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……Gute Nacht
[エーリッヒの周囲を沈黙が包めば、小さく呟く。
ふと、視線を向ければ、表札が消えているのが目に入った]
[それから、視線を感じて。
自分を見つめる少年に蒼を向ける。
……傍らのユリアンが呆然としているのは、目の前の出来事のためか、それとも蒼の瞳の冷たさ故か。
それは、今の彼には全く興味も無い事で]
ふふ。
すみません、シスターナターリエ。
私は唯、貴女方の行いや発言が素晴らしいと。そう思っただけです。
[と、クレメンスのコエが聞こえ]
…アーベルよりも?
つまり彼を、食すつもりだと。
[うーん、と思案のコエがそれに続き]
―to corridor―
[doorをあけて、...はイレーネが続くのを待つ。
他にも行く人はいるのだろうか?
ベアトリーチェの呟きが聞こえた。
fatherの質問に答えるイレーネの声も聞こえた。
...は階段を見やる。]
[イレーネの声に、ふっと表情を緩ませる。]
私もだよ…。
[例えば君や、ナターリエ。]
[クレメンスは、呟き頷くと、イレーネとナターリエが二人とも二階へ上がってゆくのを見送った。]
[ミハエルに傷を押さえてもらったことにも反応せず、ぼうっと目を見開いて]
エーリッヒ…?
[そっと近づくが、青年はもう動かない]
[…死?]
[死んだ?…死なせた?]
[誰が…どうして]
心配をしていない訳じゃない。
けれど…
[続く言葉は、消えてゆく。
今、語るべき話では、まだ、ないのだろう。
彼から聞く事は──…何も聞かないとしたのだから。]
[二人が二階へあがっていったのを見送り終えると、]
そうだね、ベアトリーチェ。
[花びらに添えられるのは、きっと血風なのだろう。
神は哄笑をしている。
人狼の血を持つもの達が少しずつ狂い始めている事を。]
――二階廊下――
[廊下に上がったところからは、見た目は何も異様なものはなくて。
それがかえって不気味で。
ドアの開いている部屋がある。確か、エーリッヒの・・・]
・・・錆びくさい。
[あぁ、このまえの朝の光景がよみがえる。
部屋に近づくほどに香って]
―2nd floor―
[二階へあがると、...の目には廊下にいる人が捕らえられた。
アーベルと、ユリアンの姿。]
何が、あったのですか?
[問いかけて、そちらに近寄ろうと。]
──広間──
[クレメンスは、ベアトリーチェの後ろから覆うように机に両手を置き、彼女にだけ囁き尋ねる]
ベアトリーチェ、もしも誰かを起こすなら、
君は誰をまず選ぶ?
[アーベルとユリアンに、ナターリエと一緒に駆け寄った。
そこからは、部屋の惨状が、見え]
・・・エーリッヒ・・・エルザ・・・ミハエル!
[みんな、血だらけ]
[頭では理解していた]
[自分がエーリッヒを殺したことを]
[けれど感情はまだそれに追いつかず]
[エルザの動きにつられるままに]
[動かなくなってしまった青年を]
[広がる紅を見つめて]
[傍らで甲高い悲鳴が響き渡った]
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