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─資材置き場─
[扉の開く音。
部屋の隅で探索を続けていたが、気配を感じて近くの段ボールの影へと身を潜めた]
(……誰だ?)
[扉からは離れているために人影は見えても顔までははっきりしない。
息を殺しながら誰なのかを判別しようと瞳を細めた]
[途中誰もいないことを確認してから倉庫に入り、
しばらくしてまた注意深くあたりを確認しながら外にでる]
アートさん達は私のこと疑うのかな?
[最後に分かれる間際、その様子からそんな気がした]
誘拐された時にくらべればそれでも気が楽かな?
[自由に動き回れるし一人でもなかったから、
七重の姿を探しあまりベッドのある部屋を離れない程度にあたりを探す、
手がかりのようなものは見つかる様子はなかった]
[提案に返る答えは、予想していたものと同じもの。]
よかった…。アートさんにまで断られたら、
どうしようかと思った。
[ほっと胸を撫で下ろし、苦笑交じりに彼の顔を見上げた。
強がっては居たけれど、やっぱり今の状況は僕は、怖い。]
うん、ぼくもryouは…なんとなく、
大丈夫のような気が、する。
[意図する言葉は、多分等しいだろう。
彼女のことに関してはそれ以上告げずに、
探す先を相談する。そして出された答えに従うように、
僕は彼の半歩後ろを着いていく。]
あ、そうだ。アートさん。
…もし貴方が僕に少しでも危険を感じたなら。
――遠慮なんてしなくていいから。
[信用してなんていわない。それは嘘に等しい言葉。
彼に投げかけた言葉は、二つの意味を兼ねる。
つまり裏を返せば、僕も容赦しないという、布告*]
…ここだったのか。
[臭いの元を辿れば、黒い染みが見えた。
遺体はもうなかったけれど、顔を逸らす。]
とにかく、何か探さないと。
[潜む者がいるとは知らないまま、ダンボールのあるほうへ足を進める。]
っ、
[途中で何かに躓いた。]
─資材置き場─
[影は然程大きくは無い。
その点から選択肢は3人ほど狭まる。
あの辺りだろうか、と考えていると、影はこちらへと近付いてきた]
(どうするか。
こちらに気付いてるのか否か──っ!)
[対処を考えていると、声ともつかない息を飲むような気配の後に、派手な音が鳴る。
驚きで鼓動が跳ね上がり、思わず後ろへとずり下がった。
直ぐ後ろには壁があり、どんっ、と背中が壁に当たる鈍い音が鳴る。
それに気付いて小さく舌打ちをした。
意を決して床を蹴り、段ボールの横をすり抜けて影に対し手を伸ばす。
肩や腕を掴めたなら、床に引き摺り倒そうとする仕草を見せるだろう]
[廊下をあてもなくさまよっていると、
途中向こうの方に人影が見えた。
少し警戒をしながらそちらの方に目をこらして近づいていく、きっと向こうもこちらには気づいているだろう。
たしかあそこは文字が書いてあった壁のはず。
少し近づくと人影が誰なのか視認できて]
皆さんどうしたのかしら?
書き込みの確認かしら?
[少し距離を置いて声をかける]
─廊下・書き込みの前─
……あ、りょーたんだ。
ナタリたん、見つかった?
[少し離れた所から呼びかけてくる声に、振り返りながら問う]
うん、書き込みの確認。
やっぱり、ちゃんと見ておきたかったから。
……て、いうか、あれ。
ゆっきーたちは?
―廊下―
……。
[晴美の宣戦布告に、口の端がほんの少し上がる。]
そういうのは、言わない方がらしく見えるんだけどな。
[何らしく、とはあえて言わず。
それから言った通り、端の部屋から一つずつ、中を探っていった。]
そっちは対面の部屋頼む。
ナタリー、居ないのか?
[言い、辺りを探すも七重の姿は見当たらない。
一応、隠れている可能性も考え、声をかけながら。]
[散らばったものが、顔や手に傷を付ける。]
ぃって…
[痛みに顔を顰めていると、突如音がした。
そちらに顔を向ける暇もなく、腕を掴まれた。]
――なっ、
[身体は硬直し、成すがままに引き摺り倒される。
瞬きをし、思考は回らないまでも相手を見ようと首を動かした。]
―資材置き場―
[相手の油断があったか、どうにか取り押さえることが出来た。
近くなった距離で、相手の出で立ちを確認する]
……ire-naか。
[低い―しかし男性のそれではない―声が紡がれた。
名を紡いでもその手の力は緩めない]
[名を呼ばれ、一瞬身を竦ませた。]
…、誰だ…っ
[顔は暗さでよく見えず。
ぼんやり浮かぶ服装は、ここで見慣れたシスターのものではなく。
低めた声からも判別できるまでには至らない。]
…離せよ!
[押さえ付ける手から逃れようと、狙いも何もなく片足を蹴り上げる。]
[壁の文字をよく確認するように再度見直しながら]
確かなのは少なくともこれを書いた人はマジックをもってるということくらいかしら?
[何度見直してもそこには文章どおりの意味しか読み取れず、その周囲にはほかに手がかりになりそうなものは壁になかった]
誰が書いたかよりも書いてあることが真実かどうかがやっぱり一番大事かしら?
[結局出た感想はそれくらいだった]
─資材置き場─
[名を問われても口にはしない。
暴れ始めた相手の足が跳ね上がると、舌打ちと共に手を放し、後方へと飛び退った]
……綾を殺したのはお前か?
お前はオレを殺そうとするのか?
[直接的な問い。
自分が何者なのかを隠すつもりはあるのか無いのか。
感情の籠らない声は尚も低く響く]
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