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[ホットミルクのカップを両手で持ち、ふーふーと冷ましながら一口。]
えー、あー……そう、ですかねぇ?
それでは、泊まらせてもらいます……
………私は別に、亡くなられた方の部屋でも構いませんよ。
[周囲からのツッコミに小首を傾げて苦笑しながら。
無数の死体が転がる戦場で野宿するよりずっとマシですから――とは、さすがに口に出すのは控えた。]
よぉし、良い返事だ。
[に、と表情を崩すと再びキャルの頭を撫でる。ゆっくりホットミルクを飲み進める様子を見やりながら、ウェンデルに]
良く思ってねぇ連中が多いからな。
そこらの分別がある奴も居ることは居るんだが。
悪ぃのに当たっちまったんだろ。
まあ、後でまた様子は見るよ。
俺はここに泊まってるんだから。
[ゲルダにはそんな言葉を添えて、酒場まで戻る]
ああ、人増えてたんだ。
[ウェンデルが少女まで連れていたのには少し驚き。
聞こえてしまった相部屋発言は、聞かなかった振りをした]
色々騒いで悪かったよ。
俺はちょっと雑貨屋まで行ってくる。
それと。
戻ってきたらあれ、借りられるかな。
[飾られている品々の一つ、銀のタロットケースを指してフーゴーに訊ねた]
[さしてリディに関して心配した様子をみせていなければ、
服を引かれる感覚を覚え、ヘルムートに碧の眸を向ける。]
…――まぁ、確かに拾いましたけれど。
[一口酒を煽り、少しの間を置く。]
その所為で、容疑者の一員となったなら、
困ったものですね。
[暗によそ者を拾ったから疑われたのかもしれないと、
ゲルダに関してもそれで疑われているのではないかと、
拾われた身であるダーヴィッドもいるというのに、
やはり気にした様子なく、ボソリと零した。]
……はぁ。
ダメだなぁ、ウチ……。
[一人きりになると、小さくこんな事を呟く。
黒の瞳には、陰り色]
こんな調子じゃ……もし、ギュン爺様の話、本当だったら……。
[続く言葉は、声にはならず。
圧し掛かる疲労に耐えかねた事もあり。
結い紐を解いて黒髪を滑り落とし、布団に潜り込むとすぐ、*意識を手放した*]
[嵐の中を帰った、だの、一晩中濡れ鼠でいた、だのを聞いて多少目を丸くしながら、どことなく納得出来る自分に内心首を傾げながら、ライに、そうか、と呟くも。]
…さっきの事もある。
あまり、目を離してやるな。
リディは、ライだけが、必要なんだ。
[自衛団員に肩を掴まれた時のことを思い出し、幼馴染に少しだけ苦言を。]
本当だったら……耐えられない。
[声に出さなかった呟き。
それが、程なく現実として圧し掛かる事とは、今は*知る術もなく*]
[戻って来たアーベルに軽く右手を挙げて]
ん?
ああ、構わんが……おめぇタロットなんざやれたか?
[貸してくれと言うアーベルに首を傾げる。使うのは問題ないのだが、目の前の青年が使えたものか、と]
/*
いい加減、隠れすぎだと思った。
そして出れば出たで直球すぎだと思う。
ごめん、こんな占い師で。
疑われやすくも動くのってやっぱり難しいや。
今日は仕事休みだったから一日寝てたけど、薬のせいかまだまだ眠い……
そして明日は、仕事の付き合いで飲み会。
受付係も兼ねてるから、欠席できねーーーーーーー。
……とりあえず、シャワーでも浴びてくるかね。ケータイ片手に。
無学は神の呪い、知識は天への翼。
そうすると、歳を経たなら、自然に翼は生えるのかな?
[問いではなく、反語の響きで男は言う]
僕は気が向かなければやらないからね。
愚かであるゆえに、貴方の言う事を信じるのさ。
[たとえ、それがどのような結果になっても]
そうだ、ヒースクリフ。
ヴァイオラも言っていたが、人が喰われるのが見たいなら、後で来ると良い。
その時には、呼ぶさ。
/*
リディは多分ライが子供の頃の飼い猫だよね?
で、それなら幼馴染である俺も覚えてるんじゃねっかなと勝手にやらせてもらったり。
やりにくかったらごめんねライとリディー!
[キャルは嬉しそうににへ、と笑い、ミルクを冷ましつつゆっくりと飲み始めた。
途中で同じように飲んでいるダーヴィッドを見て首を傾げたかも知れない]
だな。
体力はそこそこあったみてぇだが、その分頭が足りなかったか。
今度は別の奴頼んでみるかな。
……来てくれっかは分からんが。
[溜息混じりに言って、キャルの頭に手を伸ばし、撫でた]
親父のがあったから。
一応ね。
[言葉少なくフーゴーに肩を竦めてみせる]
それじゃ。
[酒場に居る面々に手をあげると、宿屋を出ていった]
[首をかしげるダーヴィッドには、あきれた眼差しがむけられる]
やっぱり、自覚ないのねぇ…。
そういうところが、取材対象としては、ありがたかったけどぉ。
[人と違えば違うほど、ものがたりのインスピレーションはつよく与えられる]
[リディのことに関しては、拾った理由が理由だけに、
そもそも他人に配慮するような性格でもない故に、
彼女が自由にすればいいと思っていたのだが]
……幼馴染みであるヴィリーさんは知ってると思いますが、
私は、私のペースを崩されるのが一番苦手なのですよ。
[流石に幼なじみに苦言を向けられれば、
眉を3oほど下げて、溜息を一つ吐いた。]
分かりました。もう少し、気は向けるようにしましょう。
私だけが、というのは、やはり困ったことのように思いますが。
[元が元だけに、どの程度かは他人からは計り知れないだろうが。
学者にしては精一杯の譲歩の言葉が漏れた。
そして、くっと残りの酒を煽った。]
では、まぁ、家に戻ってるかもしれないので、私も戻りますね。
[立ちあがると、カウンターの上にラム酒の代金を置いた。]
必要なら、ギュンターに直談判すりゃ良い。
アイツはその辺の理解がある。
関係のねぇ子供達をいたずらに不安がらせるのは屑のやる事だ。
やらかした団員にも注意してくれるだろうよ。
[ウェンデルの言葉にはきっぱりとした口調で言う。表情もやや厳しめなものになっていただろうか。
タロットを扱える風な物言いのアーベルには]
そうかい。
まぁ使うのは一向に構わねぇよ。
好きにしな。
[雑貨屋へ向かうと言うアーベルに対し、「気ぃつけてな」と言葉を投げ見送った]
おぅ、毎度。
…ちゃんと戻ってると良いんだが。
[不安に思うのは今までのリディの言動からか。世間知らずな様相であると認識しているために突飛なことをしでかしてや居ないかと考えたり。カウンターに置かれたラム酒代を受け取ると手持ち金庫へと入れ、立ち去ろうとするライヒアルトを見送らんと視線をやった]
[フーゴーとアーベルのやり取りはさして気に留めず。
今から雑貨屋に行くというアーベルには、夜だということもあり、気をつけろ。と言って見送った。
そして、譲歩の言葉を吐く幼馴染には内心無理を言ったな、と謝罪の視線を微かな苦笑と共に向けて]
俺も、出来る限りのことは、する。
ライしか出来ないことは、お前がすべきだ。
[そして、帰るという幼馴染には気をつけろ、と手を軽くあげて見送った]
あぁ、おやっさん団長と仲良かったんだっけか?
[視線をフーゴーに戻す。
厳しげな顔にはやや肩を竦めたか]
そうだな、他の奴よりゃ確実か。
明日は直接詰所に行ってみるとするよ。
[そう言う傍ら、ライヒアルトが立ち上がるのを見れば、片手を上げる]
そういう考え方も、あるのねぇ…。
リィちゃんはともかく、ダーヴィッドさんは向こうなら、きちんと名の通ったひとなのだけど。
[ライヒアルトの言葉には、反発ではなく、おもいがけなさゆえに、ふに落ちるのでもあったよう]
それとも、よそものってだけでも…。
[おもいつきに、首をふる。
ここに使用人は呼ばれなかったと、そう考えて]
セザーリオさんは、愉しければ良いのでしょう?
[作家らしい引用に、そんな引用を用いる人が愚かであるものか、
と、何処となく呆れたような声音で囁く。]
――彼はなにも口をきかないというだけで利口者で通っている。
[返しに、そんな彼が引用した作家と同じ作家の言葉を。]
そんなものを信じて大丈夫ですかね。
[その結果どうなっても、愉しめるのだろうか
と、思ったことは囁きには乗せずに。]
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