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ホホ、まったくもってその通り。
さあて、老いぼれの足で、今宵の食事に間に合うかのう?
[おじいさんの姿をした狼は、誰もいないのを確かめた後、帰りの道を外れて森の方へと向かいました。
さて、もう一匹の狼は、首尾よく獲物を捕まえたでしょうか?
おじいさんが、消えてしまったランタンを見付けるのは、もう少し先のこと**]
[部屋に戻る前に、旅人は月を見上げます。]
狼も、月を好むのだったか。
[そんなことを言っていると、遠くから声が聞こえてきました。
狼の遠吠えのようです。]
まさかな。
[旅人はふるふると首を振って、部屋へと引っ込みました。
お月様はあいかわらず、少し気味が悪いくらいに*きれいなのでした。*]
[羊飼いの別れの挨拶も
椅子から落ちた牧師を気遣う旅人の言葉も
ご隠居の忠告も
動揺した牧師の耳には届いていませんでした]
[空の食器もそのままに、
牧師が駆けて行く先には、暗い森が口を開けて待っています]
どこですかぁ。
いたら、返事をしてくださあい。
[牧師はそうして、森の中を探し続けるのです。
明け方には、木の陰に眠る少女の姿を見つけること*でしょう*]
さあ、どこにいる?
出ておいで、こっちの水は、甘いぞ。
[ごちそうを探す声と、その後の歓喜の声は
狼の遠吠えとなって
月の明かりが届かぬ、黒い森の中に響くの*でした*]
/なか/
とりあえず、
「狼は吊られやすいキャラで」
そんな理由で半引きこもり牧師キャラ。
童話ですしね。ハッピーエンド必須。
[次の日の朝、日の昇る前の時刻に木こりは起き出しました。
しっかりと身支度して小屋を出ます。]
……牧師さん、無事だかなあ。
ちょこまかしてっからちゃんと木の上に逃げてるよな。
[昨夜、皆の制止を振り切り消えた牧師を案じつつ、木こりは黒い森を順序だてて巡ります。
まだ空は薄暗いのに、鴉が騒がしく鳴いていました。]
[ご馳走ご馳走、と鴉が黒い森の上空で騒いでいます。
木こりがそこに辿り着いた時、残っていたのは地面の染み。
そして衣服の欠片と粉々になったランタンだけでした。
その持ち主が誰かは、村の者なら誰でも知っています。]
……ホラント、だな。
獣…いんや、狼にやられたんじゃねえ。
[獣は"魔法の"ランタンを粉々にしたりしません。
木こりは口を引き結び、ずた袋に全てを詰め込みます。
大きな背のザックで薬箱と酒が悲しげな音を立てました。**]
……蛍?
いえ、あんな所に蛍がいるはずがありませんね。幻覚でしょうか。
[歩き疲れた牧師は、ランタンの灯りに引き寄せられる蛾のように、ふらふら。
木の根元で、倒れた少女の姿を見つけます。
少女の顔を覗き込んで、すやすやと立てられる寝息を確認しました]
どうやら眠っているだけのようですね。
……どうしましょうか。
[牧師はしばらく悩んだ後、起こさないようにそぉっと少女を背中に抱えます。
女将さんの捜索は、一時中断。ゆらり、ゆらり、牧師の背中が揺り籠のように揺れます。
森の中にてんてんと続くパンの道を通って、村の宿屋へと向かったの*でした*]
[ツィンカのいた部屋を確かめて、下に戻ると牧師様の姿はありませんでした。]
あの、何が……。
[女将さんを探しに飛び出した事は、場にいた誰かが教えてくれたでしょう。
心配で、眉がきゅ、と寄りました。]
どちらもご無事なら、よいのですけれど。
……わたくし、教会に戻りますわ。
もしかしたら、女将さんが訪ねてこられるかも知れませんし。
[危ないから、と引き止められるかもしれませんけれど、大丈夫です、と気丈に返して買い物籠を抱えます。]
……月……。
[外に出て、最初に目に入ったのは空の月でした。
とても綺麗なのに、その光には何だか不安を感じます。]
……大丈夫。
きっと、大丈夫。
[ちいさく呟くと、買い物籠を抱きしめるようにして歩き出します。
そうして、教会までもう少しという所まで来た時、不意に小さなひかりが目の前を横切りました。]
あら、これは……。
[ひかりはするりと釣り鐘型の花に入り込みます。
りん、りりん。
鈴が転がるような音。
薄紫の花が、綺麗な白に染まりました。]
これは……。
どこに、行っていたの?
[一つ、二つ瞬きながら呟くと、白くなった花はほわ、ほわりと瞬きます。
ふわふわしたひかりは、同じように白くてふわふわしたものを思い出させました。]
……もう。
勝手に飛んで行っては、ダメ。
[いさめるような声で言うと、教会へと戻ります。
誰もいない教会は、とても静かでした。**]
/*
白だしと占先、伝わりますかしら。
さて、今日はどうしましょう。
8>6>4>3or2
2 3 4 5
最短終了を避けるなら、次で黒を出せるとよいのかしら……?
となると、どうしましょう。
やはり、『聖職者は赤陣営』、のくろねこじんくすに則ってみるべきかしら……。
/*
とりあえず、ネタは忘れてはいけませんね。
えい。<<羊飼い アルベリヒ>>
さて、占先もですけれど、PC視点でいつ表にでましょうか。
このタイミング、とにかく悩むのですわ。
霊能者だと、あまり悩みませんのに。
奉公人 ドロテアは、牧師 メルセデス を力(占う)の対象に決めました。
〜 宿の一室 〜
〔月が沈んで、どれだけが経っただろう。
太陽が出て、きっとしばらく経った頃。
ぱちりと目を覚ましたアナは、そこが家ではなく、森でもないことに不思議顔。ぐるりと巡った視線は、机の上に置かれたランタンを見つける。
一晩を過ぎても、青白い炎はともったままでいた。〕
……あ。
〔まばたきもせずに炎を見ていたけれど、ちいさく声をもらすアナ。
ベッドから、とん、と降りて、ランタンに手を伸ばす。触れたとたんに、まるで役目を終えたみたいに、灯りは消えてしまった。そっと持ち上げると、まだ残っている油が、小さく揺れる。
髪を結び直して、服のしわを伸ばして、アナは部屋の外に出ていった。〕
〔さて、はじめに会うのは誰だろう。
宿に泊まっているお客か、訪れた村人か、女将の代わりをする人か。
ともかく、誰かの顔を見るなり、アナはこう言うんだ。〕
あの。
お兄ちゃん、
お兄ちゃんのからだ、
どこにいるか、知りませんか?
〔とっても真剣に、涙ひとつ見せないで。**〕
〔アナはどうやら、彼がぼくと「オナジモノ」になったって、気づいたみたいだ。
でも、アナはきっと、泣きやしない。
とても、悲しみはするのだろうけれど。〕
[ゴーン、ゴーン、教会の鐘が鳴ります。
それにあわせて黒い森の鴉たちも鳴いています。
教会には中身の少ない棺が置かれていました。
棺を作るのも小さな村での木こりの仕事だからです。]
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