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- 2F・部屋I → 部屋H -
[何だか胸騒ぎがした]
[剣を手にしたまま廊下へと出る]
[隣のエーリッヒの部屋の扉が開いている]
[嫌な予感が高まった。真剣な表情になりそちらへと歩いてゆく]
[おはよう、という少女の声は確かに今までと変わりなく。
昨日の立ち回りからすると、かなり、拍子抜けする心地がした]
……今の時間は、おはよう、じゃねぇぞ。
[返す言葉は、どこか、呆れたような響きを帯びて]
糸が、糸がね、切られているのよ。
[なんだろう、この恐怖は。ひどい圧迫感も感じる]
ベッドのそばにアーベルの糸が切られていて、あの子が自由になったんじゃないかって。
ここにもし、いたら…。
[つばを飲み込む]
おきたらおはようなの。
…でも、やっぱりおはようじゃ…ない?
[僅かにその声には落胆の響き。]
あ、いいにおい。
[でも、食べ物の匂いに釣られてすぐに表情はほころぶ。]
[なぜかぞっとして、後ずさりする。
しかし、あわてた弾みに、部屋の真ん中まで...は踏み込んでしまっていた。数歩で外へ逃げ出す、というわけには行かない]
イヤ…いやだ、そんな顔しないで…。
[無意識に懐剣を抜こうと]
[ベアトリーチェが起きるとはっとしてそちらを見る]
おはよう。ベアトリーチェ。
[この子はどういう、子なのだろう。
ただ羨ましく思っていい子では、ないのだろうか。
アーベルのつっこみを聞いて、自分もおはようと言ってしまったことに、静かに口を抑えた]
[女性の持つものが視界に入る。]
ほら。
僕を殺しに来たんだ。
[ぴくり。
認識した途端手が震えて、笑みが引きつる。]
そんな演技しなくたって、分かるんだよ・・・・ッ
[崩れる。]
[「誰に向かって言っているのか。」
…やはり彼には見透かされるか。アーベルの鋭さに彼は笑う。]
[ユリアンが誇らしげに笑えば]
もう少し控えめなら「大人の男」の称号も差し上げたのですが。
[冗談めかして笑う。]
おはよう、ベアトリーチェ。
挨拶は貴女の好きな時に、好きなようにすればいいのです。
[アーベルにわざと対抗するように]
[コロコロ変わる顔には微笑んで]
貴女の待っていたご飯が出来たみたいですね。
まあ……起きた時は、おはよう、だな。
[落胆の声に、一つ、息を吐きつつ前髪をかき上げて]
でも、この時間は、こんばんは、だろ。
[律儀に答えつつ、お腹空いた、と言われればテーブルを見やって。
ふと、疑問]
……そういえば。
なんで、こいつ、ここにいるんだ?
[とぼけた問いを、オトフリートに。
その様子からは、先ほど向けられた視線には気づいていたのかどうか、それは定かではなく]
違う、そんなのじゃない。
演技じゃないの。本当にあの子がいないの。
一緒に、探して、くれたら分かるわ…。
[言葉が凍りつく。エーリッヒの顔が、まるで別人のように変貌して]
[悲鳴は、声にならない]
…っ!
[懐剣を抜くことも出来ず]
起きたみたいだな…
[オトフリートの警告通り、食卓の上に整えられた料理を眺めながらも、長椅子の上から目を覚ました少女に注意深く警戒している]
>>557
[謝られてしまうと慌てて]
あ、いや、あんたが謝る必要はないけどさ。
[彼女が零した自嘲代わりの吐息の意味はわからないまま]
そか。やっぱ寂しいか。
でも、ここなら…色々あるけど人だけは多いし、もう寂しくないだろ?
[気遣うように笑って、あとで聞いてみると言う言葉にも頷く]
[長椅子に転がったままのベアトリーチェのところへ移動する。
フォークにニャッキを一つ突き刺して、]
あーん。
[と、食べさせようとした。]
[目に入るのは、マホガニーの椅子。
帽子掛け、それから分厚い本。
まだ足りない。もっと強くドアを閉じなければ。
ありったけの家具を、書物を、
扉に向けて引きずって、たてかける。
誰も入ってこられないように。
誰も。殺人者も人狼も、神も、人も、幽霊も。]
(がたん、ごと、がたん。)
[必死に飛び退った。自分の身体が不思議なほど反応する。それが人狼の血のなせる業だとはまだ気づかない。
とっさに庇った袖が切り裂かれている]
やめて。お願い。
[声はまともに出ない]
[次にエーリッヒに切りかかられれば、夢中のまま鞘も抜かぬ懐剣で防ぐだろうか]
[ありったけの家具で扉をふさぐと、
益々鋭敏になった耳を押さえ、机の下に潜りこむ。
机から落ちるペンの音にも肩をふるわせ、うずくまる。
ああこれでは、中庭から丸見えだ。]
ぼくは何も見えない、何も聞こえない。聞こえない。
[喧騒がひどくなる。]
聞こえない。聞こえないんだ。
聞こえないって、いってるだろ!!!!!
[味が少し違う気もしたが、やっぱりニョッキをたくさん食べる。
しかしベアトリーチェの言葉に、小さく首を傾げた]
こんかいのしすたー?
あーんっ♪
[はむり。もくもく…]
おいしー♪
…あれ?でもこれ……ちょっとしょっぱい。
[きょとん?と味の違いに小首をかしげる。]
>>566
[冗談めかして笑うオトフリートに、不満を表して目をぐるり回し]
たっぷりの方がいいんだよ。
砂糖と同じで自信も、控えたりせずにな。
[しかしテーブルの上にベイクドチーズケーキを見つけると途端に機嫌を直して、早速手を伸ばす]
お、シスター約束どおりチーズケーキ作ってくれたんだ。
さすが約束を守る女♪……じゃない、女性♪
[「大人の男」として礼儀を守る表現も忘れずに]
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