人狼物語 ─幻夢─

72 天より落つる月の囁き


修道士 ライヒアルト

……あ、そうだ。
ありがと、な、あれ。

[雪道を進み、集会場が見えてきた所でふとある事を思い出し、短くこう告げる。
あれ、とは土産の事か、添えられていたメモの事か。そこに触れる事はせず]

……折角見つけてきてくれたんだから、ゆっくり聴けるといいんだけど。

[もし手に入るようならば、と、頼んでおいたのはとある曲のオルゴール。
記憶に微かに残る、実の両親が奏でていた曲と良く似た旋律の物がある、と聞いて求めたもの。

短い言葉に返ったのは如何様な返事だったか。
いずれにせよ、集会場へ戻るまでは、天鵞絨は穏やかさを宿していたものの。

戻った先で、雪崩の事を伝える時には、それは冷たい険しさに摩り替わっていた。**]

(126) 2012/01/15(Sun) 17:35:41

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