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[思い切って、ベアトリーチェの部屋をノックする]
[返事がない]
ベアトリーチェ?
[そっと扉を開ければ、部屋はもぬけの殻。銀の糸だけが散らばっているのを見つけ出す]
え?まさか、逃げたの?
[オトフリートが食事に連れて行ったことなどしらないエルザはあわてて]
ベアトリーチェ?
―エーリッヒの部屋―
[驚愕のままに開けた扉は、ベアトリーチェとミハエルの間の部屋]
あの子は?
どこかへ逃げたの!?
[人の気配に一瞬ほっとするも、刃の光に気がついて]
[目が覚めると自室のベッドだった。
ここで起きていること、真実、と繰り返し
語った銀髪の少女が、
おぼつかぬ体を支えてくれたのだったなと思い出し、
ドアを見れば、ただ閉じたままのその状態。
よりによってこんな日に。
ぞっとして、あわてて家具類をかき集めた。
シャワーを浴びて、頭をすっきりさせよう。]
10人のインディアンの少年が食事に出かけた
1人が喉をつまらせて、9人になった ……
[神。神。人狼。
人狼にまつわる伝説は、様々な土地で耳にしてきた。
こんな時代にか。人狼か。いまさら。
女流作家の小説は、
死を間近に控えた老人の起こした心中事件だった。
彼は、人々に殺し合いをさせ、
自分を殺したように見せ、
最後の一人が死んだあとで、満足して自殺した。
体は火照るが、頭は冷えていく。
そうだ。
これは人の起こしたことなのではないだろうか。
なにか特殊な魔法で自分たちをよびよせ、
殺し合いをさせる。魔法使いが。
そうだ、人狼など。いるわけがない。
それならば、犯人を取り抑えればいいだけ…。
人狼を殺人者、
という言葉に摩り替えただけであることに、
彼は気づいていない。
そしてすり替えたが故に、
防衛手段の一つ『攻撃』を失ったことも。]
言葉……眠るとか、起こすとかって、アレか?
注意深く……ね。
誰に向かって言ってんだよ。
[ほんの僅かな刹那、過ぎるのは幻魔の笑み。
しかし、それはすぐに掻き消える]
……っと。
起きた……か?
[長椅子の上で身じろぐ少女に気づいて、ちらりとそちらに視線を向ける]
[何となく手持ち無沙汰で棚を見て回る]
[壁に掛かっている長剣を見て首を傾げた]
[何となくだが、これも]
……やっぱり、実剣か。
[手にとって鞘を払い、溜息をついた]
[どうしてここまで武器が用意されているのか]
[話しているうちに落ち着いてきたようだ。
私は闇に生きる者。目的の為に、死ぬわけには行かない。
思い出させてくれたアーベルを見、目を細める。
アーベルが気付いたかどうかは、彼には如何でも良かった。]
[人を殺す事は、日常の中では決して許されないこと。けれど此処は非日常の中。誰も咎めたりはしまい。
そうしなければ殺されてしまう。今まで真っ当に生きてきた僕が殺される理由などあってはならない。]
・・・・!
[廊下から微かな音。]
>>523
[眉を寄せ沈黙する姿に]
(あれ…そうでもない、のかな)
[しかし口に出して尋ねはせず、今は自分の力だと言うイレーネに黙って頷く。続いた言葉にも首を縦に振る]
おう。任せな。
>>532
だろ?
[彼が目を閉じた理由も知らないまま、照れながら笑む]
人の顔色窺わせるのなら任せておけってんだ。
[クレメンスはニャッキを一つ食べてみる]
うん、ナターリエの作った食事は何時食べても美味しいね。
[食卓を整え終えたクレメンスは、
ふと、また机の上に置かれたままの過去の日記に目が行った。
ベアトリーチェの過去。]
[そう言って駆け込んだエルザ自身の手にも、抜き放たれてはいないまでも懐剣が握られている。
昨日の騒ぎは聞いていた…ベアトリーチェが、怖かった]
隣の部屋に、ベアトリーチェが、いない、もの、だから…。
[視線はエーリッヒの傍らの刃に釘付けになっている。
声が震えている。か細く、たよりなく]
―自室―
[シャワーの栓を閉めると、
なにやら別室から声が聞こえて。]
なんでしょう。
騒がしいですね……。
……。
耳、また良くなりましたね……。
[首を振ると、タオルで頭を拭いて、衣服を身に着ける。
長めのナイフをベストの裏にかくす]
家具を、動かしたくない。
いやな予感がします。
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