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[告知の紙の前にいる以上、分かっていることではあったが。
話題が絵筆のことと知れば、やや視線を下げる。
ふと兄から聞いたことを思い出して、ミリィのほうに視線を向け]
…あ、あの?
[何だか睨まれていた]
―自宅―
[悄然としていったん戻れば、
ほどなくして、近所に住む仕事仲間が訪れた]
え。はたけが?
おしごと、できなくなっちゃったの?
でも、でも、
糸紡ぎも機織りも止まっちゃうと、みんな困るのだ?
[聞いても、いまひとつ理解できなかった]
[なぜ、そのような事が起きるのか]
[ふ、と視線を感じたような気がして、視線を彷徨わせるものの、それらしき姿は特定できず。
首を傾げつつ、ユリアンの方へと視線を向け]
……それも、考えていなくはない。
とはいえ、お偉方を黙らせる、という事も合わせると、他に手がなくてな。
……っとに、なんでじじ様なんぞ狙ったのか……。
おかげで、余計ややこしくなっちまったよ。
なんだか、私はだな。
今のお前の様子に、すご〜〜〜く既視感を覚えるんだが。
何故だろうな。
[素振りが全く同じ、というわけではなかったが。
それは恐らく、もう15年も前の事を思い出して]
[動けないまま、聞こえた声に目線だけを横にずらして]
…こ、こんにちは。
[頭は下げられなかった。
直後に正面から声が掛かったから]
は、い。
[今度こそ動けなくなる。
所謂蛇に睨まれた蛙な状態]
[アーベルの問いとエーリッヒの返答にうんうんと頷きつつ、]
あー、ですよねー。住民全員剥く訳にもいかないし。そも、携帯してるとも限らんしなぁ。
……何か、こう。裏技っていうか、「お前が犯人だ」っとかビシッと言える探し方とかってないんすかねー?
[おどけて言ってみるが、まさかすぐ目の前にそんな手段持ってるのがいるとは思いもしない。]
あー、エルザ、少しこっちに寄っていろ。
[思いっきり不穏な気配に、思わずエルザをおいでおいでと呼んでみたり]
何か、危なそうだから。
[ミハエルを睨むミリィを見て
人ごみの向こう、また見知った顔を見つける。]
ごきげんよう、ごきげんよぅ。
[手を振れば、
セルシアンブルーの髪が揺れる。]
しんぱいさせるのは、よくないのよ。
しんぱいしてもらうのは、うれしいのよ。
[ミハエルには、しい、と言うよに
人差し指を口の前で立てて、言ってみる。]
人に言えない、大事を抱え込んでいるような。
いや、それとは少し違うか……?
[犯人じゃなかろーな。
当人も気付いていないから、そんな目を向けた。
何処まで本気は定かではない。
細めた瞳は、微かな動きまでも余さず見ようとするように]
[エーリッヒの言葉に、んーと少し思案し、]
……案外。こうなることが犯人の目的だった、とか。
ほら。自分が見つからず、逃げおおせれば、結果として力の集まるスピードは2倍。
……んで、最後に全部持っていく気なのかもしれないっすね。
普通じゃない方法も、使ってないわけじゃあないさ。
ただ、便利な方法の常として、小回りが効かんし、それに……。
……ヘタに公にして、そちらが狙われちゃ、敵わんからな。
一応、情報は規制してるって訳さ。
[ユリアンの言葉に、軽く肩を竦める。
下手に触れ回ると色々怖いなんて事は、深層心理にはあるかも知れないが]
そっか。じゃあ俺は気楽に接しよ
[今まで一応失礼にならないようにとは思ってたらしく]
絵筆は柄が違ってもちっちぇえしな。
全部の家を剥くやら家捜しから何から…できそうだけど…現実的じゃねえし…現場抑えれたら至極単純なんだがなぁ。
[エーリッヒとユリアンの言葉を聞きながら嘆息]
青年 アーベルは、少女 ベアトリーチェ を投票先に選びました。
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