流浪楽士 ユーリ

─ 森/奥地 ─

……間違えた？

[それだけを聞くと、道を間違えただけ、のようにも思えるが。
それならここに抜ける可能性は更に低いはずで]

…………。

[一瞬だけ背後にそれる視線>>582を軽く追った後。
改めて視線を戻して、一つ息を吐く]

ええ、本来ならば結界によって阻まれるはず。
……ここは、人の近づくべき地ではありませんから。

[ここで一度、言葉を切り。
浮かべる笑みは、どこか人ならざるものの雰囲気を宿す]

恵みと災いの双方を齎すものの下った地……忘れられるべき場所、なのですよ。