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て、危ない。
[覗き込むリディアはそのままでは衝突事故に遭いそうで、手を伸ばした。
その腕を掴んで引くのと老婆が転がり込むのはどちらが早かったか]
みゃっ?!
[飛び込んで来たヨハナの様子と、なんとなく背後に感じた気配に、思わずベッドの上で飛び上がって、壁に貼り付いた。耳と尻尾の毛が思い切り逆立っている]
ゴ、ゴギーばあちゃん、にゃ!?
/*
んー。
ここからあちらまで移動するのは考えにくい、かしら。
そうなると、最至近距離守護ですねぇ。
……いきなりここには来ないと思うのですけど。
来るとしたら、むしろ、こちらでしょうし。
治癒術師 ミリィは、職人見習い ユリアン を能力(守る)の対象に選びました。
お、おばあちゃん大丈夫?
[ふわり、金色や白や赤色の茸が森番小屋の中に舞う。
何かキラキラ光っている気がするのは胞子だろうか。
正面衝突を回避してくれたエーリッヒに礼を言うと、茸の中心で倒れる老婆に寄る。
膝ついて、心配そうに手を伸べた。]
《ゴギー婆。
俺のほうにまで被害及ぼすと、分け前減らすよ?》
[好きにしてはいいといったものの、森に物理的な被害を齎して欲しいと頼んだ覚えはなく。かれらの身勝手は、今に始まったことじゃないけれど]
あーあ。
[老婆の手助けはリディアに任せて、ノートを小脇に抱え、茸を拾おうと腰を屈める]
……また、出たの? ヨハナ婆、恨みでも買った?
[遠くの喧騒など知らず、難しい顔で鳥を眺める。
こちらとしても好んで見たいものでもないだけに、森にいなくて良かった、というべきか]
だけなら、いいが。
[結局は分からずに、やがて首を振った]
[猫耳をぷるぷるさせながら、茸の中に倒れているヨハナを見て、ドアの方をまた見る]
でも、気配がするにゃー
[よっぽど嫌な思い出が(以下略)]
あ、あれ、エーリヒさんが?
[礼の言葉とともに問う言葉は、騒ぎに気を取られた人々に聞こえたかどうか。
そういえば、先にもゴギーばあさんと呼びかける声を聞いた気がする。
だとすれば、この騒ぎを起こしたのは彼で、でも、先ほど正面衝突から助けれくれたのも彼で。
……混乱して来たので背を向けて老婆へと駆け寄った。]
[村に戻ってきたのは、雑貨屋に行く用事があったから、というのもあるが、実はゴギー婆さんとの遭遇を避けたかったから、なんてのもある。
かも知れない]
とはいえ、それはそれで、この状況をどうにかしないと、ずっと落ち着かない事になりますし……。
そのためにも、何か……。
[ここでふと、先ほど考えていた事に思い至り]
そう言えば。
ユーリは何か……特別な力のある、細工物のお話とか、聞いた事あります?
[守護妖精に関する部分をすっぱりと落としているため、話題はかなり飛躍して聞こえたかも知れない]
[転がる毬栗猫も、外の様子も気になったけれど、一番気になるのはやはり老婆で。]
怪我は無いですか?
ごめんなさい。
あたしが邪魔な場所にいなきゃ……。
で、でた…! ゴギー婆さんが急に!
そんなわけ無いじゃろがっ――、っだーーー!!!
[ちょっとずれた会話のティルとリディに突っ込む間もなく、エーリッヒの言葉に憤慨して身を起こしかけて、腰を押さえ悶絶]
こここ、腰が…いでででで
《……そ。
オウド・ゴギーなんて呼ばれてる、芋虫の婆さん。
ゲームの手伝いして貰ってるんだけど、加減知らないらしくって》
[悪びれた様子は一切なく、少女の背へ向けて言う。
とは言っても、人の言葉とは違って、それは明確に何処から聴こえるとも言いがたいものだろうけれど]
[直後、耳を押えた]
……や。
それだとやっぱり、暴走してるってことかねえ。
紅茶でも飲む?
腰は、冷やしたほうがいいのかな。
少年 ティルは、噂好き ヨハナ を投票先に選びました。
[頷き、空を見上げる。
魔力を持たない身には、特に何事もないようにしか映らないが。
ふと、投げられた問い。
やはり唐突に思えたようで、少しばかり瞬き。
はたと何かに思い至ったかのように、側にある店のほうを見た。
少し待て、と手で示して、中へ]
にゃーっ!
やっぱり極悪人にゃーーーっ!!
[生贄と言う言葉に涙目でベッドの下に潜り込んだ]
きっと、ゴギーばあちゃんもお前が呼んだに違いないにゃっ!!
わ、ウェーバーさん!?
[腰に手を当てうめく老婆におろおろ。
アーベルに助けを求めるように視線を向けるが、先の会話を思い出せば何となく目をそらした。
猫少年よりも老婆の方が重いだろうなと思ったことは口にするつもりは無い。]
えっと、あっと……ミリィおねーちゃん呼んで来なきゃ!
[立ち上がり、再び扉の方へと。]
[空を見上げる様子に、自分も空をちらりと見る。
結界を操る術にだけは昔から長けていたためか、そこにはうっすらと壁らしきものが見えた]
……え?
あ、はぁい。
[仕種から、待て、の意を読み取り。
きょと、としながら、店へと入る背を見送った]
仮にも寝床を貸してやったのに、その言い草は酷いな。
[猫妖精に向けるのは、やはり笑顔。
開け放たれた扉の先で、ベッドの下に潜り込む少年を見た]
呼べるっていうんなら、可愛い女の子か何かのほうがいいけどねえ。
[数秒の間見つめていたが、ふっと視線を逸らして、軽い物言いをした。散らばった茸を拾い集め、籠に戻す]
あーっと。
まだいるかもしれないから、気をつけろよ?
[外へ行こうとするリディアを積極的に止めることはなかったが、忠告だけは発す]
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