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えー、信じないなんてことはないよー
だって、亘よりタイセツな人なんていないもん
[くすくすと笑って]
あーぁ、やっぱり知ってても教えてくれないってことだよねー
マッチとかライターとかかっぱらってくるんだったなぁ
[手から力を抜いて、懐中電灯のスイッチを切る]
そっちこそ、何してんのさ。
[答えを期待しない問いかけ。
職員室の扉は2つある。
フユのいないほうから出ようと、
彼女の方を見たまま、また少し下がった]
「教えるのは、桜花の勤めではないもの」
対する少女も、楽しげに笑んで。
仕種に合わせて、鈴が鳴る。
「桜花の勤めは、ただ、見届け、還す。
それ以外にはないのだもの。
知りたければ、自分で探すがよいよ、子。
それがみちをひらく、それがみちをえらばせる」
[職員室の手前、保健室のドアが開いているのが目に入った。思わず足を止め、気配を殺して、そっと覗き込む]
………
[床の上に散乱する包帯や薬、医療器具…人の気配は、ない]
ふぅん
[続いた桜の言葉に、溜息を一つ]
本当に役にたたないなぁ。
なーんか拍子抜けしちゃった
[小さく笑って]
わかった、自分でさがそっと。
……せんぱいたち、知ってたりしませんか?
[軽く首をかしげて、問いかける]
[ひとしきり泣いて呟いて。
ゆっくりと部屋を出ると流し場で顔を洗う。
目に入った刺激はまだ視界を頼りないものにさせていたけれど]
なんとか、みえる。
[顔を拭き、眼鏡を掛け直して。
ホゥと息をつくと、ペタリペタリと歩き始める]
[桜花とマイコの交わす言葉を、戸惑いながら聞いていたものの。
不意に、視線を向けられ、問いを投げられれば、一つ、瞬く]
……それを聞いて……どうするの?
[今の問答からしても、答えが得られるとは思えないが。
静かに、静かに、こう問いかけて]
[扉を閉ざすと、廊下には殆ど明かりが絶えた。
教員室の壁には、月ごとに故事成句を書いたカレンダーが吊るしてあったが、どの月を見たとして嘘も方便とは書いていないだろうと思った。]
……マッチに、ライターって。
[マイコと桜花の会話に、思わずぽつりと呟いた。
生きてる樹だから、そう簡単には燃えないだろうが問題は其処じゃない。
笑みを浮かべて紡ぐ言葉にしては、余りにも物騒すぎる。
前に会った時は、そんな印象は無かったのだが──、
と、マイコから向けられる問いに僅か眉を顰めた。
知ってはいる、とは言得るのだろう、…が。
両者の会話に、緩く視線を向けて]
―――…、
[ショウのいる位置から、フユの顔は見えない。
言葉が投げられて、扉の閉まる音がした。
手から滑り落ちた懐中電灯の蓋が外れて、電池が転がった]
……敵討ち?
[思いつくものなど、それしかなかった。
頑なに拒んでいた事実を受け入れ、そして、それを成したものを探している、という状況は、他の予測を入れる余地もなく]
けっこう重要だと思いますよー
これでもいいですけど、さすがになんていうかー
[と、アズマに向かってはバトンを横に振ってみせて]
ざんねーん。ちょっと違いますよ
[マコトの答えに笑った。]
で、何か知ってるんですか?
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