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[月はまだ空に]
[体の中は血であつく]
[ひきずるように]
[音を立てずにさ集会所にはいる]
[口にまだあまいにおい]
[水をふくんで][つめたい水]
[消えるまで涙をぬぐうこともなく]
[月がしずみ日のぼる時間]
[すすいだ口はつめたさに感覚をなくす]
[瞳は常にもどり]
[それでも音をたとないように]
[部屋へむかった]
―二階・個室―
[不意に。
違和感を感じて、目が覚めた]
……?
[違和感の元は、右の肩。
蒼の花。
そこに感じるのは、いつもの疼きとは違う――冷たさのようなもの]
……この、感じ……。
[微かに……覚えがある。
『記憶』の中に。
以前、自分と同じ、しかし、色の異なる花弁を広げていた者がいて。
その者が、死んだ……殺された時に]
……まさかっ!
[とっさに部屋を飛び出す。
向かう先は、朱の痕を身に宿した少女の部屋]
……ベアトリーチェ、いるかっ!?
[いささか乱暴なノックと共に呼びかけるが、返事はなく。
開けるぞ、と声をかけて扉を開ける。
機械類の並ぶ室内に、その主の姿はなくて]
……どこへ……下か!?
[ばたん、と乱暴に扉を閉め下へ]
[階下に降り、居間を見回す。しかし、探す相手の姿はなく、苛立ちが募った]
どこに行ったんだよ…まさか、外か!?
[中にいない以上は、それ以外に考えられず。
止める者がいないのを幸いと、外へ飛び出した時]
……っ!!
[感じとったのは、獣のざわめきと、血の匂いと。
それが兆すのは]
……人が……死んだ……。
……くっ!
[走る。
気配を感じる方へ。
場所は、さほど遠くなかった。
集会場から僅かに離れた場所。
不自然に穿たれた、穴。そこに群がる、影]
……貴様らぁぁぁっ!
[絶叫。
影たちがこちらを振り返る。
奇妙な沈黙。
通常ならば襲いかかってきそうなものだが、何故か、獣たちは低い唸りを上げて散って行く]
……。
[それを見送り、穴の中を覗き込む。
……目に入ったのは、ある程度予測していたもの。
それも。予測をやや、越えた姿で]
……ベアトリーチェ……。
[白の上。
紅の華が、鮮やかにその花弁を開いて。
それを構築する真紅が血でなければ、それは、幽玄たる造形とも見えたかもしれない。
その華の中央に横たわるのが彼女である、と。
辛うじて認識できたのは、白と紅の中に金色が見え隠れしているが故だろうか。
気づくのが遅かったためか、華奢な身体は狼たちに食い破られ、真紅をあちこちに散らしている。
話に聞いただけで実際には見る事のなかった朱の痕が、紅の狭間に、僅か、見えた]
……くっ……。
[つきり、と。
蒼の花が、痛みを伝える。
これを見てもなお抗うのか。
そんな嘲笑が、聞こえた気がした]
うるせえ……俺は……俺はっ!。
[誰に向ければいいのかすら、わからない、叫び。
それが空へ消えると、上着から薬のケースだけを取り出して、少女の上にふわりとかけた]
……寒い、もんな。
ちょっと待ってろ……みんなに手、借りて……迎えに来るから……。
[小さく、小さく呟いて。
ゆっくりと踵を返し、*集会所へと*]
─エルザの部屋─
[冷たい体はベッドの中で温もっていた]
[寒いものは消えて満たされている]
[ベッドから起き出すと左指に巻かれた、湿ったままのシルクのハンカチを撫でた]
[陽の光が差し込む窓にくてんと額をくっつけて外を見つめる]
[離れた場所に集まっている黒い点々]
[そして赤い色を見つけた時、ブリジットの瞳孔が大きく見開かれた]
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