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[一度宿から店へと戻り]
[血糊を流す]
[そしてわざと薬草を握って]
犬がいるんじゃいつもより気をつけないと。
面倒なこと。
…やはり早めに消さなければ。
[目を細めながら]
[入念に匂いを誤魔化して]
[再び宿へと向かう]
ノブ!
〔薄暗いが、ベッドの上に横たわったモノのシルエットは、戸口から漏れてきた明かりで十分に確認できた〕
〔ありえない角度に曲がった首〕
〔腹部からは赤以外の色彩すら伺えて〕
〔胸部には黒い影が大きく落ちていた〕
〔いくつか、本来ならあって当たり前の部分にあるはずのモノが無く…〕
〔正に、「獣によって喰い荒らされた」状態の、ノブだったモノが、そこにあった〕
………っ!!!!!!
〔声にならない衝撃におののき、思わず後ずさる〕
〔そばにあった車椅子につまずき、「ガシャーン!」と、大きな音を立て、もろともに転げた〕
[呼びかけられて、ふる、と首を横に振る]
……誰かは、わかんない、けど……。
また……人が……。
[死んで、と。小さく呟く]
それだけでも……やなのに……わかっちゃって……。
リディアの……こと。
[続いた言葉は、更に小さく、かすれていて]
職人 ランディが「時間を進める」を選択しました。
[宿の扉を開ける]
[とりあえず目に付いたのはシャロンで]
随分と静かだね、今夜は。
[カウンターに向かおうと]
[したとたんに派手な音が響いた]
な、何!?
[慌てて音のする方へ]
[とりあえず近い方へ]
[新しいノブの部屋へ]
…また……か。
[不安そうな声に、かける言葉が見つからず。
右手でそっと肩に触れ、幼子をあやすようにぽんぽんと叩く。]
リディの事…って?
[わかるって…何? 占い師が狼を探せるとは聞いていたが、それ以上のことはほとんど聞いていなくて。
肩に触れたまま、そう聞き返す。]
[シャロンが食事を終わり、ゆったりと飲み物を飲んでいると、宿のどこかから大きな音が聞こえてきた]
・・・?
[音に振り返る。
場所はどこだろう。
あまり興味は無かったが、この後は部屋に戻るしかやることは無い。
シャロンは立ち上がり、音のしたであろう辺りへと歩いていった]
旅人 シャロンが「時間を進める」を選択しました。
〔息があるのかどうか〕
〔脈があるのかどうか〕
〔そんなもの確かめる必要も無いほどだった〕
〔人間が、ただの、肉塊となった、そうとしか表現しようが無かった〕
〔車椅子に寄りかかり何とか立とうとするも、下半身に力が入らず、また、車椅子を倒してしまう〕
〔床に手を置いた際に、何かに触れた…ノブの…眼鏡だった…〕
…ぁぁあああぁぁあああああぁあああああっっ!!!!!
〔怒りとも、悲しみともつかぬ感情が、一気にあふれ出し、無意識に口から叫び声が放たれた〕
[湯船につかり、その暖かさにほぅと息を漏らす。湯船の中で腕を揉み脚を揉み、少し固まっていた筋肉を解す]
なぁんか、疲れたな…。
[湯船の縁に寄りかかる。昨日のシャロンとのやり取り。あの出来事を思い出しながら、倒れないように踏ん張りながら言葉を紡いだ。その緊張が残っていたのだろう。はぁ、と息を吐いて身体を洗おうと湯船から上がりかけたところで──]
…っ、パトラッシュ!?
[大きな音と共に扉が壊れ、パトラッシュ転がり込んでくる]
ど、どうしたの?
[慌てて湯船に戻りつつ、とてつもない剣幕の様子のパトラッシュに驚きを隠せないまま訊ねた。湯船に戻る前の姿が見えたなら、丸みを帯びた体と胸の辺りを隠す仕草が見えただろうか]
[肩を叩く手の温もりに、ほんの少し、気が鎮まるのを感じつつ]
ノブさんの言ってた事……間違って、なかった……って。
リディアが……。
[人狼だったって、と。
呟くのと、派手な物音が聞こえたのは、ほぼ同時だろうか]
[開いている扉から]
[中を覗き込む]
どうしたの?
ランディ、大丈夫?
[最初に見えたのは]
[車椅子と]
[そこで転んでいるランディで]
!?
[その絶叫に驚いて]
[顔を上げた]
[その視界の先には]
……え。
[赤い塊]
[今度は叫び声。
もう場所に間違えることは無い。
ノブの部屋だ。
なんら変わることの無い足取りで、ノブの部屋に辿り着くと、半狂乱で叫ぶランディの姿。
それと、ベッドの上で見るも無残な姿に変わり果てているノブの姿が見つかった]
・・・そう。
次はノブってわけね。
雑貨屋 フランが「時間を進める」を選択しました。
…っ!!
[突然響いた物音に、ビクっと振り向いて。]
悪ぃ、話は後だ!!様子見てくるっ!!!
[お前はここに居ろと言い残して部屋を飛び出していく。]
あ……。
[物音と、絶叫へに困惑している内に、レッグは走り出していて。
取り残された事への不安が募り、ふらつきながらも立ち上がる]
……いかなきゃ。
[そして、確かめなきゃ、と。呟く横顔には、決意の色が僅かに宿り]
[ぼそぼそと呟く]
そう。そうね。
ノブは、客観的に、誰から見ても人間だったものね。
人狼にとっては・・・誰からも分かる人間がいるくらいなら、誰にも分からない人間ばかりの方が、疑心暗鬼になってちょうどいいですもんね。
可能性としては充分あった。
それを、私達の誰も気づかなかったのは怠慢以外の何物でもなかった、ということかしら。
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