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叔母さんには心配しないよう伝えておくよ。
ついでの用事もあるしな。
[ゲルダとクロエの遣り取りを背中で聞きながら言う。
後半は口にするつもりもなかったが、声にはなった]
二人とも、とにかく休めるだけは休め。
そうじゃなくても嬉しくない事態なんだからな。
…まだ、飲んでいたのか。
というか…大丈夫、か。
[寒気がする、という呟きに、アルコール中毒にでもなったか、と心配し。]
…おっさん、もう一部屋、借りれるか。
部屋代は、払う。
そうですか?
[ヘルムートの反応に、ハタハタと瞼を動かすも、
それ以上は追及しないのはいつものことで。]
嗚呼、そういえば、此処にはリディさん居られませんね。
[各所からの反応に、一度周囲を見渡して、ゆるっと首を傾げる。
視線を巡らした際に、ダーヴィッドの様子が目に止まり]
リッキーさん、ダーヴィッドさんの代わりに、
私にラム酒を一杯頂けますか。
[何を思ったのか、マイペースに酒を1杯注文した。]
ん……かあさん、お願い。
すぐ帰る、って言ったのに、こんな事になっちゃってるし。
……心配、させてる、だろうから。
[母へ伝える、という言葉に、小さく頷く。
自衛団の話は、既に伝わっているだろうか、と。
不安はそこに集約していた]
嬉しくない、事態……。
そう……だね。
[眼差しで示されたなら、小さな頷きを]
成程。
ヴァイオラは、本当に賢いね?
[探り合いは、愉しくもあれど]
[しばしば面倒でしかなくなるから]
昨日も、確かにお伽話に詳しい様子を見せていたが。
構う必要は薄いかな?
生かして躍らせるのも愉しいからね。
それに、先ずは…別な獲物がいるわけだ。
[フーゴーとヴィリーの言葉に、苦笑しながらグラスの中身を飲み干して]
そうですね。では、これでやめておきます。
代わりに…ホットミルクでもお願いできますか?
[と、首をこてっと傾げてフーゴーに。]
ご心配をお掛けして、申し訳ありません。
多分、アルコール中毒などではないと思うのですが……
[と応じた直後に、くちゅんっと小さなくしゃみ。]
アイツなら大丈夫だろ。
嵐の中飛び出してってもあの通りだったし。
[リディについては無責任な言葉を零しつつ]
そりゃぁ結構なコトで。
団員になんか言われたみてぇでな。
俺だけじゃ不安そうだったモンで、連れてきちまった。
……あぁ、ソイツぁ助かる。
[フーゴーに答えて、撫でられて嬉しそうなキャルの隣に座る。
少女は他の人も容疑者ということまでは聞かされていないようだ。
頬杖を突きながら周囲を見た]
あー。
[部屋を、と言われて少し言い淀む]
……例の死んだ奴が泊まってた部屋で良いなら、な。
ゲルダが泊まって行かねぇなら、さっき使った部屋片付ければ使えるが。
[ヴィリーに少し気拙そうに返した。
ラム酒を、と言うライヒアルトにはリッキーが用意して差し出す]
ああ、分かった。
[ダーヴィッドの注文に頷き返して。再びリッキーにホットミルクを用意させる。キャルに用意したものより甘さは控えめ、熱さは2割増になっていたやも。それを差し出し、くしゃみをする様子には]
……風邪だな。
身体あっためて大人しく寝ろ。
[呆れた声が口を突いて出た]
[部屋数の問題に、はーい、と勢いよく手を上げる]
あたくし、今日は別荘にもどるから、部屋、空くわよ?
今はまだ、服があるけれどぉ。
まかせとけ。
クロエは今は自分のことだけ考えて寝ろな。
……少しでもマシになるように。
俺もやってみるから。
[手伝えることがなくなると、後はゲルダに任せて部屋を出た]
……いや。
オレはたまにしか飲まねぇから、よくは分からんが。
流石にそろそろヤバいんじゃねぇの?
[周囲に心配される中あっさり返ったダーヴィッドの返事に、やっぱり眉を寄せた]
なんかふわふわしてっし。
[笑顔はそう見えたようだ]
一緒じゃ、なかったのか。
[のんびりとした様子の幼馴染に、おそらく体調は崩していないのだろうと思いながらもそれはそれで大丈夫だろうか、と案じ。
くしゃみをするダーヴィッドを見れば、風邪か。とだけ呟いて。]
それを飲んだら、今夜はここで寝ていけ。
ああ……それでか。
[団員に、との言葉で何を言われたのかを大体察する。仕方のねぇ連中だ、とは心の中に留め置き、甘いホットミルクをキャルに差し出す]
これを飲んだらちゃんと寝るんだぞ?
夜更かしは身体にも悪いからな。
[ちょこんとカウンターに座るキャルを諭すように声をかける。家族を持たぬフーゴーにとって、教会の子供達は孫に近い存在だった]
単純に人としての年齢は、貴方よりも上ですよ。
[賢いかどうかはさて置いて、
感情の動きの見え難い声音で返す。]
正確なことは分かりませんけれど。
[相手の感情を読み取るのが不得手な自覚は、
かろうじてあるようで。]
…――まぁ、今日のところは。
[そう、頷いた。]
ゲルダの使った部屋を、頼む。
多分、クロエの部屋に泊まるはずだ。
[さすがに死んだばかりの人間の部屋に寝かせるのは躊躇われて、フーゴーにそう頼み。
歩いて帰るというダーヴィッドには、眉間に皺を寄せて首を振った。]
馬鹿もん、それだけ酒が入った上に風邪引いてる奴を歩いて帰せるか。
悪いことは言わねぇ、今日は泊まって行け。
[歩いて帰ると言うダーヴィッドには一喝を。ついでヴィリーの言葉に続けて畳みかける]
ダーヴィッドさんも、アル先輩も、マイペースよねぇ。
神父さまもだけどぉ…。
[やっぱりリディのことは気にかかるようで、ライヒアルトの服をかるく引く]
いきものをひろうなら、面倒をみる責任もあるのよぅ?
[知っているか、といかけてみたり]
ああ、それなら片付けちまっても良いな。
承知した。
リッキー急いで整えて来てくれ。
[ヴィリーの話を聞いてすぐさまリッキーに指示を出す。程なくして部屋が整ったとの報せが届くことだろう]
おや、そんなことがあったのですか。
[リッキーからラム酒を受け取って、
マイペースにそれをあけながら小耳に挟んだウェンデルの、
リディ情報に考えるような仕草を見せ。
最終的に濡れ鼠だったことを思い出して、納得したように頷く。]
ええ、一緒ではないですよ。
濡れ鼠で一晩いたみたいですけど、
風邪もひいてませんでしたし。
[幼馴染みの阿吽の呼吸で、
ヴィリーが何を思ってるのかくみ取ってついでのように、
声に出して体調面は心配ないだろうと零した。]
ん……そう、する。
ありがと、アーベル。
[自分の事だけ、という言葉。今は、それに素直に頷いた。
少しでもマシに、という言葉には、不思議そうに瞬くものの、問うことはできず]
……ゲルダも、休んで。
ウチも、もう、休むから。
[幼馴染に向け、笑って見せる。
大丈夫かと問われれば、うん、と頷いて]
カヤにも、言われちゃってるし、それに。
……怒られるの、やだから。
[小さく付け加えた言葉に、ゲルダはどんな反応を示したか。
ともあれ、おやすみ、と挨拶を交わして、部屋を出る背を見送り]
留守を任せたんがいけなかったな。
まさかあんな話たぁ思わなんだ。
[首を振って、隣を見た。
キャルは「はぁい」と素直な返事をして、ホットミルクを両手で受け取る。
フーゴーには懐いているお陰か、いつもの元気も戻ってきたようで]
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