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[去るアーベルの背を見送ってから、ブリジットとナターリエへと目線を戻す。
険しい表情のまま、口を引き結ぶ。]
協力するもの。
それも含めて裁かねばなりませんね。
最も、この行為自体の目的も判らねば無理ですが。
善か悪かすら――曖昧で、苛々しますね。
[ふぅと深い溜息を吐き出した。]
まぁ『知る』だけなら大体全員知っただろうし、疑いは平等にかかるんじゃないのかね?
まぁ、やり方やら何やらは、まだ知らん奴もいるだろうが。
成る程、ノーラ殿か。
あっちはあっちで厄介かな。何処にでも現われるし。
…まぁ。そっちは実行する二人に任せるわ。
俺は適当な意見だけ出しとく。
[無責任な気もするが。実際荒事に加担できない以上、誰を送るかを強く希望する気にはならなかった。
選べない、というのも微か内にはあるのだが。]
[影輝の竜は一度戻るという。
それをきっかけに、戻るという声。
己もまた戻ると告げ、それでも暫くは話を聞いている。]
[エーリッヒは残るという。]
心配がられませんか?
[決して子供扱いをしているわけではないのだが。
それから流水と雷撃の竜の言葉を、悩む顔で聞いていた。]
[自分にもそういう力は無いと首を振って、やがてその場を立ち去る。]
[とにかく一度は戻らねばと、竜皇殿をはずれ、竜都の端から闇の竜となって飛び立った。
戻ると双子らが抱きついてくるのだが、それはまた*別の話*]
あの力が向きそうであれば、襲うのはあの焔の竜に――
そのほうが無難ではないでしょうか。
[こえの合間にそっと囁き。]
老君は本当にご存知なのか、それとも違うのか、判断が出来ません。
あの方はさすがに……わたしには探れませんから。
ノーラ殿は確かに色々な場所にいらっしゃいますね。
しかし何ら変化のないように思えます。
さすがに力ある剣、何がしかの変化があるとは思うのですけれど。
[対の一人だからこそ、考えて告げる。
その後の一言は、小さな棘をもったようなこえで、生命へと。]
それに、助けてくれた恩があります。
――まだ、急ぐ必要はないと思います。
[結論として出した答えはそれ。]
もしかしたら重要な事を知っている者がいらっしゃるかもしれませんから。
知らずに重要な機密を握る者も。
――… また後ほど、戻ります。
[それだけ言うと、*飛んでいった*]
月闇竜 オトフリートは、陽光竜 ミハエル を投票先に選びました。
月闇竜 オトフリートは、おまかせ を能力(襲う)の対象に選びました。
─西殿・結界前─
あ、時空のねーさん。
[どうしたものか、と考えていた所に現れた時空竜。
問われるまま、現状知りえる事と、自身が感知した事を話し]
んー……いちお、確かめてみるか。
ちょいと、下がっててくんない?
[軽い口調で言い、再び構えを取って意識を集中する。
銀のロッドに埋め込まれた二つの石が、きらきらと光を零した]
[距離が開いたのを確かめた所で、青の瞳を結界に向ける。
引き締まる表情は、外見不相応に凛としたもの。
しかし、実年齢と照らし合わせるなら、相応しくもあるか]
……疾風迅雷……。
……閃っ!
[鋭い声。
共に繰り出されるのは、風と雷をはらんだ突きの一閃。
しかし、予想通り、障壁はその一撃にも揺らぐ事はなく]
ったあ……。
[反動で片膝突きました]
あー……いてて。
つか、やっぱ力押しじゃ破れねーし。
となると、爺様が無理やり入った……ってこた、ないよなぁ。
[そんだけのために技を使うな、と言わんばかりにピアがてちてち]
そーなると……むぅ。
[数歩下がったところでティルの行動を見ていたが、跳ね返され片膝を突く様子に歩み寄り、]
……大丈夫ですか?
[平坦な声で問いかけ。
そして、ふむ、と呟くと、歩み寄り手を触れる。
バチンと弾き返される手。だがそれを気にした様子もなく、]
……なるほど。
[ぽつりと得心した呟きを漏らす。]
んあ、へーき、へーき。
[問いにはひらひらと手を振って答え、結界に手を触れる様を見やり]
攻撃しても弾かれる。
んでもって、封印がお家芸の氷竜でも解けない結界。
爺様が自分からそんな中に入るって、ふつーにできねーよな?
そーなると、やっぱ誰かに押し込められた、って考えるのが妥当な訳で……。
[言いつつ、再び考え込みのポーズ]
主様の作り出した空間の歪みの隙間に、綺麗に結界の構成要素が入り込んでいます。
これ自体が世界の一部と同化しているので、下手に崩すのは拙いですね。
これを透過させることが出来るとしたら、作った当人と我が主様くらいですね。
ただし、とびきり機嫌の悪い。
……へ?
つまり、これって……虚竜王の力も噛んでんの?
[さすがにそいつは予想外]
……つかオレ……よく生きてた……。
[時空に対しどんな認識があるんですか、と突っ込まれそうな呟きを漏らしつつ。
ふと、気にかかったのは最後の言葉]
……機嫌が、悪い?
[何故か、感じたのはやな予感]
機嫌悪いと……なんか、あったりするわけ?
それでも、これは先にやっておかないと。
[短剣を取り出し、両手に捧げ持つ]
仮初の契約に従いて我ここに願う。
その姿、その形、暫し別なるものとして在ることを。
[形式張った言葉に、僅かに苦笑の気配。
だが「応」とだけ声が返ると、その姿は解けて別の形を取る。
思い描かれていた姿、凝った装飾の中に真珠と土耳古石を抱いた首飾りへと]
これならば、どうにか。
[首に通してローブの中へと仕舞う。
チャリ、という鎖の音が胸元で響いた]
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