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[話が終わる気配を感じれば、袖の下で小さく息を吐いて。
ゆるり琥珀を上げようか。]
…ああ、目立つ色ゆえにそうかとな。
[ゆらり琥珀揺らし、ぽつり言葉落ちる。]
ゆかれたは…何故じゃろうか。
恐らく帰るよりは…よいのじゃろうがの。
[取ったその布を]
[ぱたぱたぱた]
[幾度かはたいて]
取ったんじゃけど
ゆらにいさま、どこじゃろ?
[こてんと首かしげ]
[二人のねえさまの場所へ]
ゆかれたよ、彼の地にね。
[音彩へと投げる言の葉は短くて]
人の地にて叶わぬ望みも、
人の理なき処なれば叶うかと。
――かなしき雨の止めば好いと思う。
[ねいろの問いに、答えてよいものか迷う。
姿消えて思い出したは、ひとたび呼ばれし時の天狗の選別。
ゆえに、童子らのささめきに、ゆかれたと思うたのだけれど。]
さてな、知るは天狗ばかりなり。
…すべては天狗の掌の上じゃ。
[神巫の告げしは狭間なれど、場所知らぬなら知らぬと同じ。]
天狗さましか、そこのこと知らんの?
[白のねえさまの言葉に]
[目をぱちくりとさせて]
なんもこわいこともあらへんのなら、
とてもよい場所なんね
〔伏せし紫黒の眼をゆるりと開きて、
風に揺れるは藍墨茶の衣の袖ばかり。
白き夜の下にて咲きし、
闇を溶かせしやうな花。
人の形成れども異なるものと映ろうか、
静謐の空間に小さき鈴の音ぞ鳴り響く。〕
[言葉なくしたまま、闇色の花に目を奪われて。
身動きならず、ただみつめ。
小さき鈴の音鳴れば、ようよう金縛り解けようか。]
…そなた、
[ひゅと喉が鳴る。
かつて見た天狗は、どのよな気配であっただろう。]
ひとたび返され
ふたたび呼ばれ
…みたび呼ばれることはあろうか。
なにゆえに還せしか――
なにゆえに呼びしか――
何方へのこたえも同じ、望みしがゆえに。
ゆくもかえるも、望み次第。
貴方が望みのままに、此方はありましょう。
[零れし言の葉は個としてか天狗としてか]
[あやめの言葉に、ひととき目を閉じて、えいかの顔を見遣る]
天狗の里に迷う者は…やはり現世に留まりきらぬものなのでしょうかねえ。
[その視線は、幼き者たちにも、彷徨って]
おらぁ、ここ、迷うてきたん?
[困ったような言葉になって]
迷うてきたんかなぁ……
ここにこれて、おらぁ、うれしかよ
皆にあえてうれしかよ
[大兄の言葉に、首をかしげて]
あやめねえさまは、やっぱりやさしい思うんよ
そうだなねいろ。
[子供の言葉に微笑んで]
天狗は優しい。あやめ嬢もな。
天狗の里も優しかろうよ。
ならば、行くかい?
もとの場所には戻れずとも。
[それは、ねいろに尋ねたものか、それとも己の心にか]
ひとたび返されたも、
ふたたび呼ばれたも…我が望んだがゆえと。
[返るはあやめの言葉か、天狗の答え合わせか。
紫黒を見つめれば、ぽつぽつと心に浮かびしかねてよりの想いが溢れて零るる。]
なれば…我はかえるはおそろしや…。
かつては帰り待つものあれど、今は誰そ待つもなし。
ひとりはかなし…
ここでいかねば――我はとわによばわれよう…
[思い起こすは天狗の唄。
久しく忘れていた、とうの歌詞。]
迷うか否かは、
さて、わかりはせぬけれど。
呼ばわりし音にこたえしは、
皆、それぞれに理由あってのこと。
やさしいと思うならば、
やさしいと貴方の心が感じるからでしょうよ。
此方が真にそうであるかは、縁のなきこと。
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