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「……ええ。」
[数拍遅れて、声を返す。
淡々と、けれど柔らかに]
「私は貴女の味方となりましょう。
己が願いを叶える為に。」
そうだね、もう遅い時間だね。
一度休んで、それからまたいろいろ考えた方がいいよね。
[ミハエルが立ち上がったのに肯いて]
おやすみなさい、またあした。
ん、心配ないよ?
[ベアトリーチェが手を見つめている姿に、やはり少女も疲れているのだろうと思いつつ視線を上げれば、いつの間にかきていたイレーネと目が合い、笑って誤魔化す。
それから、ミハエルの申し出に瞬いて、頷く]
あー、うん。ありがと。
でも、ミハエルのせいじゃ、な…
「チチッ」
…えぇと、とにかく、行こうか。
[アマンダは少しへばっている千花を頭に乗せて、立ち上がる。
そのまま、残る面々に手を振り、ミハエルに付いていく]
ああ。エーリッヒが体調不良を訴えて、
ベアトリーチェが倒れた。
[簡単に事情を話す。]
自警団の連中が見たか、見ていないか。
それをはっきりさせておけば、何かとやりやすいをだよ。
あと、事後報告だとじっちゃんがうるせえのよ。
[ミハエルの問いには面倒くさげに返し。]
……。
[アマンダとベアトリーチェのやり取りを見て、ため息。]
…味方。
…………ありがとう。
私にも、何かできることがあったら、言って?
[そっと、コーヒーカップを手で包み込んで目を閉じる。
聞こえる声を、逃がすまいとするかのように。]
「いいえ。」
[感謝の言葉に柔らかく、返して]
「……とりあえずは、他者の動向には注意するように。
私達の邪魔になるようであれば、封じねばならないかもしれません。」
[力の強き者は、多い。悟られぬうちに、何とか――]
ああ、もう、こんな時間だね。
[皆が去ってゆくのに、今気附いたように云いました。カウンターの上に置いたままだった絵を手に取ると、くるくると巻いて筒のかたちにします。紙に画かれた世界は見る見るうちに隠れてしまいます。]
ベアトリーチェも、帰ることにするよ。
エーリヒ、お話の続き、また聞かせてほしいな。
[それから他の人たちに「お休み」と挨拶をすると、扉のそばで一度だけ振り返ってお辞儀をして、夜の闇の中へと駈けてゆきました。]
[窓辺にもたれて、薬煙草に火をつけながら、帰っていく小さな背中を見送る。
氷のかけらを当てられた、ややひろい額を指先で撫でる。
あれで少し冷静になれたような気がして、不快には思わなかった。]
「けれど、あまり無理はしないように。」
[本来、他者を巻き込むのは彼女の望むところではなかった。
しかし今は、そうも言ってはいられない]
「おやすみなさい。佳き夢を。」
エーリッヒさんも調子が悪いの?
[そう聞くと何となく彼の傍へ。
丁度シスターとの間に入る位置に立って]
大丈夫?あなたも無理はしないで?
[彼の気配は彼女にとって心地よく。
その動きに目を細めたかもしれないシスターにもまた、小さく笑みを送った]
―鍵の書消滅の夜・Kirschbaum―
[飛ばした輪の行方を追いつつ、Kirschbaumへ。
ティルの事は、ひとまずアーベルに任せ、自分は階下に落ち着いた。
事情の説明は周囲に任せ、ひたすら輪の追跡に意識を向けていた……のだが]
ベアトリーチェもおやすみなさい。
[暫くその位置で話を聞いていたが]
んー、私も少し疲れちゃった。
おじさま、自警団の人と親しかったら色々聞いてきてくれる?
[階段の方に向かいながら、ハインリヒを振り返ってそう聞いた]
……遠い。
[かすれた呟きがこぼれる。
輪は、恐らく確実に書を捉えている。
だが。
中々明確な位置が掴みとれなかった]
……乱されている?
だが……この俺の……虚の申し子の追跡を退けられると思うな……。
[独り言ち、ふと目を閉じるものの。
未だに前夜の疲労を残す器は、やがて魂の力に耐えかね]
……不覚っ……。
[低い呟きの後、*意識は闇へ*]
自警団のギュンター団長の事。
俺は付き合い長いからじっちゃんって呼んでる。
[血の繋がりはねえけどな、と笑い。]
ああ、マスター。
ユリアンに伝言頼むわ。
「助手一号に任命。
朝一番に自警団詰め所に向かう。」ってな。
[同じ事を記したメモも手渡し。]
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