向け知らずつめていた息を吐き出した時だった]
―西殿・結界前―
[駆けていく途中、誰かに会ったかとか、そんな事は殆んど気にとめず。
結界の前で足を止める。
さすがに、ここで突っ込む程の直情単細胞じゃないようです]
感じるの……やっぱ、こっから?
[小さく呟き、それから。
背負ったロッドに手を伸ばす]
[愛用武器の用途は、打撃戦のみには非ず。
精神集中を補助する媒介としての役目もあったりなかったり。
ロッドを構えた姿勢で目を閉じ、風を、気流を、そして気脈をたどり、読もうと試みる]
『混沌』は好ましいものだけれど、これほどになるとね。
刻む速度に整理が追いついていないな。
[外に視線を向けたまま呟き、額に指先だけ覗く手を当てる。
言葉として発される記号とその時の心の動き、それに対する他者の心の動きと反応。複雑に結び付く蜘蛛の巣にも似たそれらの記録は確かに負荷になっていた。そしてその他にも――…]
やっぱ、この中……?
でも……なんで?
つか、いったい、どやって?
[目を開きながらの呟きには、ただ、ピアが困惑した声を上げるのみ]
[…――青年には別に思考・行動・記録している事があったから。
それらは『願い』に手を伸ばす為に青年自身が望んだものであり、口にせず黙して果たされていくのみだったが]
―東殿/回廊―
[もう一度、今度は整える為の呼吸をして踵を返す。
そして以前に触媒の香りを感じた場所、ダーヴィッドの部屋の前で足を止めた。睡眠と覚醒と間にあるような心の気配を感じて扉を見つめる]
……若焔殿、いらっしゃいますか。
[浅い眠りにあるなら邪魔をするつもりはなく、扉を叩かずに囁くような声だけを掛ける]
―回想:部屋―
[あまり痛みを他に伝えるのもと、いたわる言葉への感謝の後に、少し心の声を遠ざけておいた。
そうして響くノックの音。その人が誰かは判り、急いでシャツのボタンを閉めると鍵をまわす。]
お待たせして申し訳ないです。
――まわりに気付かれますよ?
[時間がかかるようなら中へと導くように。
そうでないなら、外で。]
[痛みを和らがせてくれたことに、口元を緩ませたのだった。]
心配をかけて、すみません。
でも、ありがとうございます。
[オティーリエへの見舞いがどうなったかはさておいて。
クレメンスの見えぬ粒子による探査は知らないが、彼の心話は若焔の行動とその光景のイメージを伴い青年へと確かに届いていた。感謝の言葉を短く送り返し、生命竜の働きにより手に入れた情報を自身に刻まれた智と比較していく。
結果は、間違いなく若焔ことダーヴィッドが此方の痕跡を追う手段を身につけているというものだった。窓の外を見て溜息が零れたのも、半分はその所為だ]
……まさか辿られるとは。
流石は随行者と言うべきか、困りますね。
[静かに心に落して、暫く黙す。
そして生命竜の零した疑問に、緩く首を振った]
いえ、記憶から引いた所によると二つと言っていました。
恐らくは私が掠め取った為に感知されにくいのだと思いますが…確証は出来ません。
―回想:→広間―
[部屋で着替え、色々思い返して、ようやくクレメンスの言っていることを理解した。
行くのに躊躇うのは仕方ない。]
……うらみますよ
[流水の竜を思い返して、うなだれる。
倒れこんだときに打ったのか、その時に自覚症状はなかったけれど。
背が少し痛んでため息を吐いた。]
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