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─ 雑貨屋 ─
[慌てて端末を繋げる。
何度かの通信音の後、繋がったと同時に叫ぶように問いかけた。]
おじいちゃん!?
今どこに……──
あ…
[繋がったと思ったのは、間違いだった。
耳に響くのは、受信ができないことを知らせる不通信号。]
ケイジ、さん…
おじいちゃん、通信、出てくれない。
[道中で見た、あの倒れ伏した姿が脳裏に過ぎって。
不安で涙に濡れた瞳を、ケイジに向けた。**]
─ 武器支給場所→街中 ─
[煙草一本吸い終わった所で吸殻を携帯用の灰皿に落とし込み、それをポケットに突っ込んで歩き出す。戻れるならば、一度、裏通りの住処に戻る心算だった。
エリカを見送った時よりも、周囲のざわめきは大きくなっている。
怒鳴り声らしきものも飛び交うようになっていた]
……こら、本格的に……。
[ヤバそうだわー、と。そんな事を考えていたら]
「……お掃除屋さん!」
[覚えのある声が呼びかけてきて、そちらを振り返る。
そこにいたのは、ハウスクリーニングのお得意様の老婦人だった。
突然の事に動揺しているのか、常の温和な笑みは見えず、不安の影が色濃く浮かんでいた]
ああ、ども……。
[ぺこり、と頭を下げるものの、その先が続かない。
こういう状況では、どんな言葉が刺激になるかわからない、といのもあるが、一番の理由は聞こえてきた怒号と銃声。>>#0]
げ……最悪の事態、発生かよっ!
[舌打ち一つ。なるべくして、とは思いつつ、苛立ちが過ぎるのは隠せない。
どうしたものか、と思案した矢先、混乱したらしい男がこちらに銃口を向けるのが見えた]
ちょっと待てや、てめっ!
[避けるか、とも思ったが、ここで動くと老婦人に当たる、という思考から、選んだのはそこだけ機械化している左腕を翳す事。
幸いというか、狙ってきた男の銃は実弾銃。
更に当てずっぽうで正確さを欠く射撃はタイミングを合わせるのも比較的容易く、銃弾は派手な金属音を響かせて、上へと弾かれた]
ったく、あっぶね……。
[言いかけた言葉は、周囲から向けられる視線に、途切れる。
一時銃声が止んだのが、嫌な予感を更に助長した]
「……銃弾、腕で弾いたぞ」
「あれ、みろよ、アイツの腕……機械じゃね?」
[視線が集まっているのは、今のでジャケットの割けた左腕。
どうやら、人口皮膚の方も少し持って行かれたようで──無骨な機械部品が僅かに見えていた]
……あ、なーんか、やな空気。
[思わずぼそりと呟いた直後]
「機械……アンドロイド?」
「それじゃ、あいつ……!」
っ! ちゃうわい!
[とっさに否定するが、混乱した相手に届く道理はなく。
恐怖と狂気をぶつける対象を見つけた群衆は、その排除へと動く]
あー、あー、あー、もうっ……!
[こうなっては、他者を気遣う余裕もない。
……もっとも、この場で気遣う対象もまた、周囲に飲まれて猜疑の視線を向けているのだが、それと確かめる余裕はなく]
んなめーわくな勘違いで、殺られてやれっかよ!
[怒鳴りながら、目の前に立つ男にタックルを仕掛けて強引に道を開けて走り出す。
とにかく、ここを離れないとヤバイ、というのは嫌というほどによくわかった]
/*
折角機械化してるんだから、これはやらねばなりますまい、と。
地味に考えていたのだった。
さて、ここからどう動くかにー。
/*
相変わらず出るタイミングが同じで噴く。
NPCに襲われようと思ったんだけど、どーすっかなー。
カレンに連絡来てるんだよね。
そこで一旦止めるべきか。
─ →自宅へ移動中 ─
[袋は大丈夫、と言うように視線を向けて、武器の支給場所から離れ、少女と共に自宅へと足を向けた]
きゅうん …
[震える声を零す少女>>23を見上げ、犬は小さく鳴く。
自分の意思が何故か伝わるのだから、他に対しても感受性が高いのかも、と思考が働く。
今の状況は負の感情も多く、少女には居心地の悪い状態なのかもしれない]
…… くぅ?
[少しでも不安を和らげようと、犬は少女に寄り添いながら帰路につく。
そんな中、少女から電子音が聞こえ、一度足を止めて少女を見上げた。
連絡来た?と問いかけるような視線を向けている]
/*
お、気持ち悪いって思われなかった。
ふーちゃんからは本性みられてきゃー→バーン☆ とかされるとうれしかt(げふん
いやそんな風に持ってけるかと言われると、性能的にかなり難しいんだけどねっ。
普通に頑張ります。
─ 武器支給場所 ─
おじさんたちはそういや、今日も仕入れだっけ?
[一応そういう理由で彼女の両親は不在がちだという話は聞いている。常連の自分も1回も会った事はない。
ともあれ一人で置いていくはずもなく、>>24ほっとした様子が見えると少し安心した。
>>25手を取ってくれれば、こっちの方がずっと安心したかもしれない。
頬赤らめて初々しい様子を見せる様を見れば、ああこっちから握れば良かったかと若干の後悔と、可愛いなぁという場違いにも程のある想いが浮んでくる。
肩を抱いて大丈夫だよ君は僕が守るから、なんて台詞が言えれば完璧なのになーと思うも、そんな勇気は無かった。]
んじゃ行こう。
[それから雑貨屋まで、小さくて柔らかい手を引いて歩く。
残念ながら堪能しながら、という余裕はなく、歩調もやや早かった。
急いでここから立ち去りたいという思いが強かったせいだ。]
─ →雑貨屋までの道 ─
[銃を持った人達がピリピリしている様は、想像以上に不気味な物だった。
荒事なんかに慣れてるはずもない宇宙人にも、張り詰めたような空気と、緊張感は伝わってくる。
シャボン玉のように膨れ上がったそれは、いつ弾けてもおかしくない。
弾ける前に雑貨屋へ――という思惑は、一発の銃声音により>>#0脆く儚く崩れさる。
握っていた手を握り締めて、息を呑みながら音のした方へと首を巡らせる。
途端に>26あちこちから怒声が聞こえ始め、同時に聞こえ始める銃声、焦げた匂いが鼻につく。
地面にどんどん広がってゆく赤い色に眉根を寄せた。
オモチャみたいな色をしているが、あれの赤色は確かに血だ。
鉄みたいな匂いだけは変わらず、脳の奥をガンと殴られたような衝撃が走り、動けなかった。]
[我に返ったのは、腕に柔らかくも重いものが触れた時だった。
そうだ今は一人じゃないんだと、唾を飲み込み喉を湿らせて。]
――ふーちゃん行こう、走るよ!
[見るなという言葉は既に遅すぎた。
逃げなければ、そんな意識が先走り、庇うように手を取ったまま、とにかく走って、走り抜けて雑貨屋まで―――…
その後の事なんか、考えてはいなかった。]
−→パトラッシュの家へ向かう道−
[道中もなんとか自分の足で歩いていけたのはパトラッシュが気遣って傍にいてくれたおかげもあってのこと、
そうでなければとうに恐怖で足がすくんで動けなくなっていたかもしれない]
パトラッシュ……ありがとう……
[何度目かのお礼の言葉、パトラッシュから流れてくるものが暖かい。
そこで鳴り響く電子音、見上げる姿と端末を見比べてからうれしそうな笑顔で]
おかーさんからだっ!おとーさんも一緒だって。
[端末には近くにまで来ていることを知らせるもの、
父親も一緒であること、そして今自分がいる場所とおかーさん達の場所を示す地図があった。
すぐ近く走っていけばたどり着けそうな場所]
─ 雑貨屋 ─
っ……なっ、何があったのこれ…。
[雑貨屋は無残な姿になっていた>>28。
ひん曲がったシャッターをくぐって中へと入ると、中もずいぶん荒らされていた。
物取りというよりは、本当に争った跡がリアルに残されていて背筋を冷たい物が走った。
祖父を心配して奥へと上がるフランに、危ないからと声をかけて止める事すら忘れてただ変わり果てた店の中で立ち尽くしてしまった。]
少ししか離れなかったってのに…。
[視線を店の隅に逸らすとゴミ箱が倒れて、ついさっき飲み干したブラオシルトクレーテの缶が転がっていた。
もとの位置に戻して、中にもう一度缶を入れた。
カランとした音が、なんだかやけに響いて。]
― 街中 ―
んなっ。
[交差点に踏み込むと同時、銃口がこちらに向けられてるのが見えて、その場に伏せた。背の上を何かが通り抜けていく。
後方で悲鳴が上がり、周囲は一気に騒然となった]
「何しやがるんだ手前エ!」
「死ね!PSMかもしれない奴はみんなしんじゃえヨォォッ!!」
[怒鳴られてもヘラヘラ笑って銃を構えている女の表情は、何かを突き抜けてしまっていた。スラム方面ではたまに見るもの]
緊張に耐え切れんで、使ったこともないンが手ぇ出したな。
[すぐに身を起こして近くの車の陰に転がり込む。
そこから交差点内を確認して、舌打ちした。撃たれた者の連れが応戦したのだろうか。腕や足から血を流しながら、まだ笑ったままレーザー銃を撃ち続けている女。
違法薬物を使ったな、と自分は判断するのだが]
「撃たれても倒れない。人間じゃない」
「人間じゃない、ならPSM?」
「嫌ああぁぁぁ!」
[狙いも甘く撃ち合い始める人々。再び倒れる別の人影。
響いた悲鳴が集団理性の最後の糸を引き千切った。
後は混沌とした銃撃戦が始まってしまう]
あぁっ、会社辿り着けんかった……!
[現実逃避の嘆きを散らして、スゥと息を吸い込んだ。
その一言で会社のことは忘れておく。もうそれどころじゃない]
─ 雑貨屋 ─
[名前を呼ばれると顔を上げる。>>29
通話中かと思っていたが、どうやら奥にも居ない、連絡もつかない状態らしい。]
ふーちゃんの爺さん、何処行ったんだ…?
[まさか店の中に居た所を襲われて逃げてったとか……なんて事が過ぎって慌てて首を振った。
勢いで少しずれた面を、片手で直しながら。]
俺ちょっとその辺見てくるよ。
ふーちゃんはここに居て。外出るよりはマシだと思うし…。
[雑貨屋の奥にいても、時折外から悲鳴や銃声が聞こえてくる。
そこに連れ出す気には到底なれずに、一人で出て行く事を決めた。
心配だから傍にいる、という選択肢もあったが、あえて選ばなかった。
ずっと肩にかけっぱなしの鞄を斜めがけにして、両腕が自由になるように、中に放り込んだ銃が取り出しやすいようにすると、曲がったシャッターの影から外の様子を伺い、人気が少ない時を狙って外に出た。]
― 街中 ―
drei...twei...eins...
[0カウントと同時に車の陰から飛び出す。
少し後、後方では爆発音が響いて炎が高く吹き上がっていた]
一番最悪のパターン。
「御姉様」はどう収集つけるつもりだか。
[直接聞きたいと思うけれど、そんな余裕も今はない。
逃げ惑う人波に紛れて会社とは逆方向に走り、とりあえずは混沌の交差点から逃げ出した]
─ 街中 ─
[走り出した背に向けられる銃口。
そこから走った火線は状況を把握できていない者を捉え、その報復に引鉄が引かれて]
……これ、収拾つくのかよ……って、邪魔すんなっ!
[前方に立ちはだかり、こちらを狙う人影。
殺られる前に殺るのは基本事項にして鉄則。
だから躊躇う事無く懐から愛銃を引き抜き、左手に握る。
大型のリボルバーは、一般人ではお目にかかる機会もほぼない軍仕様のもので、しかも自前でカスタマイズした一品物。
反動の大きさから、両手でホールドしたとしても、生身では扱えないシロモノだった。
撃鉄を起こして引鉄を引く。
飛び散る紅は、一顧だにせず、開いた道を先へと進む]
─ →自宅へ移動中 ─
[口に袋を銜えてしまっているために、お礼は耳にするだけにして。
連絡を受けて少女に笑みが浮かぶ>>38のを見ると、犬は耳をピンッと立て尻尾を大きく左右に振った]
おんっ
[袋を銜える隙間から鳴いた声はくぐもったもの。
けれど共に喜ぶ感情を載せていた。
地図を見せてもらえたなら、今居る場所からの距離を測って案内するように移動しようとする。
普段から街を駆け回っているため、それなりに地理には明るかった]
じゃあ行こう!
きっとおかーさん達も心配してるよ!
……ぅ、わ!
なに、なになに、なにがおきたのー!?
あ、カレン、だいじょーぶ…?
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