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[小猿の通り道は、基本的に人の通り道じゃありません。
そして、大人が通るのは一苦労かも知れない道でも、小柄な疾風竜にはぎりぎりで通れるわけで。
……幼年期のごたごたの後遺症である成長不良、思わぬ役に立ってたり。
そんなこんなで、抜けた先では]
……はれ?
猫……と?
[先に目に付くのは、そっちなのかと]
ん?
まぁ、ダチっていうか…コイツの兄貴が生まれた頃からの付き合いさね。
コイツん所は面白いから、ちょこちょこ遊びに行ったりとかさ。
[雷竜にニッコリ微笑みつつ、幼子にするようにエリィの頭をぽんぽん。]
―裏庭―
[なにやら石段で倒れている姿とじゃれ付く小動物が視界に入った。急ぎ足で近づく。意識はあるようなのでまずは声を掛けた]
……大丈夫ですか?
[起き上がるなら危ないからと手は白い小猫に伸びる]
[ブリジットたちのチラ見した先。]
………………。(シーン
[お小言モードが発動しそうな気配に先んじて感付き、彼女は既にその場から消え去っていた。]
―― 東殿・食堂 ――
どこかで?俺の方のメモリーには無い現象だけど。
[ダーヴの言葉に、視線を向ける。メモリーとは、兄達の記憶も含めているのは言うまでもなく]
機竜王なら知っているかもしれないけど、今はあっちにはアクセス出来ないからなあ…。
[ 理性を司る筈の陽光の感情の揺らぎに、均衡が崩れる感覚。
おかげで辿り易くなったとは言え、気にはかかる。
歩んでゆけば結果的には他と同じ場所へ行き着く事となる。駆けるわけでもなき故に、他より到着は遅れはしようが。]
……えーと。
なに、してんの?
[倒れてる布の塊に見えるちまい仔と、猫。
相棒は気にした様子もなく、そちらへとてとて。
とりあえず、自分も妙にふわふわした印象を受ける仔へ向けて、声をかけてみた]
[壁をそのままには出来ないので渋々修復準備。
訊ねたことに視線を彷徨わせるエルザをじっと見やると、小さく息を漏らして]
まぁ良い。
必要に迫られたのじゃろう。
…あまり無茶はしてくれるな。
ギュンターに何を言われるか分らん。
[最後は軽口にも似たもので。軽く注意するに留める。
ダーヴィッドを探すブリジットには]
あやつのことじゃ。
大方腹が減って食堂に転がり込んどるじゃろうて。
[何やら、みんなの視線が時空へと集まっているのを見て取って、ナターリエがとりなすように言った]
まぁま。
そんなことより、大地の。
まずは、修復作業のほうが先じゃないかしらぁ?
このままだと、ここからまたどんどん混沌のカケラが入ってきますわぁ。
−東殿自室−
[二度寝は夢を呼ぶとは誰が言ったか。
戦闘は基本サボり徹底しているクレメンスは、騒動他所に眠る事により力の温存を勤めていた。
が。
夢見は最悪だった。
再び見る夢は過去の情景。
もう見ることもないと、ずっと思っていたものを、見るのは最近になってこれで二度目。
起きて暫く動けなかったのは、決してサボリ続行決め込んだわけでなはい。
たぶん。]
あ、やー。
[振り返った精神竜に向けて、ひらり、手を振る。
ピアも同じく、手をひらり]
えーと。
同じものに、引かれてきたっぽい、ね?
―― 東殿・食堂 ――
そうですか良かった。
[雷撃竜の返答に微笑んで、続いた言葉に口を開く前に、頭をぽふぽふされる感触]
ちょ、ダーヴ!もう、そんなチビじゃないんだから!
[他の相手にされてもさして気にしないくせに、この焔竜に子供扱いされるとむかつくのはどういうわけか?]
[ユーディットが消えたのを見て――逃げたなと思ったとか。
ただ、今はベアトリーチェをそっと抱きしめている。]
[告げ口しようとは、今のところ思っていないようだ。]
[猫が、アーベルによって遠ざけられれば漸く気を抜くことができたのか、もぞもぞと起き上がる。
何か小動物を連れた小さいのと。
猫を抱えたアーベルと。
少し迷ったあと、運のいいことに三対の一人が現れた!]
!
[何となく、そちらへ駆けだした。
それからちら、と風の竜を見て、べえ、と舌を出した。
猿も怖いらしい]
…うん。もう、さわらないよ。
――あのね、ととさまが来てくれるかと、おもったの。
ととさまが来ないのは寂しいけど、
…オトが苦しいのも、やだもん。
[背を撫ぜられ、仔は言い聞かされる言葉を噛締める様にか一つ一つ頷いた。
しかして視線を己に投げられれば、仔の視線も合わせて此方へと向く。]
「私とて――勿論王とて、同じ意見ですベアトリーチェ様。
皆が、心配するのです。それを覚えて置いてくださいまし。
…闇竜殿には私の監督不行き届きにて、此度大変なご迷惑を。」
[私が謝罪の言葉を口にすると、仔も真似たように「ごめんなさい」と小さく頭を下げた。
ふと、集団を離れ行く影に気付き仔は影の行方を気にしてか一寸不安げな表情を浮かべるも、
心配要らぬ、この場で待てと仔に告げれば、渋々ながらも肯定を返した。
やはり先程云う事を聞かぬ事で起きた出来事は、幼心に酷く響いた様であった。
仔には苦い薬であったろうが、成長を望めた事には変えられまい。]
[ふたりを微笑ましく見るも、眼鏡の奥での笑みは薄い。
ダーヴィットの言葉には]
同年代の友人はとてもよいものですね。
[言って、少しだけ目を細める。
それからカップを持ったまま二人から少し離れ、机にカチャリと置いた。]
(―――しかし)
[思わず、笑みが零れ落ちそうだった]
(お小言を察して逃げるなんて、案外可愛らしいところあるじゃない、ユーディット)
[掻き消えた姿に逃げられてしまいましたね、とは口の中だけで]
……はい。
[養父ならば、こんなに優しく言ったりはしない。少しだけ遠い目になりながら頷いた]
壁だけで防げるかは分かりませんが。
すくなくとも素通しよりは良さそうですね。
御師様、どうぞ宜しくお願い致します。
[準備を始めた師に軽く頭を下げる]
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